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真正 菅民主党政権、政治とカネ問題、ベーシックインカム、累進税制強化の踏絵と日本の将来、未来
http://www.asyura2.com/10/hasan68/msg/500.html
投稿者 君主と社会民主、共産と自由の相異点1 日時 2010 年 6 月 07 日 15:32:29: nf/S/hcbrHIow
 

真正 菅民主党政権、政治とカネ問題、ベーシックインカム、累進税制強化の踏絵と日本の将来、未来


湘南大磯 相模国府 ロングビーチ 高麗山時空 より
http://blog.livedoor.jp/mkld4001/archives/51493564.html

以下引用:

愈々(いよいよ)出て来た、真正 菅民主党政権

鳩山前首相は最後に真実を語りました。

1.日本の自主独立は50年、100年先を視野に必須

2.政治とカネ(自分自身、小沢幹事長、小林千代美議員)

3.官から民へ(政治主導)

4.地域は5年、10年先に必須

5.東アジア共同体

ただし、子供でも解かる嘘を1つだけ隠していましたが。

今後を見通すと、菅首相は棚ボタ式に上記の懸案事項を乗り切り、真正菅民主党のための

環境が整ったようにみえます。

特に、国民が一番、嫌っている政治とカネ問題では、今国会の会期中に野党の証人喚問要求を呑めば、

そうなれば棚ボタ式に、証人喚問では上記の3人の議員辞職が順当です。

国民にとっても、民主党にとっても、野党にとっても、溜飲が下がる思いで、一石二鳥の一挙両得です。

これで、鬼に金棒になり、真正民主党が国民との約束であるマニュフェストを粛々と実行できます。

そのような状況は、この2,3週間で兆(きざし)が差しそうです。

その後は、次の参院選に突入し、一番重要な税制改革をマニュフェスト化すれば、参議院での単独過半数が可能になり、衆参両院での絶対安定多数が保持され、新生民主党の時代が本格的に開幕いたします。


ここでのポイントは、最後のどんでん返しがあるかどうかです。

それは、一番重要な税制改革は、累進税制の強化と、ベーシックインカムの導入です。

景気回復の手段は、この2つのセットでの導入しか今の日本経済の状況打破は有り得ません。

あまりにも低すぎる、高額所得企業の法人税(現在40%)、所得税(現在40%)、遺産相続税、

譲渡税。これらは田中内閣当時の75%に引き戻すことが順当です。

そのようになるか、参院選のマニュフェストを注視いたしましょう。

間違っても逆進性の強い消費税の引上げは禁物です。寧ろ撤廃、廃止すべきです。

野党にも、揚げ足取りでなく本来の野党として頑張っていただきたいです。

感想:

猫の首に鈴をつけた鳩山前首相はとても立派でした。
その後の両院議員総会閉会での首相と幹事長の無言の握手と抱擁は感無量でした。

もう一つの、子供でも解かる嘘は非常に戴けませんでした。

お二人とも、国会または国民の前で、自らの疑惑の説明をし、真実を語るべきです。


 

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コメント
 
01. 2010年6月07日 15:49:29: X0cl8cmjhU
菅首相は「金持ち増税」を打ち出して嘘つきのマスコミと戦え
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1081.html

まったく同感です。


02. 2010年6月07日 18:03:12: byFS4SOfxM
 村上龍、金融経済の専門家たちに聞く
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 ■Q:1114

 日本の法人税は他国に比べると高すぎるという指摘があります。また、所得税の累
進税率が緩和されすぎたという論議もあるようです。将来的に、日本の法人税と所得
税はどうあるべきなのでしょうか。

============================================================================
※JMMで掲載された全ての意見・回答は各氏個人の意見であり、各氏所属の団体・
組織の意見・方針ではありません。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ■ 真壁昭夫  :信州大学経済学部教授

 国の歳入の大きな部分を占める税金の体系は、それぞれの国の文化的背景や経済的
な状況によって異なっていますから、単純に比較ができないことは明らかです。一方、
税負担は、企業や個人にとって重要な負担項目であり、税負担が、それぞれの経済主
体の活動に大きな影響を与えることも確かです。最近、わが国の企業に対する税負担
が、海外諸国と比較してかなり重いという指摘がなされています。

 特に、わが国の法人税率は40%を超えており、世界の主要国の中で最も高率と
なっています。世界の法人税率を概括すると、世界的に、法人税負担を軽減する方向
に進んでいるように思います。その背景には、世界経済のグローバル化があると思い
ます。経済のグローバル化によって、従来の国境で別れた国ごとの経済=国民経済と
いう考え方は後退して、有力企業が、国際市場で競争を展開する経済活動が活発化し
ています。

 そうした状況では、大手企業は企業規模を拡大して、販売経路の拡張、新技術や新
製品の開発に多額の資本を投下するケースが増えています。そうなると、企業は、自
分で自由に使えるお金=キャッシュフローが多いほうが有利になります。キャッシュ
フローを潤沢にするためには、売上げを伸ばし、利益を蓄積することが重要なのです
が、それと同時に、納税額を減らすこともキャッシュフローを拡大する一つの選択肢
です。そのため、国際市場で競争を展開する企業にとっては、法人税負担が低い方が
有利ということになります。

 わが国の法人税の実効税率が40%を超えるのに対して、多くのアジア諸国では2
0%程度、欧州でも30%程度になっているようです。そうした法人税負担の差につ
いて、産業界から是正要請の声が高まっているのは当然といえるでしょう。

 先日、大手電機メーカーの経営者の一人とお会いしたとき、「韓国のサムソンの税
負担は約25%であるため、わが国企業と比較して、設備投資にまわせる資金はかな
り大きい」と指摘していました。単純に考えると、わが国企業と韓国企業が同額の収
益を上げたとすると、設備投資に振り向けられるキャッシュフローは15%程度の違
いが出るはずです。その差は決して小さくはありません。

 勿論、キャッシュフローだけで設備投資が決まるわけではありませんし、設備投資
額だけで企業の競争力が決定されるわけではないのですが、現在のように、新技術の
開発など設備投資の重要性が増している状況では、産業界の「企業の税負担を軽減し
て、同じ土俵で海外企業と競争できるようにしてほしい」という要望には、かなりの
説得力があると思います。政策当局としても、そうした要望に真摯に耳を傾けるべき
です。

 一方、国は予算を組む為にそれなりの歳入を必要とします。特に、少子高齢化が進
むわが国では、歳出項目のなかで、社会保障費はどうしても増加することになります。
それを賄う為には、相応の歳入が必要になることはいうまでもありません。もし法人
税率を引き下げるとすれば、それに替わる税収を考えなければなりません。所得税や
消費税などを含めた、わが国の税制全体を見直すことが必要になると思います。

 所得税の累進性を高めるのも一つの選択肢だと思いますが、累進性を高めすぎると、
人々の労働意欲を落としてしまうことも考えられます。むしろ、現在、最も実現性が
高いのは消費税率の引き上げでしょう。わが国の消費税率は、主要先進国と比較して
相対的に低水準にあることもあり、税負担者の立場から言っても受け入れやすいと考
えられます。

 消費税率は、どのような人が購買しても同率の税率を負担するため、よく逆累進性
と批判されることがあります。しかし、よく考えてみると、所得が多い人は、低い人
と比較して、高額の商品を購入するケースが多いと思います。その場合、消費税負担
は、購買した商品の価格に応じて決まるわけですから、必ずしも逆累進性が強いとは
限らないのではないでしょうか。

 いずれにしても、税制は、社会や社会を取り巻く環境の変化によって、改革してい
くべきものだと思います。わが国の高い法人税負担が続くようだと、わが国企業の国
際競争力を減殺してしまう懸念があることは間違いないでしょう。あるいは、最悪の
ケースでは、重い税負担を嫌って、企業が海外に出て行ってしまうことにもなりかね
ません。社会全体の状況にあわせて、税制度全体を見直すべき時に来ていると思いま
す。

                       信州大学経済学部教授:真壁昭夫

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 ■ 菊地正俊  :メリルリンチ日本証券 ストラテジスト

 6月1日に経済産業省は「産業構造ビジョン」の中で、現在40%の法人実効税率
をまず5%程度引き下げ、将来的には国際的な水準である25〜30%に引き下げる
よう提案しました。財務省は、減税を行う場合、それに見合う歳出削減や税収増など
の財源を確保する「ペイ・アズ・ユー・ゴー」の原則を求めています。この場合、約
5兆円ある租税特別措置の廃止が財源として考えられますが、2010年度税制決定
の際は、特定団体からの反対や景気への配慮から、租税特別措置の廃止は難しくなり
ました。

