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「隣国に技術が盗み放題の国(日本)がある限り、我々がいくら技術情報を防衛したところで意味はない」(サムスン関係者) http://www.asyura2.com/10/hasan67/msg/516.html
株式日記と経済展望 2010年3月27日 土曜日 ◆日本に仕掛ける「焦土作戦」 サムスン電子 3月23日 TAHOOニュース 「眼下のビジネスに安住するな。キャッシュがあるうちに半導体、液晶パネルの代わりを探せ」。リーマンショック後の〇八年末、サムスンではこのような大号令がかけられ、「脱エレクトロニクス」という明確な目標が掲げられた。 しかし、サムスンといえども、新産業の育成など一朝一夕にできるものではない。それまでの期間、成熟化したエレクトロニクス市場でどのように成長を維持するか。サムスンは伝統的に、最も与しやすい相手から新たな市場を奪う。標的はまたしても日本である。 昨年夏、来日したサムスンの上級幹部の注目すべき発言が伝わっている。その内容は、「主要部品を内製化し、一眼レフカメラの完全内製化を実現したい」というもので、その際「ニコン、キヤノンの日本勢の牙城を崩したい」と断言したという。これまでサムスンはペンタックスとの共同開発品を発売してきたが、独自製品の開発実績はない。昨年三月の国際展示会で試作品を披露していたが、彼らが計画を口にした場合、大抵は一年以内に製品化の準備ができたことを意味する。この発言で日本のカメラ各社はさぞかし肝を冷やしたに違いない。 サムスンが「デジタル一眼レフ」に白羽の矢を立てたのは極めて象徴的である。確かにサムスンの主力四事業(薄型テレビ、携帯電話、半導体、液晶パネル)に比べれば、事業規模で見劣りする一眼レフだが、そのインパクトは決して小さくない。業界アナリストは指摘する。 「イメージセンサーのほかレンズ、光学部品、各種電子部品など基幹部品が搭載されており、これらはいずれも現在に至るまで日本勢の独壇場だった。電子部品は長年、村田製作所やTDKといった日本企業が席巻しており、市場シェアの九割以上を占める品目もある。電子部品の市場規模は二十兆円以上とも言われており、彼らにとっては熟した隣家の果実そのもの。金額もさることながら、いまだサムスンの手つかずの市場を彼らに奪われるダメージは計り知れない」 こうした「日の丸」電子部品は、材料の配合や焼成技術など職人技とも呼べる技術的蓄積のかたまりだ。また、光学系部品は極めて高度なすり合わせ技術を要する。これらの製品は、技術上の差別化よりもコスト削減と果敢な集中投資で競争をリードするデジタル時代のサムスンの常勝パターンからは外れるもので、本来彼らが最も不得手とする領域である。 こうした分野にまで彼らの手は伸びてきているのだ。日本勢が優位を示せる「最後の市場」に対するサムスンの戦略は、日本勢を徳俵にまで追い詰めるものにほかならない。 再開した日本人技術者の引き抜き 電子部品の内製化は、日本に深刻な事態をもたらすだろう。特にサムスンの飛躍を支えた携帯電話端末などは、内蔵されるコンデンサーやSAWフィルター、水晶部品といった基幹電子部品は相変わらず日本製である。ウォン安で輸出が増えるほど日本からの輸入も増え、為替の逆ザヤが発生するジレンマを抱える。彼らにとってこれら電子部品は、このジレンマを解消するうえでどうしても自前で欲しい部品であり、さらに外販攻勢に転ずることができれば、再び日本勢の市場を食い荒らし、成長を手にできる一石二鳥のアイテムとなる。まるでオセロの目が次々と裏返るように、日本は顧客と市場を同時に失うことを意味する。 「サムスンは例外なくシェアナンバー1を取る。目をつけられたら逃げられない」(前出アナリスト) 彼らの「焦土作戦」が始まるのは時間の問題であり、彼ら独自の「一眼レフカメラ」の発売がその始まりを告げることになるはずだ。 このサムスンの対日作戦を支える原動力は、最近、彼らが再び活発化させている「お家芸」ともいえる日本人技術者の買い上げだ。サムスンはここ数年、前述の電子部品や光学系部品分野を精力的に開拓し、有能な企業や技術者個人に的を絞り、獲得に向けて動いていた形跡がある。 昨年夏、またもや日本の有能な技術者たちがサムスンの軍門に下ったことは、業界内でもほとんど知られていない。