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(回答先: 鳩山首相辞任で円売り、成長格差で円は100円に−フラヌロビッチ氏 投稿者 gikou89 日時 2010 年 6 月 03 日 12:45:15)
小沢氏が引導電話「政権もたぬ」…検証1
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100602-OYT1T01213.htm
1日午後10時ごろ。民主党の小沢一郎幹事長は首相公邸にいた鳩山由紀夫首相に電話した。
鳩山、小沢、そして輿石東参院議員会長との2度目の3者会談から3時間余りが過ぎていた。
「参院が止まれば、法案が1本も通らなくなる。政権運営なんて、できないんだよ」
小沢は、社民党の連立政権離脱の影響を、丁寧に説明した。小沢からの事実上の最後通牒(つうちょう)だった。
鳩山の記者団への説明では、5月31日の最初の3者会談で既に、小沢に辞意を伝えたという。だが、鳩山は2度の3者会談とも、辞任の時期や方法などは具体的に語らず、条件さえつけた。
このため、「本音は続投だ」と受け止められた。小沢との1日夜の電話が、鳩山の辞任を決定づけた可能性が高い。
この電話会談の約1時間後、鳩山に近い中山義活首相補佐官がひそかに公邸を訪れた。激励するつもりだった。その中山に、鳩山は言った。
「今まで、ありがとう。『雨天の友』をこれからも大切にしたい」
中山は鳩山の辞意を悟った。鳩山と中山の会話の横で、鳩山の妻、幸が静かに、クッションに綿詰めをしていた。(敬称略、肩書は当時)
社民切りが「小沢氏の許容範囲超えた」…検証2
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100602-OYT1T01221.htm
鳩山が福島罷免に踏み切る前日の5月27日夜。民主党の小沢一郎幹事長はひそかに首相公邸に入り、鳩山と向き合った。
小沢は大詰めを迎えていた沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で「沖縄県内移設」に反対する福島に配慮するよう、「円満解決」を求めた。「福島は続投。社民党も連立政権に残る」という小沢の主張に、鳩山は反論しなかった。
ところが鳩山は翌28日朝にオバマ米大統領と電話で会談したことを境に、豹変(ひょうへん)する。移設先を「同県名護市辺野古」と明記した対処方針に踏み切り、福島を閣議での署名拒否に追い込み、罷免した。鳩山から小沢への事前の連絡はなかった。
「どうして鳩山が変わったのか。分からない」
小沢は衝撃を受けた。
小沢が「政府の仕事」として介入を避けてきた普天間問題に口を出したのは、社民党との連立瓦解は、小沢の参院選戦略や国会運営を根幹から揺るがすと分かっていたからだ。小沢周辺は「鳩山は自覚もないままに、小沢の許容範囲を超えてしまった」と振り返る。
「鳩山降ろし」のシナリオが一気に描かれた。「6月2日か3日に鳩山が退陣を表明。その週末には代表選挙で後継を選出」というものだった。一気呵成(かせい)に事を運べば、「新首相」への“ご祝儀”もあって、参院選に多少でもプラスになるとの読みもあった。小沢の信頼が厚い中堅議員は「鳩山で選挙に臨めば民主党は30議席を割る。鳩山以外なら、誰が首相でも30議席は確保できる」と解説する。
小沢と民主党の輿石東参院議員会長は5月31日、鳩山と国会内で会談した。わずか5分。小沢が切り上げた。直後の鳩山と中国の温家宝首相との夕食会に小沢が配慮したと言われる。鳩山はこの短時間に「辞意を伝えた」と主張する。小沢周辺は「鳩山は続投に意欲を示した」と反論する。参院幹部は「鳩山は『辞める』とは言ったが、いつ、どういう形で辞めるかはっきり言わず、条件さえつけた」と、鳩山の言い方を巡る双方の受け止め方が違ったことを示唆する。
