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不毛の労使闘争、春闘に解なし、利なし。 http://www.asyura2.com/10/hasan67/msg/235.html
不毛の労使討論:春闘に利なし、解なし。 デフレが進行している中での経営者、労働者の攻防は、どちらかが優位に立てば、立つほど、経済全体が蟻地獄に陥ることになります。今は協調し、お互い不利を分かち合い、我慢し生き残ることを優先する時です。 労使双方冷静に処置し、政府に対して正しい政策を要望する必要があります。特に双方が主張する雇用確保を優先するより、消費の伸長を優先すべきです。 双方の言い分は正しい。 経営者側:賃金の引き上げは、企業の売り上げ増加が見込めない現状では、多くの中小零細企業の廃業、倒産が発生し、結局失業者の増大から、さらなる経済縮小を招来するだろう。 労働者側:これ以上の賃金削減や、非正規社員化は、十分な生活水準を満たした生活ができず、より消費が減少し、その結果経済がさらに縮小することになる。 デフレという経済が縮小している経済状況では、経営者側も、労働者側も、どちらも利益がなく年々疲弊している。ここでどちらか一方が得する方向に動くと、経済全体が著しく縮小することになる。 賃金の引き上げを、企業が生産物の価格に転嫁できないのがデフレの特徴である。また賃金の引き下げは、消費減から売り上げ減を招くのである。
しかし経済の基礎的条件の違うデフレでは、このやり方は通用しなくなっている。 それ故労使協調が正しい判断である。しかしそれでも労使協調は、ワーキングシェアからワーキングプアを
民間の激しい競争、泥仕合は、市場からどんどん資金を減少させ、消費を減退させている。 デフレの労使交渉の解は、労使双方協調し政府に消費を増やす政策を促すことである。 それは直接消費者に資金を投入することであり、生産者側に補助金等を与え生産増から所得を増やす方法ではない。 デフレにおける雇用政策の基本は、雇用の確保より消費額の減退を阻止することの方が重要です。それがデフレの解消を促すのです。 現状での雇用確保は、付加価値が低下している中でのものになり、総労働賃金が低下しているため、同じ雇用量を確保するれば、個人の賃金が下がらざる負えません。 雇用調整金のような補助金を企業に与え雇用を確保させると、政府の借金が増えるのと同時に、その雇用補助金をもらった会社が優位に立ち、他の会社を圧迫し、全体をよりデフレを進行した方向へ向かわせます。
さらに雇用調整金等の企業への補助金政策は、企業の生産物価格を下げさせる要因ともなり、他の雇用助成金をもらっていない企業の経営体質の圧迫要因となる。雇用調整金が余計に低価格競争を促すのである。 このようなことは縫製工場などで中国人の研修生受け入れを口実に賃金を安くし、製品を低価格で販売しているのが常体になっている業界も既に有ります。 このようなことを防止するため、失業者への給付額を満額給付をすることであす。6割や8割では、消費額が減少するからです。 そして保険期間を延長させることも重要です。これで消費額はたとえ失業者が増えても下がりません。経営者も安心して首をきることができます。デフレのセーフティーネットとはこのようなものでなくては、デフレの解消にはならないのです。 そして雇用確保のため雇用助成金や調整金を企業に援助してはいけないのです。企業は労働者が多いとどうしても生産量を増やすことになり、それが低価格競争を生み易いのです。 さらに雇用助成金等による労働コストの低減は、生産物の価格を下げ、雇用助成金をもらっている企業の方が市場で優位に立ち、他の企業を圧迫する。それがますます企業の付加価値を引き下げ企業が立ち行かなくなるのです。 デフレの時、労働者や政府は雇用の確保を優先しがちだが、それは、ワーキングプアになりがちであり、デフレの市場原理に従った愚かな行動です。それはデフレの労働生産曲線が右下がりであることからも、納得されることでしょう。
この10数年間連続で賃金が下がっており、その間名目GDPより実質GDPが上回っている。生産量の増加が所得を増やさず、賃金を下げたのである。 日本の場合失業率の低下上昇に一喜一憂せず、7%ぐらいまで失業率を上昇させた方が消費が回復するだろう。もちろんその間失業者に満額給付することが条件で有る。 日本の経済政策に欠けている物は、消費額に応じた生産量を確保することであり、生産量をむやみやたらと消費額の如何にかかわらず増加させることではない。 無理やり労働量を確保することがかえって賃金の低下を招いているのである。 これがデフレの雇用政策の基本である。 今労使双方が声高に主張しなければならないことは、個人の負担を下げさせ、消費を増やす政策を取らせることである。デフレが正常な経済と全く違うところは、取る政策の方向である。 デフレから回復するには、先ず、個人負担を下げ、消費者の懐を豊かにし消費を促すことである。 それには、消費税を下げたり、高速代金を下げたり、ガソリン税を低減させ、個人の負担を下げ消費を促すことが重要なことは言うに及ばない。 しかし残念ながら今なを多くの経済専門家や、新聞の論説、政策担当者は、生産量の増大、公共投資による景気回復を目論んでおり、失敗をさらに大きくするつもりです。 特に新聞の高速代金の低減やガソリン税の低減に対する反対はすさまじく、世論を悪い方向に変えてしまっています。またデフレに対して一番効果のある消費税の減税については、増税のことは言っても、減税の大切さを説いたものはありません。 労使双方はこれに対し速やかに、ガソリン税の低減と高速代金の全線3割負担の実施を勝ち取るべきです。さらに消費税を速やかに低減させ、成長路線に乗せるよう主張すべきです。 労使が共闘して、新聞の論説や、経済専門家の主張に立ち向かい、政府に、個人負担を減らすよう働きかける時なのです。1リッター20円の低減、首都高速代金の7割減を即刻実施するようデモをかける時なのです。 民主党の正しいデフレにおける経済政策が、新聞の論調や、経済専門家によって反故にされつつあります。もう一度これを覆すよう頑張ってほしいものです。
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