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人民元を対ドルで41%切り上げれば、中国の経済規模は日本のそれを大幅に上回り米国の半分ほどになる。 FT紙 http://www.asyura2.com/10/hasan67/msg/350.html
株式日記と経済展望 2010年2月26日 金曜日 ◆人民元高が米国にもたらす影響 2月24日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 ◆米国で再度クローズアップされる人民元の問題 バラク・オバマ大統領は先日、中国への人民元切り上げ要求を強める姿勢を示し、アジアへの輸出が増えれば「数十万、場合によっては数百万の雇用が米国内に生まれるだろう」と主張した。 米国の有力シンクタンク、ピーターソン国際経済研究所の推計によれば、人民元はドルに対して41%過小評価されている。この数字は米国で広く取り上げられ、中国は不当に安い人民元を利用して経済危機を切り抜けつつあるとの見方を勢いづけている。 金融市場でも、中国が人民元について何らかの行動を起こす日が近いとの観測が浮上している。ゴールドマン・サックスのエコノミストで、「BRICs」という概念の生みの親であるジム・オニール氏は先週、「北京で何かが起こりつつある」と発言して波紋を呼んだ。 筆者は本稿で人民元切り上げ論をおさらいするつもりはない。ただ、中国のインフレ率が高まるにつれて、そうした議論の勢いが増していることは指摘しておきたい。またピーターソン国際経済研究所も41%の人民元切り上げを推奨しているわけではなく、どの程度過小評価されているかを数字で表そうとしたにすぎない。 大半のエコノミストは、切り上げはごく小さな幅にとどまると予想している。 ◆人民元を大幅に切り上げたら中国観が一変する しかし、それだけ大幅な人民元切り上げはリメイク版「Red Dawn」の背景にある恐怖心を強めるだろうと指摘することには、十分な意味がある。為替レートの見直しは、対等な条件で競争できるようにすることが狙いでも、結局は意図に反して多くの人々の中国観を変えてしまう可能性があるのだ。 中国経済は現在、ドル換算ベースで日本に次ぐ世界第3位の規模を誇る。もし人民元を対ドルで41%切り上げれば、中国の経済規模は日本のそれを大幅に上回り、米国の半分ほどになる。 オニール氏が以前、中国の経済規模は2027年までに米国のそれを超えると予測した時には、そんなバカなと一笑に付す向きもあった。だが人民元を切り上げれば、その当て推量が現実のものになる可能性が一気に高まるのだ。 また米国は現在、研究開発および軍事への支出で中国を圧倒している。今後もしばらくはそうあり続けるだろう。しかし大幅な人民元切り上げが行われれば、中国がこれらの分野に振り向ける予算が米国の4分の1近くに達する。 それだけあれば、中国は競争上の真の脅威だと思われるようになるだろう。 人民元を大幅に切り上げても変わらないものもある。中国が抱える巨額の外貨準備高もその1つだ。米国ではこの外貨準備のために、中国が米国の「銀行」になっているという見当違いな不安感が生じている。 ◆中国の銀行や企業の時価総額が急激に膨れ上がったら・・・ しかし、中国の商業銀行はどうだろうか? 中国工商銀行(ICBC)は昨年、株式時価総額ベースで既に世界最大の銀行になっている。 人民元を40%切り上げればICBCの中国本土の時価総額はさらに増え、米国最大手JPモルガン・チェースの2倍に膨らむ。ペトロチャイナ(中国石油天然気)の時価総額も、エクソンモービルの1.5倍になるだろう。 そうなれば、米国の投資銀行が中国企業にどんな話を持ち込むかは容易に想像がつく。 この段階に達したら、エコノミストたちは恐らく、為替レートは相対的な価格を反映しているにすぎないし、大幅な通貨切り上げが行われても中国政府が科学者や兵士に支払える人民元が増えるわけではないとぶつぶつ文句を言っているだろう(もっとも、膨大な数の輸出業者が不満を覚えることは間違いない)。 ただ、ここにはもっと重要なポイントが隠されている。「中国の世紀」について突拍子もない主張がなされると、中国の前途には数多くの障害が待ち構えているとか、あの国はまだ貧しいのだといった反論が(筆者を含む)多くの人から出てくるのが常である。 しかし、人民元の評価が非常に低く抑えられてきたために、中国がどこまで進歩してきたか、分かりにくくなっているというのが実態ではないのだろうか。 ◆中国は遠い将来のライバルではない 「Red Dawn」のリメイクは、米国人が中国に対して抱いている不安感について何かを物語っている。人民元が今よりも強くなれば、中国という国は、米国人の意識の中でさらに大きな位置を占めるようになるだろう。中国は遠い将来にライバルになる国ではなく、経済と軍事の両面で米国を猛追し、肩を並べようとしている国なのだという認識がさらに強まることだろう。 英語には「自分が求めるものには気をつけよ*1」という決まり文句がある。たとえ中国語に直しても、この言葉の重みは変わらない。
