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トヨタといえども東大卒の社員たちは、いずれはトヨタの下請け会社に天下っていって、下請け会社で威張りちらすようになる。 http://www.asyura2.com/10/hasan67/msg/221.html
株式日記と経済展望 2010年2月8日 月曜日 トヨタ自動車の販売台数よりも多いリコール台数は何を意味するのか?
過去の日本企業は他国企業にはない独特の体質を持っていた。消費者の細かいニーズに気味が悪いほど着々と合わせていくのが日本企業だった。職人精神で武装した一流技術者を率いるのが日本企業だった。下請け・部品企業と家族のような絆を維持するのが日本企業だった。これを基礎に日本製造業は米国式の画一的大量生産体制を抑えた。1980年代だった。 しかし今回のトヨタのリコール事態はそれとは逆だ。多くの日本専門家は「トヨタが部品会社に対する技術と資金支援を減らしたのが問題の発端」と診断している。コスト削減のために管理しにくい海外部品会社の下請け比重を高めたのは、自分の武器を捨てて他人の武器を握るようなものだった。トヨタのリコールは自らの強みである‘トヨタらしさ’を失ったところから始まったという指摘でもある。 したがってトヨタのリコールは必ずしも日本製造業神話の崩壊に直結するものではない。崩壊したのはトヨタが採択した‘非トヨタ’路線だ。ホンダ・シャープなど他の日本企業のリコールもこれと大きく変わらない。これら企業が完全にピークを過ぎたとは考えにくい。もう一度正常軌道を回復する潜在力があるからだ。 製造業をする企業人はよくこういう話をする。「モーターが付いたものを作る企業はみんな同じだ」。技術的な難易度、事故が発生する確率、そして被害を受けるリスク、こういうものが業種に関係なく似ているということだ。トヨタのリコールはまさに韓国製造業が省みなければならない問題ということだ。
トヨタ自動車の大規模リコールが真実ゲームと責任攻防につながっている。トヨタ車が速度を落とせず暴走状態になる原因についてだ。 トヨタはその間、車の欠陥の原因を加速ペダルの部品によるものと主張してきた。しかしトヨタ車の電子システムに根本的な問題があるという主張も出てきている。車の安全を監督する米連邦高速道路安全管理局(NHTSA)の責任問題も浮上した。 LAタイムズは1日、加速ペダルが運転席の底マットに引っかかったり、ペダルの動きが硬くなって元の位置に戻らないというトヨタの説明に納得できない専門家が多い、と報じた。トヨタ車の異常が報告され始めたのは99年だが、問題になった部品を使用したのは05年からという。トヨタ車と関連して起きた急発進死亡事故は19件で、他のメーカーの自動車に比べて多い点も単純な部品の欠陥とは考えにくいという主張だ。 LAタイムズは専門家の話を引用し、「トヨタが‘目隠し用’リコールをしている」と指摘した。ウォールストリートジャーナル(WSJ)も「トヨタの欠陥は自動車の電子化から始まった」と報じた。 WSJは、自動車会社は主要機能の作動・制御を電子製品に依存しているが、その安全性と安定性が十分に検証されていない、と指摘した。電子制御装置に問題が発生すれば燃料や空気注入量が正常に調整されず、加速ペダルがきちんと作動しても急発進や暴走事故につながるということだ。 トヨタに納品した米国の部品会社CTS(インディアナ州所在)も前日、自社が生産する加速ペダルには何の異常もないとし、製品の欠陥を否認した。トヨタのペダルとは材質・構造が違うが、CTSから加速ペダルの供給を受けた日産自動車も「納品された製品には問題はない」と明らかにした。
トヨタ自動車本体や系列化の子会社では利益が増大しているにもかかわらず賃上げは低く、非正規社員の増加が組み立てや欠陥部品を生んでいるのだ。輸出企業全体でもユーロ高などで笑いが止まらないほど儲けているのに従業員の給与は上がらなかった。上がったのは役員などの報酬などで所得格差が広がっている。これは従業員のモラルの低下を招く。 確かにミクロ経済で見ればトヨタ自動車で従業員の低賃金化を続ければ会社の利益は増える。しかし低賃金で働く多くの従業員は自動車を買うことが出来ずに、マクロ経済から見れば正しい経営方法ではない。労働組合の賃上げストはもはや死語になってしまった。「ストをすればトヨタ自動車は中国に移転する」と脅せば組合はストを自粛せざるを得ない。 グローバル経済が進んで日本企業は猫も杓子も中国に進出して国内工場をたたんできた。しかし中国も国内開発を優先する為には元を切り上げて行かなければならないし、従業員の賃金もうなぎのぼりに上がってきている。もはや中国に進出してもコスト削減にはならないのですが、こうなる事は株式日記でも何度も書いてきた。 トヨタ自動車の車種の中には中国製のエンジンが積まれているものがある。このように中国製やアメリカ製の部品が使われるようになれば、生産性は上がるが製品の信頼性は落ちる事になる。一昔前のトヨタの自動車は高品質で売れてきたのですが、最近は欠陥車のリコールが爆発的に増えている。