電子部品業界の雄、村田製作所から最前線の技術エンジニア数名がサムスンに移籍した。村田製作所からは数年前にも、幹部クラスの人材がサムスンに引き抜かれている。今回はこの人脈を利用し、最新の製造技術に携わるエンジニアの獲得に成功したようだ。 また光学系部品では、住田光学ガラスやタムロンといった、一般の日本人がその名を知らないような中小企業にまで食指を伸ばしたという情報もある。住田光学は、一眼レフカメラ用レンズを中心に、幅広く高度な光学部品を手がける埼玉県の有力メーカー。一方のタムロンは、ソニー製ビデオムービーのカメラレンズなどを手がけるやはり埼玉県の有力技術系企業である。 前述のサムスン上級幹部の自信の背景には、こうした着々と進む人材獲得の実績もあるのだ。 サムスンの人材戦略は、技術が人に付いて容易に移動可能であることを知らしめた。初期は隠密行動であった人材買い上げも時間が経つにつれてエスカレートし、現在では公然の事実となっている。 チーフエンジニアクラスで三年契約一億〜二億円という相場で、日本の先行きに見切りをつけてサムスンの傭兵となる技術者が後を絶たないのが現実なのである。 中国勢の急成長に怯える 「脱エレクトロニクス」を図る今後の成長戦略で、再び照準を日本に絞ったサムスン。足元の業績を見ても、その死角を見出すのは難しいようにみえるが、決して彼らも盤石ではない。彼らは今、中国勢の台頭に戦々恐々としている。中国の技術水準の上昇スピードは予想以上で、最近では「このままではサムスンとて中国企業に負けてしまう」と指摘し始める業界関係者も出始めた。かつて、自らが日本から技術と市場を奪い取って急成長を果たしたが、今度は、中国勢が猛追するという姿が重なる。サムスンの危機感は人一倍だ。先を走る日本と急速に追い上げる中国に挟まれ、身動きが取れなくなる状態を表現した「韓国経済のサンドイッチ危機論」とは、サムスンの李健熙前会長が指摘した有名な言葉である。 実際、中国の景気刺激策「家電下郷」によって台頭した地元企業によって、サムスンは家電製品分野で中国市場から駆逐され始めている。〇八年に市場シェア一一%でトップを快走していた液晶テレビは、〇九年上期で同五%、八位に後退した。代わって台頭した上位五社はいずれも中国勢であった。 また半導体や液晶パネルといった先端分野でも、その兆候が現れている。半導体では中芯国際集成電路製造(SMIC)、グレース・セミコンダクター(GSMC)、上海先進半導体製造(ASMC)などが存在感を急速に増しており、液晶パネルでも吉林彩晶や上海広電集団(SVA)などの中国企業が生産量を伸ばしている。 こうした中国勢の台頭に危機感を抱くサムスンでは、半導体など先端分野の技術情報の流出に異様なほど神経を尖らせている。特に技術情報が集まる生産工場での対策は徹底している。ソウルから車で一時間、半導体の主力工場の一つである器興工場を訪れた日本人ビジネスマンによると、「正門と建物とを結ぶ道路脇に面会専用施設が設けられている。サムスン社内の人間と外部の人間との接触は、すべてその施設内に限られ、原則社屋への立ち入りを一切許可していない。外部訪問者のみならず、敷地を出入りする全社員にまで撤底したボディチェックと赤外線カメラによる空港の通関同様の厳重な持ち出し物検査など物々しい軍事施設並みの検査が義務付けられていた」という。 これまでも韓国は「スパイ防止法」などで国家の重要技術の流出を懸命に防いできた。有名な事件としては数年前、サムスンのエンジニアが中国企業に携帯電話端末の技術情報を漏洩したとして、逮捕、起訴された。エンジニアが利用したタクシーの運転手の通報によって事態が明るみにでたということで、韓国の情報管理の凄まじさを物語る逸話である。 しかし、このような徹底した情報管理をもってしても、完全には技術を守れないことは、彼ら自身が誰よりも知っている。 「隣国に技術が盗み放題の国(日本)がある限り、我々がいくら技術情報を防衛したところで意味はない」(サムスン関係者)との皮肉も聞かれる。また中国勢台頭の背後には、最近、技術提携が本格化している台湾企業の存在があることもサムスンの苦悩を深めている。台湾・馬英九政権による通商政策の転換から、台湾企業の大陸進出が緩和されたこともあり、台湾から中国への技術流出はもう止められない段階にきている。
