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菅財務相:ギリシャ危機の飛び火回避へ 国債発行額抑制 【毎日新聞】 http://www.asyura2.com/10/hasan67/msg/881.html
菅財務相:ギリシャ危機の飛び火回避へ 国債発行額抑制 2010年5月11日 22時1分 菅直人副総理兼財務相が11日、11年度予算の新規国債発行額を今年度(44.3兆円)以下に抑える目標を掲げた。背景には、国際金融市場で混乱を招いたギリシャの財政危機が、先進国で最悪の財政状況の日本にも飛び火しかねないとの強い危機感がある。ただ、景気が低迷する中、政府・与党内の歳出圧力は根強いうえ、増税に対する反発も強く、「国債頼み」の予算編成からの脱却は容易ではなさそうだ。【谷川貴史、坂井隆之】 「これまで以上に『ソブリンリスク』(国の債務不履行の恐れ)が注目されている。11年度の国債発行は、今年度を超えないよう全力を挙げて努力したい」 菅財務相は11日の閣議後会見の冒頭、記者から質問を受ける前に自ら国債抑制の方針を切り出した。ギリシャ危機をきっかけに各国の財政赤字がクローズアップされ、財政規律を緩めれば国債の暴落を招くとの懸念が市場で高まっていたためだ。 経済協力開発機構(OECD)の09年見通しによると、日本の債務残高は国内総生産(GDP)の約1.9倍。1.1倍超のギリシャを大きく上回り、「先進国の中で断トツ」(菅財務相)の状況だ。菅財務相は、自らが出席した国際会議でギリシャ問題が議論されるのを目の当たりにし、「日本財政への危機感を新たにしている」(財務省幹部)という。 各国の財政再建の取り組みに注目が集まる中、鳩山政権がいまだに財政健全化目標を設定していないことも大きな懸念材料だ。政府は6月までに、財政健全化の道筋を示す「財政運営戦略」と、11〜13年度の予算の骨格を示す「中期財政フレーム」の策定を目指している。 菅財務相の発言は、財政健全化に向けた政府内の議論を加速させる狙いがあるとみられ、仙谷由人国家戦略担当相も同日の会見で、「ギリシャ問題を他山の石とし、従来よりもはるかに強い危機感で財政戦略を考える必要がある」と強調した。 国債発行に上限を設けることで、歳出を抑制する手法は過去にもあった。小泉純一郎政権は「国債30兆円枠」を設定し、族議員の抵抗を抑えて公共事業費を中心に歳出削減を進めた。 民主党は現在、今夏の参院選に向けてマニフェスト(政権公約)を策定中だが、選挙戦を見据えて「バラマキ」につながる恐れもあり、国債発行枠の設定は歳出の膨張を抑えるために先手を打つ狙いもありそうだ。 ◇歳出圧力さらに強く、予算編成一段と難しく 11年度予算で新規国債発行額を44.3兆円以下に抑える目標の達成は容易ではない。現在の景気情勢では税収の大幅回復が見込めない一方で、鳩山政権がマニフェストで掲げた子ども手当の倍増や社会保障費の自然増などで、歳出の拡大圧力がさらに強まるためだ。 鳩山政権で初の10年度の一般会計予算規模は、過去最大の92.3兆円に上った。しかし税収は37.4兆円にとどまり、「埋蔵金」などの税外収入で10.6兆円を捻出(ねんしゅつ)したものの、過去最大の44.3兆円の国債発行を余儀なくされた。 11年度は、更に厳しい予算編成が予想される。マニフェストを予定通り実行した場合、10年度に半額だった子ども手当が満額支給されることで約2.5兆円が上乗せされるほか、高齢化に伴う年金や医療費の自然増も1兆円を超える見通し。社会保障関連だけで「6兆円の新たな財源が必要」(菅財務相)とされるからだ。 しかし、税収は長引くデフレ不況のため、大幅な回復は見込めず、埋蔵金も近年の予算で積極活用したため「ほぼ底をついた状態」(財務省幹部)だ。菅氏は11日の会見で「無駄なものは大いに削る」との姿勢を示したが、事業仕分けなどによる予算削減も限界に近づいている。 残る財源確保の手段は増税ぐらいだが、参院選を前にした与党の反発が予想され、議論は進みそうもない。鳩山由紀夫首相は11日夕記者団に対し「政府として決めている話ではない」と語るなど、現時点では政府内の目標共有すらおぼつかないのが実情だ。 http://mainichi.jp/select/today/news/20100512k0000m020104000c.html
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