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健康警告マニュアル 体の健康 第2版への追加 1
体の健康を論じる前に、体がどのように働いて生きているのかを知る必要がある。驚くことにこの1世紀間の累積した学問の成果をまとめた本は、全世界見渡しても、三石巌が1980年ころから1990頃までに著した著作以外にないようにみえる。そして、彼の本はいまや絶版状態であるが、幸い祥伝社が、復刊してくれたつぎの2著で概略がわかる。
三石巌 著「医学常識はウソだらけ」 平成21年 祥伝社黄金文庫版
三石巌 著「脳細胞は甦る」 平成22年 祥伝社黄金文庫版
優先順位からいこう。
1、まず高タンパク食を
高タンパク食は生きるための必須事項である。和食は低タンパク食であることに注意しなければならない。自主管理された食事が、日本人には、そして子どもには特に必要なのである。
三石巌の他の著作、たとえば、「高タンパク健康法」1976年刊や、その加筆修正版「タンパク質の分子栄養学」1983年刊全業績9、では、体が代謝でエネルギーを産生したり、修復しながら維持したりするメカニズムが詳述されている。
3部作「タンパク質の分子栄養学」、「ビタミンCのすべて」「ビタミンEのすべて」は、三石巌の著作群の金字塔である。理論的には日英両文で書かれた全業績3の「分子栄養学序説」がよくまとまっている。最近見つけて買った「ニセ医者養生訓」という本が通俗本に見えて、かなり高度な内容を扱っている。私の知らない本もおそらくまだいっぱいあるのだろう。これらは、現在絶版状態であり、古本が市場に出てきても、きわめて高価である。復刊ドットコムに期待したい。
これらを読むと、さすが物理学者の著作である。車のエンジンやミッションなどのメカニズムを理解するみたいに、生体のメカニズムを理論的に理解することができる。そこではタンパク質が主役であり、少しでも欠けると多くの欠陥症状が現れることが予想されるのである。
ストレス、例えば肉親の死別などがあると、副腎皮質ホルモンのコーチゾンがきわめて大量に消費される。合成にはタンパク質、ビタミンC、ビタミンEが必要である。さらに分子生物学的なコーチゾン生成の30種以上ある代謝のそれぞれの段階は、きわめて多量のビタミンE,Cが酵素と結びつくことによって進行する。膨大なタンパク質やビタミンが消費されるゆえんである。このため、これらが欠乏していた場合、たとえば、抗酸化作用をになうビタミンC、ビタミンEが長期的に絶対不足して発ガンに導かれたり、タンパク質の欠乏から抗体ができず感染症にかかったりするのである。またこの時よく胃潰瘍になるのは、このためビタミンEの欠乏が起こり、胃壁の細胞膜を構成する不飽和脂肪酸リノール酸が酸化して過酸化脂質に変化して破れるわけである。
したがって死別で精神的にまいって病気になるのではない。栄養的に突然の大規模な欠乏症が発生して病気になるのである。たとえば、動物実験では高ストレス時のビタミンC産生量は平常時の十倍以上になる。人間では高ストレス状態では1日100gのビタミンCが要求されるという学者もいるほどだ。ビタミンCの標準栄養所要量の数千倍になる。つまり普通に食べて生活していたとしても、突然飢餓状態と同様になるのだ。飢餓が数週間続けば体に変調が起こるのは当然である。肉親の死別時などには、ストレスが極大となるから、必ずや出てくる低タンパク、低ビタミンC、低ビタミンEの兆候をしっかり見極め、早めに対処することが必要であり、当事者では不可能であるから、周りの人が気遣う必要があるのである。
基本的には、タンパク質、とくに必須アミノ酸の欠けることのない毎日の摂取がきわめて重要なのである。「高タンパク健康法」 p61によれば、人間の必要なタンパク質の量を初めて実験で確認したのは、1909年アメリカのトーマスである。方法は窒素の量を測定している。食品によってタンパク質の効率が違っていて、リジンというアミノ酸の量がその効率を支配している。いわゆるプロテインスコーアである。食品が必須アミノ酸、リジンや硫黄を含む含流アミノ酸を含むことが肝心で、ビタミンと同じように体が合成できない必須アミノ酸が欠乏することのないように食品から摂らねばならない。たとえば人間では20種のうち9種が必須アミノ酸となり、鳥類では11種のアミノ酸が必須となる。
日本人の食生活はハワイ大学のヒルカーにより、実験的に低タンパク食であることが証明されている。和食は、低タンパク食であるから、タンパク質摂取の自主管理をする必要があるのである。和食が健康な食事というのはまったくのウソであろう。だまされてはいけない。意図的に、卵やサンマなどのスコア100の食品で、必須アミノ酸をしっかり摂らねばならないのだ。我々は飽食であっても、世界の飢餓国民と似たような状態にあるのかもしれない。
