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デフレとばらまき http://www.asyura2.com/10/hasan67/msg/822.html
デフレとばらまき政策 良いばらまきと悪いばらまき。 赤字によるばらまき政策は、もともとケインズ政策の支柱となるものだ。財政が赤字になっても、景気が回復し税収が増えるから、財政出動による公共投資や雇用確保などの補助金政策や低金利政策が是認されているのである。今やこれが金科玉条のように扱われています。 しかしデフレにおいてこれは正しかっただろうか。日本の莫大な借金はどのように作られたのであったか。 ダムの建設、高速道路や幹線道路建設、港湾、学校の耐震化、保育所の創設、生産刺激のための低金利、開発研究費、合理化推進費、雇用調整金などすべてが無駄になったのである。それは見返りのあるばらまきではなかったからである。理論的にも無駄なばらまきだったのである。 これからもデフレで有る限りこのような方向への資金投入は、大規模に何百兆行っても、無駄になるだろう。また逆にきめ細かく微に入り細に入り行っても借金が減ることはないだろう。 デフレは、資金が市場から大量に失われ、生産量に比べ消費額が著しく減少した状態の経済である。この時全体の貯蓄以上に借金が多いため、生産量を刺激し増やしても、消費がそれに対応して伸びず、所得の増加分以上に借金が増えるためこのような現状を招くのである。 このようなデフレの状態にある場合、すなわち消費が生産量に比べ著しく減じている状況(所得線の角度が45度以下の所得線が支配する市場)では、消費額を増やす方が生産量がそれ以上に伸びることが分かる。すなわち消費への給付額以上に所得が伸びるのである。 このように赤字財政のばらまき投資による生産刺激策は、正常な経済では、成長政策になるが、デフレでは経済縮小策になる。これは日本経済がこの20年間に実証した世界に冠たるものであろう。骨太政策、上げ潮政策、低金利過剰融資策は借金を増大させ経済を縮小させデフレを促進したのであった。
それゆえに消費者に幅広く、薄く資金を直接に給付することが消費額を増やし生産額を増やすことに結び付く。デフレは45度以下の所得線が支配する市場である。資金を幅広く薄く消費者側に供給すれば、乗数効果のような拡大再生産が起こり予想以上の早さで所得線の角度が上昇するであろう。 例えば、高速代金を低減し、消費者がその分を他の消費に回す用に仕向ける方法や、ガソリン税を低減する方法、子供手当もある程度効果があるであろう。最も効果のあるのは消費税を低減することである。 住宅ローン破綻懸念者のローンの肩代わり、生活保護以下の所得所帯への給付、雇用保険期間の延長、雇用保険の満額支給など。このような以前はばらまきと批判された政策も経済の基礎的条件が変わるとそれは成長政策になるのである。 なるほどこれらの消費者側への消費の刺激策も、財源が必要であり、赤字財政にして成長を促すものである。それゆえ確かにばらまきであろう。しかしこれらは明らかに理論的にばらまき額以上に所得の増大をもたらすものである。それ故財源以上の効果が見込めるため、徒にばらまきや無駄というべきではない。赤字を出してもそれ以上効果があるので正常な経済対策なのだ。 このことから同じばらまきでもデフレの場合、生産者への刺激や、生産量の増大に掛けるお金は、経済を縮小させ、借金を増大させるため100%ばらまきで浪費であることがわかろう。 しかし消費者への直接給付による消費刺激策や、消費額を増大させる政策は、デフレの場合、生産量以上に所得を増大させ、景気を回復させるものであり、掛けた費用以上の効果を上げるものである。それ故立派な経済成長戦略である。 デフレにおいて高速道路を建設するより、高速代金を低減し消費者に還元する方が経済が成長するのである。しかし今また国交省などは、正しいデフレの成長策を止め、間違った経済縮小策を取り始めている。 このことを理解しなければ、日本は本当に破綻するであろう。それは単に経済学者の無知無学である。ケインズがあるいは教科書が書いていなかったからは理由にならない。しかしその影響は我々一般の隅々まで及ぶのだ。 新聞紙上などでのばらまき云々の攻撃は、民主党のマニフェストを変更させ、日本を再び間違った借金地獄へと向かわせている。負債が千兆越えるのもまもなくであろう。 一言主 追記 (最近子供手当の満額支給を止めて、保育所の増設や、教科書の無償化や、給食費の無償化を進めるらしいが、これが余計に無駄を浪費することは明らかであろう。デフレでは、消費に直接給付が経済を活性化させるのであり、保育所の増設、給食費の無償化、教科書の無償化は、生産への公共投資であり、生産者への補助金に過ぎないのである。だから無駄な浪費である。少ない財源をより悪い方向へ仕向けるものであり、ばらまきの典型である。)
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