 経済産業省は、法人税を引き下げても、キャッシュフロー改善→設備投資増加→収
益拡大を通じて、長期的に税収が増加する可能性があると主張しています。国際競争
力が低下している日本企業のために法人減税を行うべきと考えますが、途上国のアジ
アと法人税率を比べるべきでない、社会保障負担を含めれば、欧州と法人負担率は違
わないと反論されることがあります。法人税の引き下げは、消費税の引き上げのタイ
ミングまで待つ必要があるかもしれません。

 民主党は参院選のマニフェストに、消費税引き上げを盛り込むかどうかでもめてい
ます。財政事情悪化に危機感を募らせる菅直人財務相や仙谷由人国家戦略相が消費税
引き上げに積極的な姿勢をみせる一方、選挙優先の小沢一郎幹事長が慎重な姿勢を維
持し、鳩山首相はリーダーシップを発揮していませんでした。民主党は昨年の衆院選
で、次回衆院選まで消費税を据え置くことを約束しました。しかし、鳩山首相は既に
退任し、消費税引き上げに積極的な菅財務相が首相に就任する見込みですので、消費
税引き上げがもっと早く可能でしょう。菅財務相は、増税資金を有効に使えば、雇用
や消費が拡大することもあると「増税による経済成長」を主張しています。2012
年4月から消費税率が5%から10%へ引き上げられる可能性が高いと思います。

 法人税収がピーク時の3分の1以下に落ち込んだうえ、所得税収もピーク時から半
減しました。不況の悪影響のみならず、課税対象の狭小さが問題になっています。2
011年度は、所得税の配偶者控除や子供以外の扶養控除の廃止、サラリーマンの給
与所得控除に上限設置に加えて、所得税最高税率の引き上げが議論される可能性があ
るでしょう。所得補足拡大のための、社会保障・税共通の番号導入は、年内に結論を
得る予定になっています。ギリシャでは、自営業者や富裕層の脱税が問題になってい
ますが、日本も納税回避のための意図的な赤字法人が多すぎるといえます。国税庁は、
大企業の移転価格制度を問題にした摘発が多くなっていますが、中小企業は法人税率
・納税率が低すぎるため、もっと中小企業の納税意識を高める努力が必要でしょう。

 政府税制調査会・専門家委員会の神野直彦委員長(東大名誉教授)は、「財政は共
同の困難を、共同負担によって共同責任で解決するための経済である。経済中立性の
ドグマを信じ、所得税・法人税中心税制をかなぐり捨てた国は日本だけである」と述
べて、所得税・法人税の再構築の必要性を説いています。日本の財政赤字が拡大した
のは、1990年代は公共事業拡大のためでしたが、2000年代は社会保障費の自
然増の影響が大きくなっています。法人・所得減税も行われてきたため、歳出増、税
収減の結果、歳出の半分も税収で賄えない異常事態となりました。政治家は選挙前に
は増税を言わない傾向がありますが、民主党内部でも財政赤字拡大に対する危機感が
強まってきたようです。財政再建+金融緩和のポリシーミックスが求められています。

               メリルリンチ日本証券 ストラテジスト:菊地正俊

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 ■ 北野一   :JPモルガン証券日本株ストラテジスト

 樽床伸二を初めて見たのは高校一年の春だった。朝礼の時、隣のクラスの級長とし
て、一番前に立っていた。野球部の大きなカバンを肩にかけていた。人懐っこい笑顔
で、すぐ後ろの背の低い奴と話していた。誰だろう、こいつと思った。我々が通って
いた大阪の明星高校は、今では進学校になっているようだが、昔は、平凡な偏差値の
学校だった。ただ、当時は野球が強かった。甲子園に行くのは夢ではなかった。実際、
高校三年生の時、明星高校野球部は、大阪府大会の準決勝まで進んだ。PL学園に負
けた。

 樽床は、先週末の民主党の代表選挙で129票を獲得したものの、菅直人に敗れた。
樽床が出馬を決意した時、誰それ?っていう声が多かった。「無名で実績もない奴が
日本の首相になろうとするなんて、民主党は国民をばかにしているのか」という意見
もあった。でも、樽床というのは、昔からそういう奴なんだ。彼は、勉強は良くでき
た。本来なら、もっと偏差値の高い公立高校に楽に合格できる学力があった。それに
もかかわらず、樽床は甲子園に出るために、明星高校にやってきた。入学試験の成績
上位者を集めた隣のクラスの級長ということは、彼は入学試験で一番だったのだろう。

 ただ、これが樽床の面白いところで、勉強はできたけれども、野球はできなかった。
そもそも、彼は中学時代にサッカー部だった。地元の中学校に野球部がなかったから、
仕方なくサッカー部に入っていたらしい。要するに、樽床は、野球の素人のくせに、
甲子園で優勝したこともある名門校の野球部に飛び込んできたのである。それで、才
能が開花し、PL学園をギリギリまで追い詰めたといえば格好いいのだが、世の中は
それほど甘くない。樽床は、途中で野球部を辞めている。しかし、野球がよほど好き
なんだろう。ともに進学した大阪大学では、入学式の前に野球部に入っていた。

 高校三年生の時、初めて樽床と同じクラスになった。昼休みには目立っていたが、
授業中に目立つということは一度もなかった。先生をびっくりさせるような教養を披
露したこともなければ、誰も解けないような問題をすらすらと答えるということもな
かった。クラスが樽床中心にまとまっているということもなかった。樽床は、自分が
好きなことを、好きなようにやっていた。他人の生活には干渉してこなかった。そう
いう樽床が、何時から政治家を目指していたのか分からない。大学四年の時、誰もが
就職活動をしているなか、樽床は松下政経塾を選んだ。地盤も看板もカバンもない人
間が、政治家を目指すなら、そこに行くしかなかった。ただし、1982年当時の松
下政経塾には何の実績もなかった。松下電器産業に入社するようなものだとみんな
思っていた。

 これも樽床らしいのだが、初めから国会議員を目指した。市会議員やら府会議員か
ら国政を目指すというステップを踏まない。いきなり、明星高校野球部に入るのと同
じである。初陣は1990年の総選挙、ベルリンの壁が崩壊し、前年の参議院選挙で
は自民党が歴史的大敗を喫していた。世の中が変わろうとしていた。新人の樽床にも
チャンスがあるかと思ったが、世の中、そんな甘くはない。大敗であった。自民党が
粘り腰をみせた。初当選は1993年の総選挙、日本新党に所属していた。その後、
樽床は細川護煕さんと行動をともにしていたが、彼は誰も子分でもない。

 メディアは、小沢一郎との関係・距離に関心があるようだが、樽床の言葉通りに、
親小沢、反小沢、非小沢に、何の意味も感じていないのだろう。彼から聞く小沢評は
常に相対化されたものだった。

 彼自身が民主党のなかで地歩を固め、民主党自身にとっても政権獲得が現実味を帯
び始めていた2005年、郵政選挙で樽床は落選する。4年間の浪人生活を余儀なく
される。かろうじて議席を維持したライバル達は、国会やテレビで活躍している。た
まに会った時、この落選は自分にとって良いことなのだと、毎回のように、自分で自
分に言い聞かせていた。「その通りだ」とも安易に相槌を打てないので、「樽床がそ
う思うんやったら、そうなんやろ」とだけ答えた。しかし、地盤も看板もかばんもな
い人間が落選した時のつらさは、想像に絶する。安部内閣の「再チャレンジ」という
言葉が空しかった。当時、少しつらいことがあっても、落選中の樽床に比べると、ど
うってことないと自分も自分に言い聞かせることができた。

 2009年の総選挙で樽床は復活する。浪人中も欠かさずに続けていた彼の朝食会
に行って驚いた。ANAホテル地下1階の宴会場。浪人中の倍以上の人が集まってい
た。バッジの威力はすごいものだと改めて感心した。だから選挙は勝たねばならない。
今回の代表選、129票を獲得したことで、次につながるとか、そもそも失うものは
ない、といった評価もあろう。しかし、本人は、本気で勝ちに行っていた筈だ。むろ
ん、負けた時のことも計算しているだろう。それを考えない奴は愚かだ。ただ、負け
た時の話が、メインシナリオの筈はない。

