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(回答先: 外国人が「狂っている」と驚愕した日本6つの若者文化 投稿者 gikou89 日時 2010 年 6 月 15 日 00:07:25)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100614-00000001-president-bus_all
「ボーナス減額で住宅ローン返済が不安になってきた」という人が少なくない。負担感は収入の変化だけでなく、借入額の多寡にも左右される。そこで会計的な見地から、住宅ローンのリスクと正しい資金プランについてバランスシート(B/S)を使って考察してみる。
たとえば3500万円の戸建て住宅を頭金ゼロ、全額住宅ローン(金利2%、35年返済)で購入したとしよう。建物の価値が1500万円で、土地の価値は2000万円と仮定する。購入した瞬間のB/Sは、資産が3500万円、負債は3500万円でバランスする。
しかし「住宅は購入直後に2割値下がりする」といわれる。入居した途端に新築ではなくなることに加え、価格には分譲会社の利益や建設・販売コストなどが上乗せされているからだ。
したがって、購入直後の資産は建物1200万円、土地1600万円となり、計2800万円にダウン。対して負債(住宅ローン)は3500万円あり、購入直後に700万円もの債務超過に陥ることになる。
一般的に住宅購入には2割の頭金を用意すべきといわれているが、これは金融機関の多くが物件価格の8割を融資額の上限としていたためだ。しかし金融機関によっては物件価格と同額、あるいは購入時の諸費用(税金など)まで融資が受けられる例も少なくない。つまり頭金ゼロでも購入は可能なわけだが、債務超過額はその分大きくなる。
5年後の資産価値は約2300万円(土地1600万円・建物約700万円。土地は購入後に下がって以降は同額で推移し、建物は毎年10%ずつ価値が下がると仮定)なのに対し、負債は毎月11万円強返済したとして3137万円。債務超過はさらに膨らみ、837万円となる。
住宅ローンでは返済当初は利息の返済に回る額が多く、5年間では約696万円返済したうち、元本は約363万円しか減っていない。それよりも建物価値の目減りが大きいため、債務超過が膨らむわけだ。
それでも年数が経つと建物価値の目減りは小さくなる一方で、逆に住宅ローンが減るペースは上がり、やがて債務超過が解消される時期もくる。このケースでは、ようやく22年目にして資産価値が1720万円、一方の負債は1590万円となって債務超過が解消され、ここで初めて安心感が得られる。
債務超過はあくまでもB/S上のリスクであり、顕在化しなければ問題ないと考える人がいるかもしれない。しかし収入ダウンやライフスタイルの変化などで売却せざるをえない場合はどうなるだろう。債務超過では、たとえ売却してもローンを完済することはできない。
住宅の売買契約書にサインをすれば資産を得たという満足感が湧く。しかしB/Sに落とし込むと、大きなリスクを伴っていることは明らかだ。その問題を意識することが重要だろう。
リスクを抑えるためには、債務超過の時期をなるべく短縮化させる必要がある。それには、頭金を多く用意することが重要だ。このケースの場合、頭金を2割用意していれば15年目に債務超過は解消され、債務超過の期間は7年短縮できる。
さらに繰り上げ返済で債務を縮小させるか、貯蓄で資産を増やせば、B/Sは一層改善できる。たとえば冒頭のケースでは、頭金を2割用意し、月に同額返済しつつ5万円ずつ貯蓄すれば、2年後には建物972万円、土地1600万円、貯蓄120万円で資産合計2692万円、負債の住宅ローンは2687万円となって債務超過が解消できる。
ベストは頭金を2割程度用意し、ローンを返済しながら貯蓄して資産を増やす(または繰り上げ返済で債務を減らす)ことだ。貯蓄できないようなギリギリの資金計画で、1000万円単位の買い物をすべきではない。
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公認会計士・税理士
柴山政行=文
高橋晴美=構成
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