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主張が空回りしかねない経済指標の使い方とは(KlugView) http://www.asyura2.com/10/hasan67/msg/669.html
主張が空回りしかねない経済指標の使い方とは(KlugView) 4月16日付の日本経済新聞は、総務省の労働力調査から失業の長期化が鮮明になってきたと報じています。2009年の完全失業者336万人のうち、失業期間が3カ月以上の失業者は214万人と、完全失業者の約28%を占めています。 新聞記事では、失業期間の長期化が目立つのは若年層、と指摘しています。3カ月以上の失業者を年齢別にみると、25〜34歳は前年比36%増、15〜24歳は同比35%増、と増加幅が大きいことを記事では示しています。 若年層の失業期間が長いことは、失業している方だけでなく社会的にも損失が大きくなります。一般に若年時代には、仕事を通じて様々な知識・経験を習得し、中年以降の活躍の基盤を構築するのが望ましいとされています。若年層の失業期間が長期化することは、個々人の知識・経験を習得する機会を失う可能性があるため、個々人の能力だけでなく、国全体の労働力の質向上が停滞することも考えられます。 ただ、労働力調査のデータを眺めると、若年層の失業期間だけが長期化しているわけではないことがわかります。 たとえば各年代における3カ月以上の失業者の割合をみると、25〜34歳では約67%ですが、35〜44歳でも約66%と大差がありません。また15〜24歳をみると、その割合は約58%と、他年代に比べ(むしろ)低い結果となっています。一般的に言われていることですが、15〜24歳のような若い方であれば、職を得る機会は他年代に比べ多い、といえそうです。 新聞記事では、求職と求人がかみあわない「ミスマッチ」が若年層で深刻だと指摘しています。おそらく記者は、ミスマッチの証拠として、若年層での失業期間の長期化を提示したかったのでしょう。しかし、先に指摘したように、失業期間の長期化という現象は、若年層に限ったことではありません。仮に、ミスマッチの深刻さを示したいのであれば、求人者数と求職者数を年代別に示した方が素直です。マスメディアとして、何らかの主張を記事に盛り込むことは結構なことですが、主張を裏づけするデータは適切なものを選ぶ方が説得力が増すと思われます。
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●● 09年の15〜24歳における3カ月以上の失業者の割合は ●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●● 約58%
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