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奇策でしかない外為特会を使ったマニフェスト財源探し(KlugView) http://www.asyura2.com/10/hasan67/msg/468.html
奇策でしかない外為特会を使ったマニフェスト財源探し(KlugView) 3月16日付の日本経済新聞は、菅直人副総理・財務相が、外貨準備を運用する外国為替資金特別会計(外為特会)の積立金のあり方を見直すよう財務省の事務方に指示していたことが分かったと報じています。報道によると、菅氏は、20兆円近い外為特会の積立金の一部を取り崩し、「埋蔵金」としてマニフェスト実現の財源に充てる狙いがある、とされています。 ただ菅氏は、閣議後の会見で日本経済新聞の報道を否定し、「特別会計全体の見直しについて、一般的な指示は出したが、個別に外為特会ということで、積立金から財源を出すという趣旨での指示はしたことはない」とコメントしています。 外為特会とは、為替介入に関連する資金の流れを管理する国の特別会計のことで、国の一般会計と区別されています。外為特会が保有する資金は、2009年3月末に132兆7440億円に達しており、マニフェスト実現のための財源を探している現政権にとって、一見魅力的な資金源のように思えます。 しかし外為特会は、為替介入のために設けられているものであり、外為特会が保有する資金の多くが外貨や外貨建ての国債です。よって、仮に現政権が外為特会が保有する資金をマニフェストのための財源に使おうとするならば、外貨を円に換える必要があります。 現政権が財源として使う資金の規模にもよりますが、仮に数兆円規模を外貨から円に換えようとしたら、それだけで円高が進んでしまいます。菅財務相が就任直後に円安を望むような発言をしたくらいですから、たとえマニフェスト実現のためとはいえ、円高になるようなことは選択しないでしょう。 また、2008年後半以降のドル安(円高)の進展で、外為特会のドル建て資産には多額の為替評価損が発生していると言われています。現在の為替水準でも、積立金から評価損を差し引くと、積立金は5〜6兆円程度のマイナスとみられており、マニフェスト実現のための財源として積立金を使ってしまうと、一般会計だけでなく外為特会も財務状況が悪化します。 外為特会が、過去の為替介入の結果、132兆円もの資産を有するほど膨張したのは、行政の効率化という点で問題視されるべきでしょう。しかし、外為特会の規模を縮小させることは、マニフェストの財源確保とは別問題です。外為特会を使って財源を確保しよう、という考え方は、二つの問題を一気に解決させよう、とする奇策のようにみえます。ただ、奇策は、あくまでも奇策でしかなく、成功する可能性は低いものです。 外為特会のあり方については、現政権だけでなく自民党を始めとする野党内でも見解が多岐に分かれています。日本経済新聞の報道は、菅氏の本意ではないのかもしれませんが、他政治家の考えが反映されたものなのかもしれません。
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●● 外為特会が保有する資金は、どれくらい? ●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●● 132兆7440億円(2009年3月末)
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