 樽床は今回の代表選で、世代交代を訴えた。衆議院の定数を80減らすといった。
「隗より始めよ」だと。はっきり言って、衆議院の定数が80減って、「それで?」
である。それは、手段だろう、その先に、お前は何をやりたいのか? 首相になって
何をしたいのか? と評論家は聞く。正直に言って、樽床と話をしていても、彼のビ
ジョンは見えない。この国をどうしたいのか分からない。直接、彼にそう言ったこと
もある。しかし、最近思う。そんなことが必要なのかと。自分と樽床の付き合いを振
り返ってみる。前にも書いたように、自分は樽床の生き方に、勇気づけられてきた。
樽床の言葉に説得されたことはない。樽床は、クラスのリーダーではなかった。ただ、
好きなように生きていた。その樽床を僕らは見つめてきた。あり得ないチャレンジを
しては、挫折し、またチャレンジをしては、また失敗し、少しずつ前進してきた。そ
れで十分なのではないかと思った。首相が高邁なビジョンを語っても1億人のうち何
人が分かる? あいつが頑張っているのだから、俺も頑張ろうと思わせてくれる首相
が必要なのではないかと考えている。その意味での「隗より始めよ」である。

 ところで、所得税や法人税、税金の心配をするよりも、まず稼ぐことだろう。先週、
経済産業省が発表した「産業構造ビジョン」。法人税を下げよと書いてある。気持ち
は分かる。誰だって税金は安い方が良いに決まっている。ただ、その書き方が小賢し
い。欧州では、法人税率を下げても税収対GDP比率が上昇した。これを「法人税パ
ラドックス」と呼ぶと書いてある。たった1回の奇跡を信じてどうする? たまたま、
法人税率を下げた時に、別の要因で税収が増えたということもあるだろう。法人税を
下げろと主張するのは構わない。ただ、「パラドックス」云々と技巧をこらすのでは
なく、正々堂々と言えば良い。説得手段にまやかしがあると、動機の卑しさを想像せ
ざるを得なくなる。

                 JPモルガン証券日本株ストラテジスト:北野一

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 ■ 杉岡秋美  :生命保険関連会社勤務

 経済産業省は5月18日に「産業構造ビジョン」を発表し、そのなかで法人税を現
行の40%から引き下げ35%にすることを提言しています。アメリカの法人税は日
本と同レベルですが、EUの主要国は30%、中国・韓国は25%ですからまだ劣後
しますが、企業にとって引き下げは有難いはなしです。

 企業は売上から人件費などの経費分を引き、そのあと法人税金を払って、残った分
を株主配当と内部留保にまわします。内部留保にまわす分は企業に再投資され拡大再
生産のプロセス入ります。ここが資本主義体制における成長の一番要のところです。

 例えば、日本企業は40%の法人税ですので、100億円の利益をあげたとすると、
法人税は40億円で残りの60億円を配当や再投資に回すことができます。韓国の法
人税は25%ですので、この部分が75億円になりますので、日本の20%以上を成
長資金として投入することが可能であるということになります。法人税だけとると、
韓国の成長率が日本の成長率の20%上になる制度設計になっています。

 市場経済の中で企業が果たす所得分配や再投資の機能に信頼を置くのであれば、法
人税を大きく引き下げると言うのは望ましいことだと思います。多くの起業により雇
用を吸収し、経済の量的成長や生産性の向上の担い手として企業に期待しています。
経済の成長ポテンシャル水準を引き上げる有力な手段となり、企業の日本立地の意味
を高めます。日本の企業が海外立地と国内立地を計りにかけるときに、有力な支援材
料ですし、海外企業の誘致にも効果があることでしょう。

 これと対照的な考え方に、企業に金を余らせるのではなく、しっかり納税してもら
い、資源配分や所得分配は政府が主導すべきだという考え方もあるでしょう。共産党
は、内部留保はすべて払い出して税金でとれという考えのようですが、そこまで行か
なくても、企業よりは政府の能力にシンパシーを感じる向きは多いのではないでしょ
うか。例えば、医療・福祉産業のような分野に公共セクターを通じて積極的に資金を
投じ、成長と雇用の拡大を目指すようなビジョンです。

 前者は明らかに小さな政府の考え方で、後者はどちらかというと大きな政府で社会
主義ないし、福祉国家的な考え方です。政府に「何とかする」ことを求める日本の政
治風土では、どうしても後者の議論の方の人気が高くなりがちですが、ともすると官
僚制度の肥大化と直結しがちで、非効率で活気のない社会に陥るリスクがあります。
 
 現実の経済は、高齢化・人口減少で福祉ニーズは肥大しているなか、それを支える
経済がデフレに悩んでいる状態です。一方で、輸出製造業で生産性の高い企業セク
ターは、競争力を維持していますので、政策としては法人税の引き下げで国際競争力
を向上し、成長率のかさ上げを図りたいところでしょう。これで上手く、企業セク
ターが刺激されれれば、減税額以上に税収が上がる算段も可能になりますが、外的状
況などからそろばん通りに経済が引き上げられないときには、財政赤字がさらに悪化
することになりますから、その減税のための原資という名目で、消費税の引き上げと
セットにしたいというのが、官僚サイドの本音なのではないかと思います。

 法人税減税の方向性に関しては、その目指すところは納得性がありますので、大い
に好ましいと考えられますが、安易に消費税引き上げにつなげてしまうよりは、行政
の効率化の流れをそのまま追及してもらいたいとおもいます。消費税の引き上げは、
法人税ゼロと引き換えぐらいのイメージでよいのではないでしょうか。

                       生命保険関連会社勤務:杉岡秋美

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 ■ 中空麻奈  :BNPパリバ証券クレジット調査部長

 法人税は他国に比べると高すぎます。現在、日本の実効税率は約40%で、30%
前後の欧州各国や中国(25%)、韓国(24%)と比べて高く、日本企業の競争力
低下の一因と言われています。来年度にまず5%程度、将来的には国際的な水準であ
る25〜30%にまで引き下げようと経済産業省が発表した「産業構造ビジョン」で
は言っています。朝日新聞では、「2008年3月期の韓国・サムスン電子とシャー
プの税負担の比較では、サムスンの方が年間で1600億円も負担が少なくなってお
り、サムスンはこの資金を設備投資や研究開発投資につぎ込むことができる」と事例
をあげ、日本企業が国際競争力の維持のために苦労していると述べています。

 しかし、法人税は本当に高すぎる、だけでしょうか。法人税を引き下げることが国
際競争力につながるでしょうか。例えば、自動車産業を考えてみてください。なぜ、
トヨタやホンダが米国市場をも席巻し、世界No.1になり得たか、なぜ、GMや
フォードが凋落し得たのか、を考えてみる必要があります。アメリカ車は大きいもの
だが、みんなが好むもの、との妄信で、時代やニーズの流れを受け入れようとしな
かったこととか、アメリカ車の問題点は数多く上げられるし、その反対に日本車の努
力量や技術力は評価してもしきれない程です。しかし、忘れてならないのが、アメリ
カ車は国民皆保険の日本と違い、会社が保険をかけなければならなかったという構造
面にもあります。日本車はアメリカ車と違い、社員にかける保険を国と分担できたた
めに、台あたりコストが最初から違っていたということなのです。つまり、法人税だ
けが国際競争を図る上での条件ではないということです。

 もちろん、過度な不平等の結果、日本の国際競争力を自らが落としていくことにつ
ながるのであれば、馬鹿げています。でも、自動車の例でわかるように、日本の会社
は他国にはないメリットがある場合もあるということです。そのため、40%という
数字はいかにも高いので、一律下げようというのでは、これだけ財源不足に悩む日本
という構造の中では、若干理解に苦しみます。

 法人税を下げることよりも、国際競争力を維持するために必要なことはあるのでは
ないでしょうか。たとえば、運用サイドの人間には不利益なことが多い低金利ですが、
資金調達する企業側にはメリットが多いはずです。低金利を長く続けているという点
だけ見れば、日本企業はとんでもないメリットを受けていると見ることも出来るので
はないでしょうか。

 一方、所得税の累進税率は、1986年までの最高税率は70%とすごいレベルで
あったにも関わらず、足元では課税標準1800万円以上で40%です。70%に比
較すれば、確かに累進税率が緩和しすぎたという指摘も一面では正しいと言えそうで
す。とはいえ、現行の40%というのはほぼ限界に近い水準と考えます。所得税をか
けることによって、所得の不平等を解消することが出来、富の再分配にはなるでしょ
う。ただ、その成り立ちの時代には、税金を支払うことが選挙権に繋がるような構造
だったことも忘れてはならないのではないでしょうか。一生懸命励み稼いでも、どう
せ税金になるだけ、というのでは、働くインセンティブが減殺されても仕方ありませ
ん。税金を多く納めたからといって、なんらのメリットがあるわけでもありません。
そういう税制を取っている限り、たくさん働く能力の高い人程、税金メリットをもと
めて他国へ移住していくわけです。ああ、そういえば、昔の上司が香港にいったな、
っていうのも、よくあることなわけです。