翌1日の2度目の鳩山、小沢、輿石の3者会談で、鳩山は「幹事長にも身をひいていただきたい」と「道連れ」を迫ったとしているが、小沢は「互いに期することで一致したということだ」と言うばかりだ。
「小沢は自身の資金管理団体『陸山会』の事件で、検察審査会の2度目の議決をにらみ、ここで身をひいた方が得策と考えた」との見方もある。「道連れ」ではなく、小沢が自発的に辞任を決意したというのだ。
小沢側近は「首相がああいう説明をしている以上、そうだというしかない。小沢さんは鳩山さんのメンツをたてた」と語る。一方、鳩山側近は「首相が辞めた最大の理由は自身と小沢の『政治とカネ』の問題だ。2人がひくことで少しでも参院選でいい結果が出るようにと、ずっと思っていた」と、鳩山が早くから辞意を胸に秘めていたと証言する。(敬称略、肩書は当時)
「逆風」の強さ肌で感じ「参院の乱」…検証3
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100603-OYT1T00001.htm
「ビラも受け取ってもらえない」
「目の前で名刺を破られた」
5月30日夜、民主党の高嶋良充参院幹事長の携帯電話に、地元での活動に奔走する参院選候補たちの悲鳴が続々と寄せられた。
「これじゃあ、みんな討ち死にですよ」
高嶋が輿石に伝えた。それが、「鳩山降ろし」へと輿石が突き動かされていく原動力となった。輿石自身も改選を迎える。「逆風」の強さは肌で感じていた。
31日の3者会談で輿石は鳩山に「社民党抜きでは選挙だって、国会運営だって厳しい。郵政改革法案だって、廃案になりかねない」と訴えた。翌1日の2度目の会談では、語気鋭く「参院ではあなたの問責決議案だって可決しかねない情勢だ」と伝えた。
2度目の3者会談は約30分。そのほとんどの時間を輿石が一方的にまくし立てる展開となった。
輿石らによる「参院の乱」によって、鳩山が辞任を表明した2日夜。輿石、高嶋ら参院幹部は東京都内にある、輿石のなじみの居酒屋で酒を酌み交わした。出席者の一人は「まだおめでとうじゃない」と、鳩山の辞任の影響がどの程度のものになるか、測りかねる様子で不安を口にした。(敬称略、肩書は当時)
「あの親指は何だ」思いも寄らぬ波紋…検証4
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100603-OYT1T00006.htm
鳩山の進退を巡る攻防が一気に鳩山不利に傾いたのは6月1日夕、小沢らとの2度目の会談を終えた後。
「続投か」と質問する記者団に、左手の親指を立ててみせたことが、思いも寄らぬ波紋を広げたのだ。
「サムアップ」と呼ばれる「承認」「同意」など前向きな姿勢を示すしぐさに多くの人が「続投で乗り切った」と受け止めた。鳩山は「自分の心を外には一切出さないように努めた」と説明、辞意を隠し、あえて元気を見せるための動作だったことを示唆している。だが、党内では「あの親指は何だ」「参院の危機的な状況が分かっていない」と反発も呼んだ。所属国会議員の間では「サムアップ」への批判がメールや電話で飛び交った。
「『鳩山降ろし』は改選を迎える参院議員の一部に過ぎない」と強気だった鳩山周辺も、「あれで衆院側にも火がつき、包囲網から逃げられなくなった」と頭を抱えた。
2日午後。鳩山はわずか8か月半の滞在となった首相官邸の執務室の片づけに着手した。簡易投稿サイト「ツイッター」には「これからは総理の立場を離れ、人間としてつぶやきたい」と、早くも心は辞任後に飛んでいる様子をつづった。
そんな吹っ切れた様子の鳩山も、幸夫人の“説得”には苦労したようだ。この日、慰労に訪れた中井国家公安委員長が「奥さんもほっとされているだろう」と声をかけると、鳩山は「理解してもらうのが大変だった」と答えた。(敬称略)
(2010年6月3日03時10分 読売新聞)
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