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ギリシャ支援策は「時間稼ぎ」 米S&P責任者 財政不均衡、日本と共通 (日経新聞)
http://www.asyura2.com/10/hasan67/msg/743.html
投稿者 ダイナモ 日時 2010 年 4 月 28 日 22:48:06: mY9T/8MdR98ug
 

http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819596E0EAE2E69D8DE0EAE2E6E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2

 米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がギリシャ国債の格付けを引き下げ、投機的水準とした。ユーロ圏のソブリンリスク(国家の信用リスク)をどう見ているのか。来日したS&Pのエグゼクティブ・マネージング・ディレクターで公社債格付け統括責任者のポール・コグリン氏に聞いた。


(聞き手は編集委員 藤田和明)

 ――ギリシャ国債格下げの背景は。

 「ギリシャ問題は急に出てきたわけではない。すでに当社では1年以上前から格付けを見直し始めている。長期に及ぶ財政赤字はギリシャの構造的な問題であり、今回の金融危機により事態が深刻化した」

 「再建のための緊縮財政が、実体経済をさらに厳しくすることになる。債務残高は高水準で、金利負担の増加が財政をさらに圧迫するリスクを抱える。歳入不足は深刻であり、税制システムも非効率だ。一方で、踏み込んだ緊縮財政には組合などの抵抗が強い。政権が取れる選択肢は狭まっている」

 ――欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)はギリシャ支援に取り組んでいる。

 「短期的な資金繰りを助けるが、時間稼ぎに過ぎない。巨額の財政赤字が制御可能となる改革がみえるまでは、市場を安定化させるのは容易ではない。ギリシャは債務のかなりの部分を海外投資家に頼るだけに、外部の市場心理の振れの影響を受けやすい構図だ」

 ――仮に債務削減などになれば欧州の金融機関に影響が及ぶのでは。

 「ギリシャ国債そのものの規模は小さい。欧州の金融機関は、経済実体がギリシャよりもずっと悪い東欧諸国向けに多額の債権を抱えている。そうした問題の1つに加わるということだ」

 ――同時にポルトガル国債の格付けも引き下げたが、ユーロ圏のソブリンリスクは。

 「過大な債務残高や財政赤字の問題は世界の各国にまたがる広汎な問題だ。ギリシャが他国より早く表面化したに過ぎない。年金や医療費負担など過去に約束した支出が膨らむ一方で、十分な財源確保が難しくなっている。住宅ブームの反動に苦しむポルトガルやスペインも問題は長期化するだろう。通貨統合前であれば、国内景気が悪化すれば柔軟な通貨政策をとれたが、今はユーロが足かせとなり、できない。英国も銀行救済の結果、債務が積み上がっている。ドイツも今後の退職者の増加が財政の重しになる。いずれも問題解決に容易な道はない」

 「ソブリンリスクが和らぐためには、財政が均衡を取り戻すことが必要だ。景気が持ち直し税収も拡大。財政支出が減り、銀行救済などの負担も軽くなれば、格付けへの見方も変わる」

 ――S&Pは1月に日本国債の見通しを「ネガティブ(引き下げ方向)」にしている。

 「国内投資家が日本国債のほとんどを引き受けている限りは、いまのギリシャのような状態にはならない。ただし、日本も構図はギリシャと同じだ。債務残高が積み上がる一方で、高齢化により貯蓄率は今後下がる。国債の国内消化も次第に難しくなるだろう。リスクは年々高まってくる。デフレの今はリスクは見えにくいかもしれないが、いったん金利が上がり出すと金利負担で財政は苦境に陥る。財政問題は、解決の手立てを打つのが難しいときに深刻さが表面化するものだ。先送りは解決をより困難にする」

 ――米国国債にもリスクが及ぶ可能性は。

 「財政赤字の問題は米国も抱える。医療制度改革は将来の財政負担増につながるだろう。ただ米国は高所得国であり、貯蓄率も高まる方向にある。国内総生産(GDP)に対する債務比率は英国などよりも低い。ドルは基軸通貨であり、柔軟な通貨政策をとれるのも強みだ。格付けは最上級(トリプルA)で先行きの見通しも安定的としている」
 

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コメント
 
01. 2010年4月28日 23:05:23: eJpJR4SFmM

ギリシャの問題は、ユーロの問題だ。

ユーロでなければ、貿易赤字による財政赤字の問題は為替で防げる。

なぜなら、通貨が安くなることにより、輸入品が高くなり、必然的に輸入が減り、貿易赤字が抑えられる。

ユーロであったから、ギリシャは貿易赤字にもかかわらずいくらでも安く輸入できたために、貿易赤字が拡大した。

同じことがスペイン、ポルトガルで起こっている。

解決するには、ユーロをやめるか、それぞれの国が、独自の政府を捨てて統一政府を作るかどちらかである。
福祉政策や税制も基本を同じにし、軍隊も一つの指揮下に入る統一政府である。