 稼げる人が日本に魅力を感じるのではなく、損だから海外へ行く。いっぱい稼いだ
のに、かなり持っていかれるのがわかるから脱税をする。国民の義務を果たしていな
いという点では、決して褒められる行動ではないですが、気持ちはよくわかる行動で
す。

 よって、法人税については、基準だけ下げるということよりは(それもやったほう
がいいのですが)、資金調達コストの低下に寄与する政策(低金利政策ばかりではな
く、優遇金利の適用なども想定)やその他コストの国負担などもあわせて実施するこ
とが望ましいのではないでしょうか。仮に後者のコスト低減に国が貢献できるのなら、
法人税率は40%でもいい気がします。一方、所得税についても、40%を限度に現
行維持でいいと考えます。これ以上上げるのは、あまりにも不平等感が強まるし、か
といって、下げるのは財源をあれこれ工面しなければならない中では本末転倒でしょ
う。

 そのため、今ある税制や税率を小手先に変化させるということではなく、別のロ
ジックで国際競争力の維持や個人の幸せの効用を上げることに向けて調整することが
肝要だと考えます。ただし、基本的には財政赤字問題を抱えている我々が選択すべき
は、財源をいかに効率よく分散し、増やしていくか、と言うことには違いありません。
税金など出来れば払いたくないでしょうが、それはそういう選択肢は難しいと国民一
人ひとりが納得する必要があります。そう覚悟しても、せいぜい現行維持が関の山だ
と思われる中、消費税増税が必要となるでしょう。

 税金は払う段には嫌に決まっています。しかし、出来る限り平等感があるように、
効率よく徴収する必要があることだけは、どこまで行っても変わりません。どんな方
式を取ろうとも、不平等感は残ります。そのため、無闇に現行制度を改めるのではな
く、よりよく適用する方法を考えるべきではないかと思います。

                  BNPパリバ証券クレジット調査部長:中空麻奈

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 ■ 津田栄   :経済評論家

 日本は、いつの間にか、新興国のみならず世界の主要国に比べても法人税の実効税
率が40%超と最高水準の国になっています。そして、5月29日の日経の記事によ
ると、税引き前利益を基準とした(法人税も含めた)税負担率では、49%と他国よ
りもはるかに重いものとなっています。その中心がやはり法人税です。ただ、東西対
立の冷戦下では、日本が50%超の法人税率でも企業は競争力を持ち、法人税を払う
ことができました。それは、西側先進国間ではそんなに税率の差がなくその内輪での
競争であったことと、成長していく中で株価や地価が上昇し続け、その含み益を利用
してきたからだといえましょう。

 しかし、冷戦終結とともに、経済のグローバル化は、これまでのような西側先進国
の間での競争を許さず、全世界が一つの市場として広く競争する状況となったことで、
法人税の引き下げは、国内企業の引き留め、海外企業の誘致を図るために、世界的な
流れとなりました。一方、日本ではバブル崩壊とともに株式や土地の含み益が吹き飛
び、企業はそれに頼った経営ができなくなった上に、デフレで過剰債務に苦しむ状況
となりましたが、日本政府は法人税の実効税率の引き下げに消極的でした。そのため、
法人税の実効税率、税負担率は世界的にはきわめて高い水準になり、企業の経営を苦
しめています。

 企業は、国際的な競争下にある中で、いかにコストを下げて収益を最大化するかを
常に考えています。市場のグローバル化は、これまであった国の壁を低くして資本移
動を比較的自由にし、そうした国のリスクによるコストを低減化したことで、企業は
生産にかかわるコストと税金を基準にして自国にとどまって生産するか、海外に移す
かの選択の幅が増えたといえます。つまり、企業がグローバル化のもとで競争力を維
持し、収益の拡大を図るために工場や事務所あるいは本社まで海外に移転するかを考
える上で、従業員に払う賃金などのコスト以外に、法人税の実効税率が高いことが大
きな要因となっています。また、海外の企業は高い法人税率を嫌って日本を避けるこ
とになります。そうした法人税をめぐる動きはすでに始まっています。

 その結果、企業の海外移転は、雇用の喪失となって、経済を停滞させ、同時に法人
税、所得税の減収を招くという悪循環に陥ります。そういった意味で、企業が国内に
留まり、海外から企業を誘致して、雇用を増やし、経済を好転させるためには、法人
税の実効税率を引き下げるべきだという考えは一理あります。そして、6月1日に経
済産業省が「産業構造ビジョン」で40%超の法人税率をまず5%引き下げ、将来的
には25〜30%まで引き下げるという方針を打ち出したのも、そうした視点からだ
といえます。

 これまで冷戦時であれば、企業は国を選べず、その国の保護を受ける代わりに法人
税などの税金を払ってきましたが、冷戦後では、市場経済のグローバル化の帰結とし
て、企業は国を選択できるようになり、あるいは国の枠を超えて移動する自由を得ま
した。その結果、企業と国の関係が逆転し、企業が法人税などの税金を払うことが一
方的な義務ではなくなったといえます。つまり、国は、国民を養い、経済を発展させ
ていくためには、企業を呼び込み、留まらせることが求められ、そのためには企業に
提供する各種のサービスの一つとして、法人税を引き下げることが必要になっていま
す。見方を変えれば、市場経済のグローバル化により、企業が国に縛られず、世界的
な競争をする一方で、企業を国内にとどめ支えるために国は法人税の引き下げ競争を
世界的に行っているといえます。そこに、これまで日本が参加してこなかったことが、
今の閉塞した状況の一要因といえるかもしれません。

 このことは、いずれ所得税についてもいえるかもしれません。企業は、冷戦後国を
越えて活動する自由を得たがゆえに、企業にとって国が課税する法人税も国を選択す
る基準になりましたが、個人においても、今や国を超えて活動する状況から、今後個
人も所得税などを基準に国を選択することが起きるかもしれないということです。こ
れまで、個人は国が保護してくれるがゆえに所得税などの税金を払って国を支えてき
たため国を選択することをあまりせず、あるいはできなかったのですが、経済のグロ
ーバル化が国の壁を低くし、国という枠を薄めたことが明確になるにつれ、国を超え、
選択するという自由が企業だけでなく個人にも広がることが今後ありえましょう。そ
う考えると、所得税も将来個人が国を選択する基準になりえるのではないでしょうか。

 一方、法人税について、社会保障費を含めた企業負担はそれほど高くないという考
えがあって、法人税引き下げに反対する動きがあります。また、個人に課税される所
得税でも、累進税率を緩和したことが原因で構造的に税収減になっているとする見方
が政府にあって、累進税率をまた強めるべきだという意見があります。そうした考え
は、硬直的な官僚の論理であって、実際には経済のダイナミックな動きを知らない結
果ではないでしょうか。

 競争している世界では、他と同じであればよいというのでは、勝てません。例えば、
先ほどの経済産業省の「産業構造ビジョン」においても、もし今の現状を危機的に捉
えるならば、来年度から10%、あるいは一気に15%引き下げることくらいしたほ
うがよく、最近台湾では法人税率を8%引き下げて17%と最低水準にまで引き下げ
たのをみると、まず5%、そのあと将来的な引き下げと他国の現状に追い付くことを
前提にしていますが、現実はもっと早く動いています。そんなに時間をかけている余
裕はないのではないでしょうか。所得税についても、景気がデフレ状況で伸び悩んで
いることが原因であって、累進税率の緩和が要因ではありません。むしろ積み上げて
きた政策の失敗が税収減の要因といえましょう。

 こうしてみてくると、景気に左右される法人税、所得税という直接税に頼った税体
系では、今後も低成長する中では早晩財政的に息詰まることになりましょう。むしろ、
経済の活力を引き出すために、直接税に依存する税体系を改革するべきではないで
しょうか。もちろん、今の日本の財政は相当厳しい状況にありますので、それを改善
することが緊急の課題であることは確かです。しかし、だからといって、高い税率の
法人税の現状を変えなかったり、安易に所得税を増税したりしては、経済は成り立た
なくなって、結局目指した財政状況が好転せず、むしろ悪化につながる可能性があり
ます。