しかしテレビなどではこのようなニュースは報道されない。 日本では構造改革と称して規制緩和が行きすぎて、従業員を対象としたリストラが進んだ。国際競争力をつけるためには当然の政策ですが、利益が上がっているにもかかわらず従業員へ所得が転移せず役員報酬や株式配当に使われるようになりました。アメリカ式の経営手法が日本企業でも実践されて従業員のリストラが進むようになりました。 しかし非正社員化も裏目に出てきて、景気が拡大してくると熟練労働者の人材不足が露呈してトヨタ自動車のような欠陥車続発を起こす事になる。キャノンなども偽装請負などで非正社員化が進んで業績は好調なようですが、トヨタのような欠陥商品を続発させる基盤は出来ている。確かに正社員より派遣社員や請負社員の方がリストラしやすいが質は必ず低下する。 アメリカのような新自由主義経済を真似たのではアメリカのように生産の空洞化を招くだけであり、情報産業や金融産業だけでは一国の経済は成り立たない。ドルをいくら切り下げても海外に出た工場はアメリカ国内には戻らないし戻れない。なぜなのだろう? アメリカでは中国製品なしには生活が出来ない。しかし中国製品への信頼は低下してきている。熟練労働者はいったん消滅すると再生する事は困難なのかもしれない。アメリカにしても中国にしても熟練労働者を養成する風土に向いていないからだろう。労働者の流動性が激しいからだ。中国では1円でも給料が高いと他の工場に移ってしまう。日本にこのような風潮が出来たら元に戻る事はないだろう。 日本はあくまでも生産工場は国内に止めておくべきだろう。そうしないとアメリカの二の舞いになるだけだ。品質で勝負すれば日本製品は世界に勝ことが出来る。トヨタやキャノンはどちらの道を選択するのだろう。欠陥車の大量リコールはトヨタにとっては悪しきグローバル経営の警告にもなっている。 (2007年10月22日 株式日記再掲)
日産自動車の経営危機も東大卒が増えて官僚的になり、競争力のある自動車が作れなくなりゴーン社長を迎えてリストラで立て直そうとしている。なぜ東大卒が増えると経営がダメになるのかというと、中央官庁を見ればよく分かる。彼らは要領がいいから国のことよりも自分たちの利益を優先して天下り団体を沢山こしらえて、自分たちの利益を確保していく。その為に国家は慢性的な赤字財政で悩む事になる。 トヨタといえども東大卒の社員たちは、いずれはトヨタの下請け会社に天下っていって、下請け会社で威張りちらすようになる。彼らは要領がいいから業績を上げるには正社員を減らして派遣社員を増やして人件費を減らせば業績は上がる。業績が上がれば役員のボーナスも増えて左団扇だ。 昨日も書いたように、社会のエリートには高い能力と倫理が求められますが、日本のエリートには能力も倫理も欠けている。海外に比べればまだましだよという意見もありますが、確かにビックスリーの会社幹部の高い給与は驚くし、会社が赤字なのにプライベートジェット機で出張などをして社会の顰蹙を買った。 (2008年12月12日 株式日記再掲)
汎用メモリーや液晶パネルに続いて自動車でも韓国に追い抜かれる日も近いのだろうか? 日本国内では韓国製のテレビや自動車を見かけることは少ないですが、新興国市場では韓国製品が溢れている。韓国も貿易摩擦を恐れて現地生産が進んでおり、条件的には日本と同じなのですが、なぜ韓国に負けるのだろうか? トヨタの世界規模のリコール騒ぎはなぜ事前に阻止できなかったのだろうか? 冒頭のグラフを見ても分かるように2003年ごろから爆発的に増えてしまって、販売台数よりもリコール台数の方が多くなってきている。それらの原因は2,3年前の株式日記に書いたとおりだ。
現代(ヒョンデ)・起亜(キア)自動車の海外生産規模が2012年にトヨタを上回り世界1位になることが確実視されている。韓国自動車産業研究所と韓国自動車工業協会が6日、現代・起亜自動車と主要自動車メーカーを対象に海外生産規模を分析した結果、現代・起亜自動車は2011年末に364万台の海外生産施設を備え、世界トップの350万台の施設を持つトヨタを上回る見通しとなった。 2012年に現代・起亜自動車の海外生産拠点の中では中国が最も大きい。北京で90万台、上海近郊の塩城で44万台を生産する。次いでインド・チェンナイ、米アラバマとジョージア、チェコとスロバキアがそれぞれ60万台、トルコが20万台、ロシア・サンクトペテルブルクとブラジルがそれぞれ15万台だ。この場合国内生産規模300万台と合わせて年間664万台となり、トヨタ、フォルクスワーゲン、ゼネラルモーターズ(GM)に次いで世界4位への跳躍が可能になる見通しだ。 現代・起亜自動車が海外生産でトヨタを上回ると予想する理由は、トヨタが規模を減らしているのに対し、現代・起亜自動車は持続的に拡張しているためだ。 現代自動車は先月、2011年末の完工を目標に北京で年産30万台規模の第3工場を建設することにした。またブラジル・ピラシカバに同年の完工を目標に年産15万台規模の工場を来年初めに着工する。
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