http://www.asyura2.com/10/hasan68/msg/644.html
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(回答先: Re: 国民生活大事から国民に大増税企業に大減税菅民主党再検討:公費を二重取り?民主・阿久津氏を追及 参院本会議 投稿者 gikou89 日時 2010 年 6 月 15 日 23:28:59)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0610&f=business_0610_201.shtml
【「霞ヶ関発・兜町着」直行便】
■「強い経済、強い財政、強い社会保障」との整合性は
菅連立内閣が正式に発足した。管直人首相は就任会見で改めて「経済、財政、社会保障の立て直し」を強調したが、続いて、目指すべきは「最小不幸社会」だとも述べた。「最小不幸社会」、ちょっと耳慣れない言葉である。新首相は、「政治の役割は、貧困や戦争など国民や世界の人が不幸になる要素をいかに少なくしていくかだ」と、その意味を語る。英語では「ミザリー ミニマム ソサエティ」(misery minimum society)とでも言うのであろうか。
だが、政治家の言葉というより、政治学者か社会学者の学術用語の趣である。確か英国の著名な政治学者ハロルド・ラスキの論文に「シビルミニマム」「ナショナルミニマム」という概念が述べられていて、わが国でも数十年前に大いに流行ったことがあった。首相は東工大の学生時代、政治学者の永井陽之助に師事していたというから、その流れから引いた言葉かも知れない。ふつう政治家は、「豊かさを実感できる社会」とか、「格差社会の是正」とか、夢や希望のある将来展望をそのモットーに掲げるものだが、新首相は冷静にというか押さえ気味である。自他共に認めるリアリスト、現実主義者の面目躍如といったところだが、果たして、現在の日本の政治状況において、この言葉と概念でどこまで多くの国民の同意を調達できるだろうか。
現代社会は否応なく「膨張」し続けている、その経済成長という「膨張」の中で、諸問題、諸矛盾を解決しながら、人類の「最適環境」を永遠に求めていくしかない。その中で戦争や貧困と言った「不幸の要素」を除去、あるいは少なくしていくしかない。政治とは「人間の欲望」の「膨張過程」における「利害の調整」である。「最小不幸社会」という言葉は、国民に過大な期待を抱かせず、冷静に政治の為すべきを説いているふうで、その意味では玄人っぽく、バラマキもギラギラ感もないが、ダイナミズムに乏しく「引き算、割り算」政治運営になるのではないかとの感である。「強い経済、強い財政、強い社会保障」の方が、余程、現実的で合理的で、「最小不幸社会」論との距離は遠く、その差に、新首相の「社会主義かぶれ」の残滓があると言ったら言い過ぎであろうか。
ところで、新内閣が誕生した日に、首相が前日まで大臣を務めていた財務省(財務総合研究所)が次のような報告書を公表した。題して「経済社会の基調的な変化」。同研究所では「わが国の財政が直面する経済社会構造の変化に関する研究を行ってきた。大部なので全容は紹介出来ないが、面白いと思ったのは、次の「経済社会構造に関する10のキー、ファクト」である。菅総理の取り組む「強い経済、強い財政、強い社会保障」の課題がこの中に列記されている
■経済社会構造に関する10のキー、ファクト
1.「人口減少社会。超高齢化社会」に突入
2.経済成長を左右する生産性
3.標準のない家族、標準のない世帯
4.労働市場の二極化
5.都市、郊外の新たなコミュニテイ形成の兆し
6.社会的企業の可能性
7.経済社会のセーフティネットの変化
8.資源制約下付での環境負荷の増大
9.アジア経済のグローバル化の新たな局面
10.ますます深刻化する財政状況
(情報提供:日本インタビュ新聞社 Media−IR)
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