 そういう点で、法人税や所得税の直接税は減税する一方、消費税などの間接税を増
税して税収増を図るほうが、経済を刺激することになって、財政的にはいい結果にな
るのではないでしょうか。もちろん、消費税の逆進性を考えれば、食料品その他の生
活必需品の税率はゼロもしくは低率にして、一方で今後増え続ける年金・医療に対す
るためにその他の商品などには一気に10〜15%に引き上げるなどメリハリの利い
た税制にすべきでしょう。

 ただし、減税による刺激は、経済にとって必要であっても、十分ではありません。
経済産業省は、EUを例に挙げて法人税を下げても税収が増えるとしていますが、E
Uとは同じ状況ではなく、そういい切れるかわかりません。また、高水準の法人税に
もかかわらず、大企業を中心に企業は稼いだり利益を内部留保として相当積み上げて
いる状況にあります。つまり、こうした内部留保は、企業のコスト削減などの努力の
結果ですが、一方で従業員のリストラや非正規雇用への転換など雇用を犠牲にした面
もあります。しかも、新たな戦略を組んで積極的に投資することに内部留保を使って
いません。そういった点で、法人税減税をしても、増えた利益を内部留保に回すだけ
であるならば、経済への刺激は小さいといえますし、それでは、海外の企業との競争
に負けるでしょう。やはり、日本の企業は、法人税減税を要望するのであれば、世界
的に飛躍する新戦略のもと大胆でスピードのある経営を行う体制になることが求めら
れるのではないでしょうか。

 また、法人税減税を行っても、企業にとって事業を進める上で行政の障害があるが
ために動けないということもあるかもしれません。そうした状況を改善し、法人税や
所得税の直接税の減税と消費税などの間接税増税を進めるためには、行政の抜本的な
改革を行うべきでしょう。それは、まだ数多くある不必要な規制を廃止・緩和するな
どの大胆な改革です。その結果、高水準にある物価の引き下げ、実質的な所得増につ
ながるかもしれません。そして、減税すれば当面足りない財源をムダの排除により確
保するには、事業存続を前提とした民主党政権のちまちました事業仕分けでは限界が
ありますから、最初から事業ではなく組織そのものの全廃を前提にどうしても必要な
ものだけを残して、補助金、資本その他を回収するやり方を採るべきではないでしょ
うか。そうすることで、規制廃止・緩和と相まって、減税と民間活力によって経済が
好循環に入る必要な条件がそろうはずです。後は企業や個人が挑戦する勇気だけです。

 そういった点で、法人税減税は、企業が残って、あるいは海外から来てもらうこと
で雇用が確保できるという点で行うべきであり、所得税についても減税をして、世界
から日本に住んでもらうくらいがいいのですが、最低でも現状を維持するのが、日本
経済にとって活力を維持するうえで必要ではないでしょうか。そして、直接税、間接
税の比率を含めた大胆な税制改革が、スピードある形で行われることが、今日本に求
めらえれているのではないでしょうか。

 最後に、菅新首相は、財務大臣時に「増税をしても使い道を間違えなければ景気は
良くなる」と主張してきましたから、消費税増税は既定路線といえましょう。国民も
その点では覚悟しています。しかし、現状の非効率な行政を残したままでは、消費税
を増税しても、景気にはマイナスです。それをしっかり捉えているのか今後注目すべ
きでしょう。もうひとつ、経済のグローバル化は、今や企業だけでなく個人も国に縛
り付けられ、依存した存在から解放したといえます。その点で、これまでの国民国家
として企業も国民も国と一体であるという20世紀型の古い考えに基づいて安易に増
税をすれば、期待した結果が得られない恐れがあるのではないでしょうか。

                             経済評論家:津田栄
              
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 ■ 山崎元   :経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員

 法人税はゼロにするのがいいのではないでしょうか。たぶん、現在の日本にあって
可能な最高の成長戦略の一つでしょう。

 もともと「法人」というものは、制度上人格を持つもののごとく扱われているだけ
で、最終的には個人によって所有されているものです。法人による利得も損失も最終
的には全て、法人に関わる個人に帰属します。課税は、経済的付加価値に対して、ど
こかの段階で行わなければなりませんが、法人を利用して作られた付加価値に対して、
法人段階で課税し、社員や株主といった関係者に対して、所得段階で課税し、さらに
消費の段階でも課税する現状は、手間が過剰で非効率的ですし、法人を通じない個人
の同じ活動に対して課税が異なる場合があるという意味で不公平です。

 つまり、法人税は余計な税金であり、現状では、所得税や資産課税が不十分(たと
えば所得の捕捉が難しい場合がある)であることを補完しているのが主な役割ではな
いでしょうか。

 外国という要素を考えない場合、租税には、全体として政府の費用を賄う役割(財
源機能とでも呼んでおきましょう)と同時に、経済力の再配分と、インセンティブの
誘導の機能があります。

 政府から受ける便益に差がない場合でも所得や資産によって課税額が異なる場合が
あることは社会的に合意された経済力の再配分だと解釈できます。酒税やタバコに対
する課税などは、有害である(かも知れない)嗜好品への需要を減らそうとするイン
センティブ管理でしょう(余計なお世話ですが)。後者に関しては、近い将来、環境
に関連する新たな税金が生まれる可能性がありそうです。

 目的を単純化して役割を考えると、所得税(「手当て」や「給付金」は税率が負で
条件付の広義の所得税と解釈できます)と資産課税は経済力の再配分に割り当てるこ
とが出来るでしょうし、消費に関連する税金は税率の差によって社会的な費用構造を
変化させてインセンティブに影響を与えることに割り当てることが出来ます。

 法人税には財源機能の他に所得の再分配機能がありそうですが、法人税を廃止した
場合、個人に対する最終的な損得は、所得税、資産課税、消費関連税などを調節する
ことによって財源機能と共に十分代替できるでしょう。法人税廃止の主な受益者は資
本の所有者ですが、資産課税や所得税を強化することによって、その効果が相殺でき
るでしょう。消費税も合わせると、財源機能を代替することも容易です。

 ここで、国際的な文脈を付加して考えると、法人税は、ビジネス拠点をどこに置く
かの「立地」の競争力に大きく影響します。国内にあり続けることを前提とした事業
にとっては、法人税率は、「ある程度は」高くても低くても、最終的に法人に関わる
個人が「(法人が)より多く儲けると、より豊かになる」という意味で、インセン
ティブのあり方は大きく変わらないように推測されます。しかし、国際的なビジネス
立地の決定にあっては、法人税率の高低は明らかに重要な要因の一つです。この場合、
ビジネス誘致競争の行き着く先は「法人税=ゼロ」でしょう。

 それなら、日本の法人税は、他国並みか、他国よりも少し低い程度でいいのではな
いか、という議論があるかも知れませんが、一気にゼロに持っていった場合、(1)
法人税率の差が大きいことで日本にオフィス立地を持ってくるケースが増えて外国か
ら日本への直接投資が増え、現実に日本国内に相当のビジネスが移ってくるでしょう
し、(2)法人税に関わる徴税コストと企業の側の法人税に関する税務コストをゼロ
にすることが出来ます。

(1)に関しては、将来他国も追随してくることが予想されますが、他国の対応が遅
れているうちに、日本だけが法人税率ゼロを速やかに実現することが出来ると、他国
の対応が遅れている間に、日本に、相当の規模で、ビジネス立地の誘致と対内直接投
資の誘導が可能になるでしょう。これは、日本が先に最適解に達することで得られる
大きな利益です。オフィスの移動にはコストが掛かるので、国際企業がビジネス立地
を変更しようと思うくらい大きな差を一気に作ることが肝心です。小幅な引き下げに
は、国内企業の条件を少々改善する程度の意味しかありません。

 日本にビジネス立地を持ってこようという外国人が増えると、外国から日本に資金
が流入し、この資金は、主として日本国内で投資と消費に回るので、日本の経済活動
を大いに拡大することが期待できます。つまり、投資と消費の両方で効果的であり、
これは、新興国の成長パターンの一部と似ています。

 もちろん、ビジネスと投資を呼び込むためには、日本でビジネスがやりやすいよう
に制度や規制を改める必要があるでしょうし、外国人の受け入れの緩和と諸条件の整
備が必要ですが、こうした変更自体が日本国内のビジネスにとってもプラスに働く良
いことです。

(2)に関しては、法人税率が半分でも手間はあまり変化しないでしょうが、これが
ゼロになるなら関連する手間のコストは劇的に低下します。つまり、法人税は、中途
半端に下げるよりも、「廃止」が効果最大かつ効率的です。