中国の人民元についても問題視されるようになりましたが、41%も過小評価されているということです。しかし人民元が41%切り上げられたらどのようなことが起きるだろうか? 中国の輸出商品のほとんどが競争力を無くすだろう。その反面では海外から安い商品が輸入されるようになって、中国の国内産業はそれらと競走しなければなくなる。 中国はそれが分かっているから人民元の切り上げには抵抗しているのですが、世界中から指摘されるようになるといつまでも抵抗している事には限界があるだろう。現状のままでも海外からインフレを輸入するような結果になるから、インフレを抑えるために金利の引き上げや人民元の切り上げは避けられないだろう。 今年中にはGDPで日本を上回るとされていますが、41%切り上げられれば日本を大幅に上回ってアメリカの半分の規模になるそうです。まさに世界第二位の経済大国になるわけですが、こうなればアメリカもいつまでも人民元を安く固定している事を放置していくわけには行かないでしょう。 中国の安い人民元のおかげで、日本いは安い製品が溢れて物価の値下がりが続いている。ブランドはアメリカ製やヨーロッパ製でも製造はメイドインチャイナになっている。グローバル企業にとっても中国で格安で商品を製造して日本や欧米で売ればそれだけ利益が出る。しかしこれをいつまでも放置していれば世界にデフレと失業を輸出する事になる。 オバマ政権でもようやく中国の人民元の切り上げを強く要求するようになりましたが、アメリカの失業率が10%を越えるようになれば、中間選挙もあるから強く出ざるを得ない。中国の外貨準備高が2兆ドルを越えて日本の倍にまで膨らませましたが、中国や日本がこれだけ外貨を貯めこんだと言う事は、それだけアメリカが赤字になっているということです。 中国の2兆ドルに比べれば80年代から90年代の日米の貿易不均衡など問題にもならない規模なのですが、85年のプラザ合意ではアメリカの一方的なドル安を受け入れさせられた。ならばアメリカは中国にも人民元の切り上げとドル安を受け入れさせるべきなのですが、アメリカは今までそれを容認してきた。少なくともリーマンショックまではそれがアメリカの国益でもあったのだ。 アメリカは製造業を棄てて金融業で稼ぐ戦略を立ててきた。それで株も上がり不動産も値上がりして空前のバブル景気を享受して来た。ゼロ金利の日本から金を借りて中国に投資をして、中国は人民元の安さで輸出で外貨を稼いできた。アメリカは他人のふんどしで稼いで来たのですが、このような事がいつまでも続く事はない。 中国が2兆ドルも外貨を貯めこめばアメリカは中国から金を借りて消費を続けなければならなくなる。中国がいつまでドルを買い続けて人民元をドルに固定させて行くかが問題ですが、中国がアメリカの米国債を買ってくれなければアメリカの財政が持たなくなってしまう。 中国は12月に一気に3兆円の米国債を売却してきましたが、アメリカはそれに怒って報復措置を打って来た。中国は日本のようにアメリカに対して従順ではないから対立と協調を繰り返しながら落ち着く所に落ち着くだろう。中国も経済成長を続けるにはアメリカに物を買ってもらわなければならない。その為には人民元の切り上げをして貿易収支を調整しなければならない。 中国が40%も元を切り上げれば、中国の経済規模は一気に40%も拡大するわけで、日本にとってもアメリカに次ぐ巨大市場が出来る事になる。元が切りあがれば日本の輸出企業は40%も手取りが増える事になる。またそれだけ日本製品が安く売ることが出来るから日本はアメリカ一辺倒の貿易から米中二つの大国と商売が出来るようになる。 このような事は当然外交などにも影響が出てくるのであり、日本に中国よりの民主党政権が出来たのも時代の流れでもあるのだろう。台湾や韓国などもアメリカよりも中国との関係が強くなりアメリカの影響力は低下してくる。しかし中国は経済発展しても洗練された民主国家になる事はなく軍事大国を目指している。 このまま中国が軍事大国化すれば極東においてはアメリカ軍の影響力は低下して行くだろう。アメリカは中国が経済発展して軍事大国化することは計算済みなのでしょうが、そうなれば日本や台湾や韓国もアメリカ離れが進むだろう。そうなれば在日米軍も何の為にいるのか分からなくなって米本土に引き揚げて行くこともありえるだろう。 親米ポチ保守にとっては在日米軍という後ろ盾がなくなることで政治力も低下する。輸出企業もアメリカよりも中国の方が重要なお得意様になり、アメリカはプラザ合意のような強引な事ができなくなる。日本は超大国化する中国を利用して今から日本の自立を模索しておくべきだろう。要するに金の切れ目が縁の切れ目であり、金のないアメリカはさよならして中国と商売に励む時代がすぐ傍まで来ている。 これは私が親米派から親中派に鞍替えしたと言うのではなく、このままアメリカと同盟を組んでいても日本の利益にならなくなるだろうということだ。核の傘がどうのこうのと言っても、アメリカは中国とは戦争する気がない。戦争しても勝てないほど中国の軍事大国化が進んでいる。つまり在日米軍は日本にとってはお荷物でしかなくなる。
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