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長期国債「早く」買うべき−財政リスク織り込み、景気鈍化−野村証(ブルームバーグ) http://www.asyura2.com/10/hasan67/msg/176.html
長期国債「早く」買うべき−財政リスク織り込み、景気鈍化−野村証 2月2日 野村証券の松沢中チーフストラテジストは、公的債務残高の国内総生産(GDP)に対する比率が主要国で最悪である日本の財政リスクは国債相場に「相当反映されている」と見る。むしろ、2010年度前半は国内景気の持ち直しが弱まるため、長期金利は低下(価格は上昇)すると予想し、投資家に「早い段階で」国債への投資を行うべきだと推奨した。 松沢氏は1日午後、都内で講演し「秋までは運用の中心は国債になる」と発言。利回り低下をデュレーション(保有資産の平均年限)の長期化で補うべきだと述べた。日本の国債市場は「世界的に見てもボラティリティー(変動率)の低い市場だ」と指摘。10年物国債利回りが「1.3%台に残っているうちに」買い進めるのが賢明だと話した。10年債利回りは6月末に1.2%に低下するとの見通しを示しているが、一時1%まで下がる場面もあると予想した。 鳩山由紀夫内閣がまとめた10年度の一般会計予算案の総額は92兆2992億円で、新規国債発行額は約44兆3000億円。いずれも当初予算としては過去最大となった。機関投資家などに入札方式で販売する国債の市中発行額も過去最大の144兆3000億円。政府が1月25日に国会に提出した資料によると、国債と借入金、政府短期証券を合わせた国の債務残高は10年度末で973兆1626億円に達する見通しだ。 長期金利の指標とされる新発10年物国債利回りは1月8日に一時1.365%と、昨年11月13日以来の水準に上昇(価格は下落)したが、その後は金利が低下。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が26日に日本の外貨建て・自国通貨建て長期ソブリン格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げたが、27日には1.305%と約1カ月ぶりの低水準となった。 危機的だが、織り込み 松沢氏は、日本の財政が「危機的な状況にあるのは確か」だが、国債利回りには供給過剰懸念のプレミアム(金利の上乗せ分)が「すでに相当反映されている」と分析。指標として10年債と20年債のスプレッド(利回り格差)を挙げ、足元の80bp(1bp=0.01%)を上回ったのは1998年末から99年初にかけての「資金運用部ショック」や08年3月の米証券ベアー・スターンズ破たん時のみだと指摘した。 利回りが20年債で2.2%を超えた場合には、生命保険会社などが「非常に早いペースで」投資を増やすとも予想した。 松沢氏は、財政の持続性を考える場合には「日本経済全体のバランスを見るべきだ」と語った。経常収支の黒字が年間15兆円程度、GDPの約3%にも及ぶと指摘。経常収支は「輸出−輸入」だが、足元の日本では、「民間部門の貯蓄−財政赤字」でもあり、高齢化に伴う貯蓄率低下も企業部門の黒字増加が補っていると説明。世界的な金融危機直後の一時的なショック時を除くと「国全体のバランスはあまり変っていない」と述べた。 10年債で1%前半が自然 成長力が弱くインフレ予想も低調な日本経済にとって、中立的な金利水準が下がっている点も注視すべきだと、松沢氏は指摘した。 日本銀行は昨年10月末に公表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で、日本経済の潜在成長率は「0%台半ば」と推計した。松沢氏は、市場が織り込む期待インフレ率は足元で0.7%前後だと指摘。両者を合わせると約1.2%となり、10年債利回りで「1%台前半という金利水準は自然な姿だ」との見方を示した。 将来の政策金利を予想して短期金利を取引するオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場は、米・英・欧州は利上げに向かうが日銀は金利を据え置くと想定していると指摘。松沢氏自身は、日銀の利上げは「11年後半になるまで視野に入ってこない」と予想した。 日銀は「もぐらたたき」 松沢氏は、日銀の政策対応は金融危機を通じて「かなり変化した」と述べた。足元では伝統的な金利操作ではなく、昨年11月の急激な円高のように経済・物価見通しからの下振れをもたらしかねない「リスクイベントを、もぐらたたきのように個別につぶしていく」政策対応になっていると指摘した。 日銀は昨年12月1日、臨時の金融政策決定会合で、政策金利の0.1%で3カ月物の資金10兆円を供給する追加緩和策を決定。白川方明総裁は記者会見で「広い意味での量的緩和だ」と説明した。 今後は、資金供給期間を6カ月に延長し一段の市場金利低下を促したり、長期国債買い入れ額の引き上げなどを実施し、円高・株安を起点とする実体経済の悪化を抑止する可能性があると語った。 松沢氏は、日銀が量的緩和政策を採っていた01年3月から06年3月までは、10年債利回りで「1.2−1.6%が非常に強い」取引レンジになっていたと述べた。ただ、98年や03年の国内金融危機に加え、量的緩和導入時には1.2%を一定期間下回ったとも指摘。日銀による次の金融緩和局面で10年債利回りが1%に向かう可能性があると予想した。
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