 もっとも、法人税率ゼロのアイデアは、多分実現しないだろうと予想します。法人
税関連のコストがゼロという状況は、税理士(税務署OB多数!)の需要減につなが
るので、現在の日本の実質的な意思決定者である財務省がこれを嫌うことが確実だか
らです。税制が複雑であることによって発生する仕事で稼ぐ多くの人が居ることは社
会的にムダですが、これは簡単には排除できない強力な既得権です。

 ご質問のもう一点である所得税の累進税率ですが、これは、所得再配分に関する社
会的な合意に基づくものと考えるべきでしょう。基本的には、国民が好きに決めると
いいのでしょうが、高い累進税率を正当化する納得できる根拠は思いつきません。ナ
ショナルミニマムの生活に困る低所得者に対しては、たとえば負の所得税(あるいは
ベーシックインカムでも同じことです)によって所得を補償すればいいのであって、
現状では、適用が不公平な形ですが生活保護等で、それは行われています。特に、高
額所得者がより高額の所得を得た場合に、なぜ同率ではなく、より高率の課税で罰せ
られなければならないのかは、いくら考えても分かりません。

 累進税率は、一国の国民の経済的嫉妬の形を数字で表したものだ、とでも考えてお
けばいいのではないでしょうか。

 敢えて所得税の将来像を探ると、ベーシックインカムと組み合わせた上で(負の所
得税と実質的に同じになります)、税率は一本、控除等は全て廃止がいいと思います。
国民的嫉妬に配慮が必要な場合は、高額所得者に対してより高い税率をもう一段階だ
け設ける必要があるかも知れません。理想的には、脱税は勿論、「節税」のようなセ
コイ行為が、不要且つ不可能な税制が望ましいでしょう。

 最後に付け加えると、どのような税制を採るにしても、課税が業種(製造業か、サ
ービス業か、農業か?)や働く形態(サラリーマンか自営業か?)によって異なるこ
とは、許容しがたい不公平です。データの悪用に対する罰則を強力に定めた上で、早
急に納税者背番号制を導入し、所得と金融取引のより完全な捕捉を行うようにすべき
でしょう。

              経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員:山崎元
                 ( http://blog.goo.ne.jp/yamazaki_hajime/ )

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 ■ 土居丈朗  :慶應義塾大学経済学部教授

 法人税は、個人所得税を適切に課せば、廃止して良いものですが、あいにく現代国
家は法人税収にそれなりに依存しているため、いわば"too big to fail"(法人税は、
税収が大きいのでなかなか廃止できない)という状態に陥っています。

 経済学は、法人擬制説(法人は、株主、経営者、従業員、債権者、顧客等のステー
クホルダーによる取引・契約の集合体であって、独立した人格を持つ存在ではない)
に立脚しているので、個人所得税を課すならば法人税を課す必然性はありません。し
たがって、個人所得税を適切に課せば法人税は廃止できます。さらにいえば、所得格
差是正をさほど重視しくてよいという民主主義的な判断があるなら、重度な累進所得
課税が必要なくなり、個人所得税で課すより、消費段階で1度だけ課税する消費税と
相続税(生涯、得た所得や資産を消費し切れなかった際の課税)で課せばよい(その
とき、法人税はなおさら課税意義を失う)、ということになります。個人所得税でも、
貯蓄の二重課税など、個人の消費・貯蓄行動を歪める性質を持っています。

 法人税は、拙編著『日本の税をどう見直すか』(日本経済新聞出版社刊)でも詳細
に触れられているように、他の先進国に比べても、さらには他のアジア諸国に比べて
も、表面実効税率は高くなっています。たしかに、日本企業は、日本で高い税率だか
らといって、直ちに本拠地を日本から外国に移すわけではないとの見方もあるでしょ
う。しかし、潜在的な面も含めて、日本か他のアジア諸国かどちらかに拠点を置こう
とする外国の企業は、日本の高い税率も重要な一因となって、日本を避けて他のアジ
ア諸国に拠点を移すことにした、という可能性が考えられます。少なくともいえるこ
とは、「日本の高い法人実効税率が日本への企業進出や直接投資を促した」というこ
とは絶対にありえない、ということです。

 法人実効税率の引下げの戦略は、まず、他の先進国でここまで過度に課してはいな
い地方の法人課税(法人住民税、事業税、事業所税等)を縮減・廃止することです。
もちろん、それに伴う税収の減少は、地方消費税を増税することで対応できます。地
方の法人課税は、地方自治体間の税収格差の源泉にもなっているので、地方税で、法
人課税から消費課税へシフトさせることで、税収格差も縮小できます。地方の行政サ
ービスは、景況如何に関わらず固定的に存在するので、税収が景況に左右されにくい
税目に地方税制を導くためにも、これはいい効果をもたらします。しかし、地方税制
を法人課税から消費課税にシフトさせる案は、これまで経済産業省等を中心に提起さ
れたにもかかわらず、総務省や一部の自治体が猛然と反対したために実現していませ
ん。こうした構造は、政権交代をしたのですから、さらに国民が賛意を強く示して、
縦割り行政や省益を超えて、実現に向けて後押しすることが必要です。

 今後の我が国の税制全体を考えたときに、法人税・所得税はどうするのが望ましい
でしょうか。拙編著『日本の税をどう見直すか』では、井堀東大教授、田近一橋大教
授、森信中大教授、佐藤一橋大教授、青山筑波大教授らとともに提言を記しています。
そこでは、社会保障財源の安定的確保のための消費税増税と合わせて、「所得格差是
正のための所得税改革は、低所得者層が直面する社会保障負担の逆進性に鑑みて給付
つき税額控除を導入するとともに、課税ベースを拡大して税収を確保しつつ、最高税
率を引上げないという3点をセットで行う。また、その際、北欧諸国の二元的所得税
に倣い、所得格差の主因である労働所得には累進課税するが、金融・資本所得に対し
ては20%程度の定率課税を行う」「法人税は、企業活動のグローバル化に対応でき
るよう、租税特別措置等の軽減措置を縮小して課税ベースを広げつつ、法人実効税率
を引下げる」「地方税制は、税収の安定化、地域間格差是正、グローバル化への適合
を図るため、現行の法人課税依存を改め、個人住民税、土地に対する固定資産税を中
心に据えながら、地方消費税からも財源を確保できるようにすべきである」としてい
ます。こうした方策が早期に実現すれば、我が国経済にもよい影響があると考えます。

                     慶應義塾大学経済学部教授:土居丈朗
                 ( http://web.econ.keio.ac.jp/staff/tdoi/ )


03. 2010年6月07日 20:00:34: JiuafC5wMQ
長々とお疲れさん。消費税UPで地獄のトビラが開きます
過去に起きた消費税による問題点の解析がされていない,累進所得税による経済の活性化のことも述べられていない,消費量と生産量の関係とデフレのこと,もの作りと消費税の関係,ベーシングインカムと消費税,累進所得税について分析してもらわないと,理解に苦しみますし納得もできません。

また過去のデータから消費税は、付加価値税の一種であるから、それが増えれば、日本で生産される付加価値に掛かるから、全体では実質的な粗利益が減少することを意味し、それは労働分配率を悪化させることになる。また配当金と大企業経営者の報酬と内部留保が増えていることから消費税は金持ち優遇政策である。貧者の救済について明確な天下国家のビジョンが必要不可欠である。

【データから見た消費税増税の背反事象】
消費税が上がれば、それだけ可処分所得が下がり、買いたい物が買えなくなるから消費は落ち込み景気は悪くなる。消費税を上げたら、景気がよくなるという経済モデルなんてあるわけがない。泥沼の利権社会が存在するだけ、北欧の福祉国家でも消費税に不満を持った若者が国から脱出した時期があった。少子化の日本が若者が去ると未曾有の地獄絵図を体験しなければならない。消費税を上げると泥沼の社会情勢になる、そこから這い上がるのも並大抵なことでないことを北欧が体験している。それでも上げたい政府経済界は、1%の金持ちがさらなる富を夢見るのだろう。正体不明の幻声に惑わされた30%の国民が賛同する、騙された70%の国民は狐に包まれ政治経済不信に陥るのである。

名目GDPが下回り,デフレと金利ゼロ,消費低迷から政府や中央銀行がジャブジャブに、公的資金を投入しても、資金は円滑に流れません。生産量が過剰になるだけ,消費刺激のために、国民にカネをばらまいても、自己防衛のため消費に回ってきません。その理由は、データから失業率が10%までは、消費市場の落ち込みは、国民所得の落ち込みよりも、買い控え心理のほうが、影響は大きいからです。

