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ギリシャ経済の先行きがポイントとなるユーロ下落幅の目安(KlugView) http://www.asyura2.com/10/hasan68/msg/112.html
ギリシャ経済の先行きがポイントとなるユーロ下落幅の目安(KlugView) ユーロの下落が止まりません。5月10日、欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ圏諸国の中央銀行が国債の買い入れを始めたことを明らかにしました。報道によると、ユーロ圏の中央銀行が買い入れているのは、ギリシャ、スペインなど財政悪化が指摘されているユーロ加盟国の国債のようです。 それまでのユーロ売りの材料は、ギリシャのデフォルト懸念ならびに、ポルトガルやスペインといった他財政悪化国への波及懸念とされてきました。ユーロ圏・中央銀行が、こうした国々の国債を買い入れるのであれば、理論的にはデフォルトはなくなるため、ユーロ売りも一服すると思われました。 しかし、その後もユーロは下落をします。5月14日の東京外国為替市場では、ユーロドルが一時1.2516ドルと、昨年3月5日以来(1年2カ月ぶり)の安値を記録しています。またユーロスイスは、1.3997スイスフランと、ユーロ発足以来、過去最安値を記録しました。 一般に、財政悪化を背景に他国からの資金調達が難しくなった国が経済状況を回復させるには、財政を緊縮するだけでは不十分で、自国通貨安や極端な金融緩和が必要とされています。ただ、ギリシャの場合、通貨は自国通貨ではなく、他国も使用するユーロになっていますし、金融政策もギリシャ中銀ではなくECBが決定しますので、ギリシャ単独で考えた場合、選択肢は緊縮財政しかないことになります。 こうした図式があることから、市場関係者に限らず、多くの方は、ギリシャ問題は長期化する、と考えているようです。EU当局によるギリシャ救済策が実施されたとしても、ギリシャではデモや暴動などが治まっていません。緊縮財政を強要されることを嫌ったギリシャ国民が、ユーロからの離脱を選択するのではないか、との見方も出ています。 ブログなどを拝見すると、ギリシャ問題が長期化し、ギリシャがユーロから離脱するのだからユーロは安くなって当然、といった意見を目にします。ギリシャ問題でユーロ圏経済が悪化しそうだ、だからユーロが安くなる、というのなら、理解できますが、ギリシャがユーロから離脱するからユーロは安くなる、というのは、あまりロジカルに思えません。 なぜなら、ギリシャがユーロから離脱することは、ギリシャ以外のユーロ加盟国の資金負担が軽減されるなど、ギリシャ以外のユーロ加盟国にとって経済的メリットが大きいからです。言い換えれば、ギリシャがユーロから離脱するのであれば、ユーロは下落するのではなく上昇してもいいくらいです。 ユーロの下落が止まらない、という現象から考えると、市場はギリシャがユーロから離脱するとは考えていない、と考えた方がロジカルです。ギリシャがユーロから離脱しないことを前提とすれば、ギリシャ経済を回復させるためにユーロ安は不可欠となります。またギリシャを支援する他ユーロ国にとっても、ユーロ安は輸出環境の改善を通じて景気を押し上げます。 ユーロの下落が止まるのは、ギリシャのデフォルト懸念ではなく、ギリシャ経済の回復の道筋が見えてくる頃、とも言えそうです。
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●● 5月14日に記録したユーロスイスの過去最安値の水準は ●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●● 1.3997スイスフラン
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