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カリフォルニア州南部の沿岸で8日の日没時に、地上から上空に向かってロケットを打ち上げたように見える雲のようなものが目撃された。この正体について国防総省などの米政府機関は首をひねるばかりだったが、軍事専門家の説で謎が解けたようだ。
CNN系列局の報道ヘリコプターが撮影した映像には、画面下から上に向かって伸びるオレンジ色の雲がはっきりと映っていた。国防総省と北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)などがこの映像を調べたが、国防総省の報道官は9日午前、「飛行機雲ができた原因についてはまだ確認に努めている」と話すにとどまった。
米連邦航空局(FAA)も、「8日午後5時ごろにミサイルが打ち上げられた可能性があるとの報道を受けて、ロサンゼルス西部の広範囲でレーダーを再生して調べたが、高速飛行する未確認物体は見つからなかった。付近を飛行していたパイロットからも不審な目撃情報は寄せられていない」とコメント。沿岸警備隊、海軍、空軍および地元カリフォルニア州の議員も雲の正体は説明できなかった。
これに対して軍事専門家のジョン・パイク氏は9日午後、「明らかに飛行機雲」だと断定した。「目の錯覚で上昇しているように見えるが、実際にはカメラの方に向かって来ている。ロケットにしては雲の先端の動きがあまりに遅すぎる。夕日に照らされて長く伸び、地平線につながっているように見える」と解説している。
パイク氏は、こんな単純な現象について政府内に誰も説明できる人間がいないことの方が問題だとも言い添えた。
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