【歴史が物語る消費税から株価暴落して景気下降トレンド線を構築した】
背景には(消費税の5%引き上げによって景気が後退していったことであろう)超緊縮財政政策を採用、橋本政権は消費税5兆円、所得税2兆円、医療費負担2兆円、公共事業削減4兆円、合計13兆円のデフレ策を実行したことである。

(背景)累進所得税の効果で経済が活性化してバブルにより株価は1986年の年初から89年の年末までに約3倍に上昇した。
@橋本政権による消費税の引き上げと財政支出の削減
   1989年4月から消費税の導入により消費が低迷して株価も下がり景気は下降した。
   1996年消費税UPにより経済の縮小進み消費資金が下落して株価は下降トレンドを描く
   1999年ゼロ金利政策開始
   1998年以降,一貫してデフレに走った、
A小泉政府は株価「金融恐慌」のリスクを喧伝し、株式の投げ売りを促した
  「風説の流布」、「株価操縦」、「インサイダー取引」が国家ぐるみで行われた
B緊縮財政政策を実行(景気悪化推進政策)株価急落不動産金融不況
   財政再建のための財政支出の削減(30兆円枠),2001年量的緩和政策開始
   小泉政府は株価「金融恐慌」のリスクを喧伝し、株式の投げ売りを促した
   結果,株価7607円まで、2年間で半値に暴落した
   生産量金持ち救済,貧乏人は自己責任のツケにより格差が拡大して貧困化が進む
C2003年破綻危機に直面のりそな銀行を2兆円の公的資金注入により救済した
   「自己責任原則」を放棄する「税金による銀行救済」に手を染めたのである
D米国は史上空前の金融緩和を実行し日本政府は47兆円もの巨大資金を提供した
   資産価格を暴落させ47兆円ものドル買い介入を実施した。
   これは世界金融危機、サブプライム金融危機の根源的な原因と言われている。
UFJ銀行の検査忌避事件、ミサワホームの産業再生機構送りの闇(巨大経済疑惑)発生
E「りそな銀行救済」をきっかけに株価は急反発した。不動産価格も反転上昇に転じた
   株価は一時的に戻すも(三尊天井)三山の戻り天井に過ぎなかった。(トリックだった)
F日本政府は、米国のマネー経済証券化したねずみ講金融カジノ化を推奨する
   補正予算を組み生産量を増やし続けてデフレが増幅した。
   実質GDPと名目GDPの乖離が進み逆転,名目GDPが低迷してデフレータが下降続ける
   大マスコミも投資を煽り,大合唱を続けた。
G2008年サブプライム金融危機(第一次大底を体験する)発生,この犯人は日本にある。
H2005年郵政選挙でマスコミと若者が奇人変人怪人で終わる人物を歴史の流れがスポットライトを浴びせ,古い自民党を破壊を宣言したパフォーマンス政治だったので大勝利したのである。
  郵政民営化を進め,かんぽの宿や国内の資産を叩き売り,米国債35兆円/年,などを買いまくる。
  貴重な資産を外国勢力に破格の条件で提供した
  もの作りより米国への投資をまくし立て大手マスメディアが煽りの大合唱。


小泉ケケ中政権は行き過ぎた緊縮財政政策、〔景気悪化−資産価格下落−金融不安-ゼロ金利の悪循環を発生させた〕それでも小泉政府は行き過ぎた緊縮策を強行して、97、98年の二の舞を演じさせた。

日本経済は消費税により1998年からデフレが構築された,1999年からのゼロ金利政策と小泉ケケ中政権の2000年からの財政支出の削減(社会保障・医療など)から実質GDPと名目GDPが逆転した,さらに乖離が進み,デフレータがお辞儀して下降線を描いてしまった。消費資金量が生産量を下回っているのに低金利で生産刺激策を取り続けたので,乖離が進みギャップ赤字が止まらなくなった。名目GDPが43兆円下回ると日本沈没確実視されている。消費税を上げ大企業優遇(法人税の還元),金持ち救済して生産量を増やし続けると貧乏人は自己責任から貧困化が進み,未曾有の地獄絵図を体験します。2010年後半〜3年周期の2011年12月ごろまでに第三の大底,第四の大底に向かうことになろう。

【トリックを見抜く力が必要】
官僚(検察),国家公務員,大手マスメディアたちが消費税で日本の国を崩壊させます。やりたい放題の官僚(検察),大手マスコミたちを神様が許さないところまで来ました。九分九厘のところまで来たということです。霊界に太陽が昇り,今までの悪が裁かれます。月明かりの六十倍の光で一瞬のうちに善悪が見分けられます。後悔先に立たず,徐々に世界,日本で悪が裁かれていきます。庶民にもまもなくわかります。

素直な人ほど,用心していてもなお巧妙なトリックに,ひっかかりやすいものである。人は常に,鳩のように素直な柔軟さを持つとともに,官僚(検察)や大手マスメディアの歴史や政治などのトリックを見抜く,蛇のようなさとさをも,常に持っていなければならない。

日本国民の預貯金は1400兆円,400兆円は貸し出しカネ,国の借金860兆円(937兆円とも云われている)。今年41兆円国債発行,補正予算で10兆円は使うだろう,残り89兆円 (国の借金937兆円なら+41兆円なので残り21兆円,2011年に逆転します),

来年以降2011年国債発行50兆円とすると,2012年に破綻する。消費税UPすると消費が止まり生産量は30%以下に落ち込みます,雇用,物価の3分の1と株価10分の1は現実の様相。公務員の給料を3分の1にしなければ終わり。

オバマ大統領がデフォルト宣言すると「徳政令」だと,例えばドルの価値が2分の1(1ドル60相当)、または新ドル発行で1ドル100〜180円相当になります。アメロはないと思うがさすがあると大変。

1929年世界大恐慌から40年周期に当たる80年ぶりにサブプライムローンから始まった金融危機が世界信用収縮恐慌となり2008年12月に襲いましたね,で大底は3年周期に発生していますので,2011年に第三の大底,2012年の第四の大底に注意して下さい。株価の推移を直線で引くと明らかに大底の徴がでています。但し政府がルーズベルト的弱者救済政策を採用して貧者の救済に取り組みことが出来るならば,消費量が解決して沈静化に向かうことが可能でしょう。

世界信用恐慌の収束には、最低でも10年は掛かると云われています。もし、ドルが即時に第三次金本位制採用を宣言すれば、ユーロや円の追随時期も早まります。又、ユーロや円がドルよりも早く第三次金本位制を採用すれば、世界の信用恐慌は、3年で収束すると云われています。また世界信用恐慌は約10年で収束しても、2007〜2008年の経済指数に戻るには、15年以上も掛かるでしょう。

日本経済の牽引車は子供にも理解できる、自動車・住宅・消費である。特に消費の縮小が問題なのに、消費税増税論が官僚マスコミや評論家達を丸呑みしている。景気後退、縮小が凄まじい、すべて万事休すである。

1%の金持ちが、日本の25%の富を所有している。1%の財閥や金持ちたちは公的資金バラマキの救済を受け借金返済に追われ、自分たちが大量に貯めた金を使おうとせずに、より名誉と金持ちになろうとするがために消費しないのである。公的資金や金利は普通に庶民に還元しなければならないのにしない,そのために貧しい人は元々お金がないため、消費することが出来ない。当然消費が動かなければ、いくら供給や財政出勤を喚起しても1%の消費しか活性化しないのである。

おまけに自給率は39%、社会保障費(年金・介護・医療)は削減、増税(保険料・年金)して国民から搾り取り、使うわ使うわ官僚のムダ遣い大盤振る舞いの日本は未曾有の地獄絵図を体験することになる。シンガポール・中国の国家ファンドのおかげで、2008年12月の世界的大暴落は先延ばしされているのに気付いて下さい。。


04. まるす 2010年6月07日 20:33:09: 3bEVsqHgPljbg: VhOvvU1bWw
02さん

こんな連中が、見栄する肩書をぶら下げて出鱈目をいうから
日本の経済は滅茶苦茶になったのですね!

騙されませんね!

