★阿修羅♪ > 国家破産67 > 281.html ★阿修羅♪ |
|
今年度のゼロ成長予想を示したエコノミストの見通し(KlugView) http://www.asyura2.com/10/hasan67/msg/281.html
今年度のゼロ成長予想を示したエコノミストの見通し(KlugView) 2月15日に発表された昨年10-12月期の実質GDP成長率は、前期比年率4.6%増と、3四半期連続のプラスとなりました。名目GDPも同比0.9%増と7四半期ぶりのプラスとなり、ようやく日本景気の回復もしっかりしてきたといえます。 GDPの伸びを項目別にみると、個人消費が前期比0.7%増と、3四半期連続のプラスとなったほか、設備投資が同比1.0%増と、7四半期ぶりのプラスとなりました。この結果、内需寄与度(GDPの伸びのうち内需が押し上げた貢献度を示す値)は、プラス0.6%と、外需寄与度(プラス0.5%)を上回る強さとなりました。
しかし、これはあくまで表面的な解釈であり、じつは、エコノミストの多くは、今年度の成長を「プラス成長」というよりも「(ほぼ)ゼロ成長」と見込んでいる、のが正確な解釈です。それは、今年1-3月期の実質成長率が、前期比年率で1.3%程度の増加が見込まれており、この通りの結果となると、今年度はプラスの「ゲタ」を履くことになるからです。 ゲタとは、ある一定期間の平均値に対する一定期間の最後の水準の伸び率です。たとえば、昨年度の平均値が100で、昨年度末(1-3月期)の値が110の場合、ゲタはプラス10%(=110%−100%)となります。ただ、こうした考え方はわかりにくいので、新聞などでは、ゲタのことを「発射台」と表現したり、「当初から水準が変わらなかった場合の伸び率」などと表現することもあります。簡単に書けば、ゲタがプラスのときは、年度の伸び率は高めになりやすい、といえます。 日本経済新聞にまとめられたエコノミストの見通しによると、今年1-3月期の実質成長率は、前期比年率で1.3%程度の増加が見込まれています。この場合、今年度のゲタは、プラス1.3%となります。エコノミストによる今年度の成長率見通しが平均で1.6%増ですから、ゲタによる押し上げ効果を取り除いた実質GDPの伸び(今年4月から来年3月の実質GDPの伸び)は、わずか0.3%増に過ぎないことを意味します。 エコノミストたちが、ここまで悲観的な見通しを示す理由は数多くあります。輸出は、2008年の金融危機の後、それなりに回復しましたが、欧米ともに景気の大幅回復は見込みにくく、中国を中心とした新興国頼みでは、今後の伸びも限定的と考えられます。 昨年10-12月期の成長率を押し上げた個人消費や設備投資も、大きな期待ができません。個人消費の拡大は、エコポイントなどに代表される景気対策によるもので、追加的な景気対策がなければ、伸びは難しいでしょう。設備投資も、設備過剰感が高止まりしていることもあり、企業が設備投資を大幅に拡大するとも思えません。 こうした点を考えると、人々が感じる景況感は、さほど改善しないことが予想されます。おそらく、多くの人々が景気回復を実感するためには、今年度の実質成長率が3%近くに高まることが必要でしょう。それは、かなりハードルの高い数値といえます。
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●● 年度の成長率を左右する「ゲタ」って何? ●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●● ある一定期間の平均値に対する一定期間の最後の水準の伸び率。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
▲このページのTOPへ
★阿修羅♪ > 国家破産67掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。 すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。 |