サムスンは世界中から技術者を集めて来ていますが、特に日本からの技術者を集中的に引き抜いている。技術者ごと引き抜いてしまえばどのような技術防衛策をとろうとも不可能なわけで、日本では技術者を拘束は出来ないから技術流出は防ぎようが無い。日本のハイテク製造業がそれほど技術流出にルーズなのは、リストラや定年退職した技術者の受け皿に韓国や中国企業がなっているということだろう。 逆に見れば韓国や中国などでは自前での技術者の養成に失敗しているという事であり、自立的な技術開発は出来るのだろうか? 韓国や中国が大量にアメリカに留学生を送り込んでいるのは最先端の技術開発が出来る技術者はアメリカで勉強させないと出来ないからだろうか? 将来的に韓国や中国が技術大国になれば韓国や中国から技術者を引き抜けばいいのだから同じ事なのですが、そうなるのだろうか? 韓国のサムスンが日本企業が束になってもかなわないのは企業トップの決断力と実行力の差だと思うのですが、日本の経済や政治が弱いのはトップレベルの人材の弱さが原因であり、年功序列人事で2年でサラリーマン社長がクルクルと代わっては企業は衰弱していくし、決断力と実行力のある企業に追い抜かれていくだろう。 最近では新興国市場における日本企業の弱さが目立ちますが、日本企業は欧米市場にばかり目が向いていた。ところが世界金融危機が起きて欧米市場が縮小してしまうと日本が一番大きな影響を受けてしまった。それに対して韓国のサムスンやLGや現代は新興国向けに商売をしてきたから、その差が日本企業の不振となって現れた。 日本企業でもスズキ自動車のようにインドなどで成功した企業もありますが、多くの企業はアメリカにばかり目が向いていた。しかしそのアメリカでも液晶テレビなどはサムスンやLGなどの韓国企業のひとり勝ちであり、日本メーカーの液晶テレビは霞んでしまっている。日本はもっぱら製造装置や資本財などの輸出国になり、製品の輸出は少数派になった。 だから技術者ごと韓国や中国に製造装置を売っているとも言えるわけですが、だからこそ日本や韓国や中国が世界の工場として一大経済圏を作ろうとしている。経済戦略的に見れば日本一国では欧米からの貿易摩擦などで対抗し切れませんが、工業製品などの規格などで日中韓が連携すれば圧力で押し通せるようになるだろう。 高圧送電技術なども日本とドイツとが規格争いをしていましたが日本が中国を取り込むことで企画として認めさせることに成功した。クロマグロの問題にしても中国を味方にすることでモナコ提案をひっくり返しましたが、従来ならば欧米がまとまれば日本はそれに従わざるを得なかった。電気自動車などの工業規格にしても同じであり、欧米対日本という構図では日本はどうする事もできませんでしたが、中国を取り込めば形勢は逆転する。 中国や韓国に対して条件反射的に貶す人がいますが、そうではなくて日本のために協力させればいいのだ。その為には日本から人材を送り込んでNOとは言わせない関係にすることだ。中国にしても韓国にしても経済発展が一番の課題であり、日本の協力無しにはできないと言う認識が出来ればそれは可能だ。 日本の技術が流出していると言う事は日本の技術が広まっているという事でもありますが、携帯電話などにおいても日本はガラパゴス化してしまって国際規格から孤立してしまった。この点ではヨーロッパでは国の数で押し切ってきたし、アメリカは国力で工業規格を決めてきた。それに対して日本はどちらも無い。それに対して中国や韓国を取り込めれば欧米に対抗できるわけですが、それだけの戦略が日本には無い。 ガラパゴス化した日本の携帯も3G携帯で巻き返しを図らなければなりませんが、中国市場が決戦場になります。3G携帯ともなると携帯の機能やアプリケーションや勝負になりますが、iPhoneのようなスマートフォンが主力になるだろう。日本もアンドロイド携帯で参入していますが、ガラパゴスから脱却できるかは中国市場が決戦場になる。 これから勝負になるのは半導体のようなハード部品よりも携帯に乗せるソフトであり、その開発力が勝負の分かれ目になる。3G携帯の利用ではガラパゴスの日本が特異な進歩を遂げているのですが、これを中国や韓国において標準化できればパソコンでの失敗を取り返すことが出来るだろう。ソフトとなれば一技術者を引き抜いたとしてもブラックボックス化した技術をコピーする事は難しい。
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