累進課税制度の最高税率は
1983年まで8000万円超は75%だったのが、
1984年〜1986年8000万円超は70%
1987年〜1988年5000万円超は60%
1989年〜1994年2000万円超は50%
1995年〜1998年3000万円超は50%
1999年〜2006年1800万円超は37%
参考:現在1800万円超は40%

ご覧のとおり、
凄まじい勢いで高額所得者の税額が軽減され、

同様に法人税についても
1984年 43.3%
1988年 42.0%
1989年 40.0%
1990年 37.5%
1998年 34.5%
1999年以降 30.0%

と税額が軽減、

その穴埋めに充てられているのが、逆進性の高い消費税。

1989年3%でスタート
1997年5%に増税

財政難を理由に20%まで必要と執拗に増税の必要性を訴える財務省。

多くの国民が貧しく苦しいのは、日本が貧しくなったからというより、
従来自分のところへ回ってきていたお金が、
ゴッソリ大企業や高所得者層へ移転したことが大きいのだ。

高額所得層に対する凄まじい減税である。。。

庶民の苦しみをよそに、この30年間に移転した富を
まんまと自分の懐にしまい込みながら
知らんフリを決め込んでいる高所得者層と大企業。。。

日銀の統計らしいのだが、年収400万以下の世帯の収入に対する消費の割合は約90%、年収1000万円以上の世帯の収入に対する消費の割合は約50%という分析がある。
非常に雑駁な計算だが、今の5%から20%になった場合、年収400万円の世帯が蒙る増税額は、
400万円×90%×(100/105)×15%≒51万円!

現行400万円×10%=40万円が貯蓄とすれば、
これを11万円上回る負担となる
苦しい家計の中、さらに月1万円以上切り詰めて、
やっと年間1万円の貯金が出来る計算。。。

もっと所得の低い世帯になると、一気に生活保護世帯に転落し
さらに国、地方の財政を圧迫することになるだろう!!

ちょっと想像力を巡らせると消費税増税がいかに暴論かが判る。


05. 2010年6月07日 21:21:25: eJpJR4SFmM
ベーシックインカムは絶対に反対である。

ベーシックインカムは、全員公務員にするみたいなものだ。
北朝鮮にする気か。

ベーシックインカムを景気回復のために導入するのか?
景気が回復したらやめるのか。

仕事を与えるのが政治の仕事である。
お金を与えるのが仕事ではない。


06. まるす 2010年6月07日 21:50:27: 3bEVsqHgPljbg: VhOvvU1bWw
05さん

おっしゃるとおりです!
ベーシックインカムを導入し
間接税(消費税)を増税をする必要があるのか?

そんなコトするよりも、
消費税を上げないほうが手っ取り早いではないか!

消費税増税とベーシックインカムの抱き合わせ案。。。
何かウラがある!と勘ぐりますね。。。

いわゆる家畜化?
人間から自主独立を奪うコトが狙いか?

累進課税や法人税をかつての水準に戻し、消費税を廃止し、
所得の再分配機能を機能させる!
(消費税増税とベーシックインカムの抱き合わせでは所得の再分配機能は働かない!)

至極シンプルなハナシですよね。。。


07. 2010年6月07日 23:55:59: ydWWqiCriE
>>5
実際ろくな仕事が無いんですよ。
どうやって仕事を作るんですか、無駄な公共事業ですか?
私は仕事を作るにはワークシェアリングが一番望ましいと思っています。それを実現するためにはベーシックインカムがあると非常に楽です。
これまで企業に負担のかかっていた従業員の社会保障的な支出(社会保険、失業保険等)が無くなれば、少ない人数を長時間こき使うのは流行らなくなるでしょう。
ワークシェアすれば、時間に余裕も出来BIで最低限の安心も得られ、安心して消費ができるようになるのは確実です。
お金のめぐりが悪いのは、将来への不安が一番の原因ではないかとおもいます。

08. 2010年6月08日 00:26:10: sTAiciDsXE
世の中には無駄ならまだしも存在自体が社会悪な企業、産業がたくさんあります
また、社員と言ってもサービス残業が酷いブラック企業がたくさんあります
かといっても今でも仕事は無いのですから、BIを導入してワークシェアをすれば
これらの問題はほとんど解決しますし、逆に資本主義を盛り上げることが出来ます

電子マネーで支給すればいいのです
例えば25万円以上貯めると超過分につき20パーセント没収にすればみんな使い切ります

乗数効果で見るとスタートがほとんど1なので物凄い経済効果もBIで成し遂げれますよ


09. まるす 2010年6月08日 01:31:27: 3bEVsqHgPljbg: VhOvvU1bWw
>>07さん

>実際ろくな仕事が無いんですよ。
>どうやって仕事を作るんですか、無駄な公共事業ですか?

そんなコト無いでしょう。。。
将来のために欠くべからざる必要な公共事業はゴマンとあります。。。

たとえば、これま行われてきた社会資本整備による設備
(道路、橋梁、トンネル、上下水道等々)は老朽化が進み、
大幅なメンテナンスがこれから必要となってくる。。。
これら社会資本設備は高度成長以降急速に進められたため、
塩分を多く含む海砂の使用や手抜き工事などで、老朽化が
想定以上に進んでいるからです。。。

東海、首都圏等の大地震の高いリスクを抱えながら、
阪神震災から15年を経て未だ、耐震対策も進んでいない。。。

ハード分野以外でも、
たとえば、高齢化にともない看護、介護を担う人材の不足は
フィリピンなど外国からの移民を受け入れてはどうか?
などといった議論がなされるほど。。。

少子化対策が必要といいながら、共働き世帯の増加(夫婦共に
働かなければ家計を維持できないから?)に伴い、保育所不足で
待機児童がいっぱい。。。

学校教育にしても、ひとりひとりの生徒に対するきめ細かな指導体制
を構築して低下し続ける教育水準を引き上げねば、グローバルな競争
に打ち勝てない。教師の増員も急務。。。

グローバル化により止めようのない輸出産業の衰退
及び今後予想される世界的食糧不足を考えると
食料は輸入依存ではいられない。食料自給率を高めて
いかねばならないが地方の農業従事者の後継者不足は深刻。。。

国土保全、沿岸部海洋資源保全の観点と水資源の世界的争奪戦をのぞみ
荒廃した森林保全は急務。。。

グローバル化を連呼する連中に限って、これまでの輸出産業型経済モデル
の思考から脱却できずにいる。
未来と世界をキチンと見据えれば産業も雇用も開けるのですよ!

私は仕事を作るにはワークシェアリングが一番望ましいと思っています。

ワークシェアリングも縮小均衡しかもたらさない。。。
貧しいもの同士でこれ以上分け合わせてどうなさる?

>これまで企業に負担のかかっていた従業員の社会保障的な支出(社会保険、失業保険)が無くなれば、少ない人数を長時間こき使うのは流行らなくなるでしょう。

私はこの言葉をこう解釈します。。。
これまで企業が負っていた従業員の社会保障的な支出(社会保険、失業保険)を企業は放棄したい、それが出来ないなら少ない人数を長時間こき使いたい。。。
さて、何のためですか?利益のためですよね。。。(まぁこれは利益追求をする企業として当然でしょう)
利益を追求する企業の言い分をいくら聞いていても国民の暮らしは決して豊かにはなりません。。。


10. 2010年6月08日 06:42:46: gGRyJEj5aI
>>08
コイツ、アホ?
減価通貨の意義や趣旨を理解してねえや!
それとも、わざと曲解してる?

11. 2010年6月08日 09:03:55: M15OrIK1lA
一番ベストなのは法人税減税で民間投資を盛り上げ、消費税を減税して内需を作り出すのがいいのだけど、なぜ議論されるのは法人税減税、消費税増税の一点だけなのでしょうかね?

12. 2010年6月08日 11:05:06: X0cl8cmjhU
結論として、ワークシェアを上手く取り入れることが良さそうですね。
高度成長期時代も終わり、成熟期に入ってます。

これからの衰退期は、生き長らえるだけですので、食べ物以外は必要ありません。
アメリカのように、フードスタンプを配れば、それで十分ですね。


13. 2010年6月08日 11:13:07: M15OrIK1lA
>>10
他人を誹謗中傷しかできない人は阿修羅には来ないでいただきたい

14. 2010年6月08日 12:22:02: HbPDUassgc
とんでも経済学者が続出しましたね
バブルで踊ったのは誰ですか
銀行、地上げ屋、日銀、海外投資家
富の移動は
勝ち組は能力があったのですね
だから税率を下げたのですね
80年代も能力はあったと思うが
90年代からグローバル化したが
不具合を感じたのは近頃ですよね
彼らは米国に学びました
官僚と同じように


15. 2010年6月08日 13:04:37: 1bI51T5To6
ベーシックインカム賛成、毎月50万円の手当てがよい。
財源はいらない。政府紙幣を発行すれば、OKできる。

16. 2010年6月08日 15:42:08: tVTRV18gBg
10
こいつが馬鹿だろ
何も分かっていないのはお前だろ
8は正しい理解をしているし効果的な発想だ

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