独立心の強いヨーロッパの国に統一政府は無理であるから、ユーロは消滅する以外にない。

いみじくも、通貨は強い国家権力がなければ存在できないことをユーロは証明した。


02. 2010年4月29日 00:31:08: yWT2sRngHw
S&Pは、プライムローンを組み込んだ金融商品にスリーAを与えた格付け会社。
藪医者?ノー。実体はもっとたちが悪い。
インタビューの最後で扱われた米国債に対する答えから、このS&Pが意図的に
虚偽情報を流す格付け会社であることが分かる。
http://market-ticker.denninger.net/archives/2238-Bernanke-Is-Getting-Scared.....html
2015年度までに償還期限が来るギリシア国債の総額は2300億ユーロ(約29兆円)。フランスの銀行が700億ユーロ、ドイツの銀行が430億ユーロ。スイスの銀行もかなり持っている。IMFとEU各国が行う金融支援の実態は金融機関の救済であること。ギリシアの懐には1銭も入らない。

日本の金融機関がギリシアに持っている債権の総額は50億ドル(4500億円)を超える。米国の金融機関も日本とほぼ同じ額。ただしサブプライムローン問題で
体力が相当弱っている(私は米国のメガバンクはすべて債務超過だと推測している。)米国の金融機関にとってはキツイかもしれない。
ソブリンリスクがポルトガル、アイルランド、イギリス、スペイン、フランスと拡大していった場合、欧米の金融機関は共倒れになる危険性がある。

ベーシックインカム論に似た考えが近頃、ドイツでも喧伝されるようになって来た。世界は相当ヤバイのかも。これは支配層の自己保存本能が編み出した国民懐柔策なのかもしれない。


03. 2010年4月29日 00:32:34: 8ZUak3iZIY
日本国の[財政問題]なるものの、原因の大部分は、高齢化が進行しながらも続いている米国債の所有と米軍への思いやり予算だと認識している。財政問題の改善する為の方策は自ずと明らかであろう。

04. 2010年4月29日 13:07:31: CBYwmT1qyQ
S&Pのあめりか(トリプルA)は信じられないな。

05. 2010年4月29日 17:55:39: byFS4SOfxM
現在のギリシャは夕張問題と同じ構造だ。過剰な借金に対して稼ぐ力が圧倒的に不足している。外部からの助けが無い限り、仮に自国通貨を発行しても解決にはならない。

日英等の先進国は新興国に比べ賃金水準がまだ高く、高齢化と高福祉で国債残高も巨大である。米国は日英に比べれば多少はマシといった程度。
今後の新興国の経済発展により、資源高騰により必然的に高インフレが継続し、
最終的には生産性の低い産業に従事している限り、生活水準は新興国の同じ労働者と同レベルまで低下していくことになる。
日本など規制や既得権者のため産業が非効率で超少子高齢化、借金先延ばし国家の場合、それ以下になるのが必然なのだろう。


06. 2010年4月29日 23:35:13: VVnmJesWrQ
>>02さん
大体正しい。
でもソブリンリスクがフランスに拡大・・・はあるかなあ…
イギリスもここ数年で債務不履行の危機だなんてことはないでしょ
そん中じゃ次はおそらくポルトガルだね、スペインまで拡大したら
相当大事。支援できるかどうかもわからん。
そこまで来たらドイツなんてEU脱退してドイツマルク復活させるかもね(笑)
あと、バルト3国とか東欧とか忘れてるよ

>>05さん
アメリカでも徐々に高齢化は進んでるし、ベビーブーマーの年金受け取りも次第にやってくる。医療保険改革で今後社会保障負担は増加増加。
今現在経済成長の数倍の速度で財政赤字が膨張している。
「多少」どころか将来を考えると一番危ないのがアメリカなんですけど、
わざと言ってんの? 国債金利見ても上がってるでしょ?
それとも、アメリカはいざとなったら軍事力を脅しに他国への債務を踏み倒せるとでも思って言ってるの?


07. 2010年4月29日 23:45:14: sllo2OSHFU
>> 2さんのご意見にあるように、わざとサブプライムにトリプルA(ゴールドマン等ユダヤ金融とつるんでる?)を与えていた機関です。
今回も、ヘッジファンドがユーロ売りポジションを大量にかかえていて、何とかして儲けたい(ユーロを下げさせたい)連中をアシストしてるのでは?との憶測あり。

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