★阿修羅♪ > 国家破産67 > 290.html ★阿修羅♪ |
|
人民元切り上げへの準備を意味する中国の米国債取り崩し(KlugView) http://www.asyura2.com/10/hasan67/msg/290.html
人民元切り上げへの準備を意味する中国の米国債取り崩し(KlugView) 2009年12月の米・国際資本統計によると、日本が保有する米国債残高は、7668億ドルと前月(11月)から115億ドル増え、中国を抜いて世界一となりました。一方、中国の米国債保有残高は、7554億ドルと前月より342億ドルも減少しています。中国の米国債保有高は、2008年9月に日本を抜き世界最大となり、2009年5月には8015億ドルまで拡大させました。しかし、その後、中国は米国債の保有高を減らしています。 中国が米国債保有高を増やしてきた背景に、為替市場への介入があります。中国は、人民元の対ドル相場を維持するため、元売り・ドル買い介入を大規模に実施し続けています。中国は、こうした介入によって、多額のドルを保有することになり、運用手段として米国債の保有を増やしてきました。
その理由として、マスメディアなどでは、中国と米国の政治的な対立を指摘しています。人民元の切り上げ要求、Googleの検閲問題や、台湾への武器輸出など、最近になって中国と米国との間に軋轢が目立つようになってきました。こうした軋轢への対応策として、中国は米国債の保有高を減らした、という見方です。 米国政府としては、歴史的な規模で米国債を発行している以上、スムーズかつ低金利で米国債を消化させたいはずです。世界一米国債を保有してくれた中国が米国債を取り崩すことは、米国政府に大きなプレッシャーをかけることになります。 こうした考え方を否定するつもりはありませんが、個人的には、中国は、いずれくるであろう人民元の切り上げに備えるために、米国債の保有を減らしたのではないかと考えています。現在のところ中国は人民元の対ドルレートを固定していますが、レートの固定化をはずせば、おそらく人民元高・ドル安が進むでしょう。ドル安が進めば、ドル建てである米国債の価値は、元建てで見た場合、目減りします。 ドル安による米国債の目減りを防ぐ唯一の方法は、米国債の保有高を減らすことです。おそらく、これまでは、中国が米国債の保有高を減らすと、米国の長期金利に上昇圧力が高まり、結果的に米国経済の悪化につながると判断したと思われます。しかし、金融危機も収束し、米国経済も安定してきましたので、米国債の保有高を減らしても大丈夫だろう、と判断を変えたと思われます。 仮にこの考えが正しいとすれば、今後も(徐々にではあっても)中国は米国債の保有高を減らし続けることになります。中国の代わりに米国債の受け皿になるのは、中国に代わって世界一となった日本や英国、産油国などでしょう。 日本などが米国債の保有を渋ると、米国の長期金利に上昇圧力がかかり、ドル高(円安)が進みやすくなるかもしれません。日本経済にとって、ドル高(円安)は輸出の拡大を促すので、都合の悪いことではありません。しかし、この場合、米国政府が日本に対して、いろいろと圧力をかけることになるのでしょう。
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●● 2009年12月の中国の外貨準備はどれくらい? ●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●● 2兆3992億ドル
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
▲このページのTOPへ
★阿修羅♪ > 国家破産67掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。 すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。 |