また、同ヒルカーの実験により、日本人に多い高血圧は塩分の過剰摂取ではなく、和食の低タンパク食に原因があることがわかっている。低タンパク食が腎臓の濾過機能を低下させ、そのゆえに体は血圧を高めるのだ。また血管は十分なタンパクとビタミンCの補充があれば血圧300でも破れず大丈夫なのである。まあ高血圧の原因はこんな単純なものでなく、タンパクやミネラルの欠乏やアンバランス、血管の狭さくなどによる複合的なものという方が適切かもしれない。人体の問題は複合的なものであることが問題を見えずらくしている。
また、老眼は、低タンパク食の指標であるかもしれない。目はもっとも栄養の欠乏を敏感に受け、我々に教えてくれる器官なのである。体温計で体温を測定して体調を調べるように、日々の目の見え具合を数値化してチェックするといいかもしれない。
「高タンパク健康法」p30に、世界中でタンパク過剰の食事をする人は一人もいない、という栄養学者の主張があるそうである。したがって配合タンパクの必要性が出てくるわけだ。配合タンパクという語は、三石巌が作ったらしいが、彼はそういったサプリメントの会社をたちあげて、ビタミン、タンパク質を十分摂取し、90歳以上生きられたわけだ。なお、三石巌は95歳で肺炎で死んでいる。風邪、おそらくインフルエンザのサイトカインストームによる多臓器不全だろうか。
2、メガビタミン とくに「天然ビタミンE」
ビタミンCについては、前の投稿でおおよそ尽くされている。ビタミンCのサプリメント摂取時のラジカルの発生や、活性酸素は、ビタミンEで消去されるのだが、「天然ビタミンE」は、きわめて高価である。私は年に数回の特売でまとめ買いをしている。安価な多くの市販のほとんどの製品は混合品で、吸収や活性が低い。しかし、「天然ビタミンE」は血管の脂肪沈着(アテロームか、リポフスチンか)が消えるという、私にとって明瞭な効果を私は体験しているので私には欠かすことのできないものだ。おそらく、ビタミンのサプリメントの中では私にとって最も重要なものだろう。
ビタミンEは小麦胚芽油にしか多く含まれないので、我々の普通の生活では不足しがちであるが、ペットはペットフードにビタミンEを配合してあるので、人間より健康な生活をまっとうできるようだ。皮肉なものだ。
ビタミンEは脂溶性であるので、蓄積の過剰症があるはずだが、1日400mgレベルの摂取ではまったく何も起こっていない。もう 10年ほど続けている。血液の流動性が高まり、粘度が低下しているのを感じる。以前あった心臓の痛みが今は完全に消えている。私の家系の持病は心筋梗塞なのである。
さらに血管や毛細血管を拡張するため、イチョウの葉エキスとニコチン酸が必要なのである。
3、スカベンジャー(抗酸化物質)をしっかり補給する。
人体が産生する抗酸化物質スカベンジャーは、50歳くらいから急降下で、出なくなるので、この年齢からは、かならず自主管理された抗酸化物質スカベンジャーの補給が必要となる。なぜ、出なくなるのかは興味深い大いなる疑問なのだが、長年の活性酸素の攻撃を受けたダメージの蓄積なのだろう。たとえば20歳の血中ビタミンC濃度は30歳では半分に減る。さらに高齢では十分の一以下の低レベルに落ちるのだ。当然スカベンジャーの産生器官は活性酸素でダメージを受けるだろう。こうしてダメージは雪だるま式にふくれあがっていく。これを止めるには、20歳くらいからのビタミンC補給が必要なのである。
前にあげたビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、カロチノイド、フラボノイドなど抗酸化物質スカベンジャーが十分にない場合、ミトコンドリアから出てきてしまう数%の活性酸素がミトコンドリアを痛め、細胞の働きを低下させたり、細胞核のDNAを傷つけ発ガンに至るのである。ビタミンB2やトマトジュースのリコピンの抗酸化効果を期待している。1日1本のリコピン含有のトマトジュースなどが身を守るのである。また、プロアントシアニジンやアスタキサンチンも抗酸化作用が強いので期待できるのである。
上にあげたように、欠乏状態のない栄養条件を満たして、はじめて巷でいろいろ言われる健康への取り組みが始まるのだと私は考えている。欠乏状態のない栄養条件を作るには、血管を拡張して送り届けねばならない。運動したり、体温を上げたり、さまざまな取り組みが有効になるのである。
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