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園芸植物のなかの ダマスクバラ 
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投稿者 あのに 日時 2010 年 10 月 20 日 02:23:30: xZaQXyDl16EGo
 

園芸植物のなかの ダマスクバラ 

1、赤のダマスク種

以前バラの話をした時、ダマスクに赤がないと書いたら、濃い赤の花のダマスク種の写真を示された人がいた。シリアでよく栽培されているという話であった。名前はRose de Rescht ローズ・ドゥ・レッシュで、ダマスク種であるとの説明があった。私も、赤のダマスクがあれば、うれしいので気になって購入してみた。

結論:完全な四季咲きで、いま咲いている。本来のダマスクは決して秋咲かないのである。クワトロセゾンでさえ秋は、なかなか咲かない。というより、今その花だけがぽつんと咲いている。私の庭は、ガリカ、ダマスク、アルバしかないので、目立つ。葉はダマスクとは違うし、花弁も樹形も違う。赤といってもマゼンタ色。残念ながらダマスク香とはすこし違うバラ香だ。この種をダマスクに分類するのはすこし無理がある。通例のMODERN ROSES XI  p510にある分類のようにポートランド種でいい。またオールド・ローズ花図譜  p160のRose de Rescht の写真の色は実に正確な色だ。

ダマスク種は色のバリエーションが少なく、濃色はマリールイズが限度で、とげはたくさんあるし、大柄な樹形は扱いづらいし、ダマスク香がなければ、とても私は栽培したいと思わない。しかし、ダマスク香はそれらすべてをとるにたらない些細事にし、1年間でほんの数日間だけ幸福な気持ちになれる。

かって存在したバラ ΡΟΔΟΝ (ροδον ロードン)はおそらくダマスク種バラだけを、いったのではないかな、と私は勝手に思い込んでいる。なぜならダマスク香というまったく独特な性格は、その他のガリカ種などにもないし、花を超えて存在するすべての中でさえも独特の位置をダマスク香を持つバラは占めているからだ。
大場秀章は、園芸植物の文化史の中でのバラの占めた特別な位置づけ、そしてダマスク種バラの特異な位置に無関心であるように見える。ロゼット模様についてもバラ起源でないとさえ言っている。またこのように色も花弁も樹形も比較的単一なダマスクバラを多様な種であるとさえ言っている。私の個人的意見は、彼とはかなり違う。

私は、ダマスクバラを偏愛する人間であると自認している。サッフォーやアナクレオンのバラをダマスクバラ以外に考えられない人間である。花の文化史の中でバラの意味する重みは、ダマスクバラに存在しているから、とさえ考えているほどのダマスクバラ狂人間である。もちろん、ガリカやアルバもいいが、ダマスクバラの喜びには替えられない。ダマスクバラの中に、もう少し、濃い赤い色や、一重のもの、ガリカのようなコンパクトな樹形、つるバラなど、いろいろな種類があるといいなと、いつも思っているのである。そうすればガリカ庭園のようなこじんまりとしたダマスク庭園ができる。誘引してアーチもできる。イングリッシュローズがあるよ、という人があるだろうが、私は古代バラしか興味がわかない。

2、原種系チューリップの美

10月某日、園芸店を見ていたら、原種系チューリップをみつけたので買い込んだ。いわゆるミニチューリップである。私はクレタ島に自生する花を集めていた時期があり、大切に扱っていても分球するごとに貧弱になって、いつの間にか絶えてしまっていた。種類はトゥリパ・サクサティリス 「ライラック・ワンダー」という商品名、トゥリパ・ハゲリ  「ハゲリ」という商品名だ。この2種はクレタ島に自生する。原種系なので、日本の気候や土壌に合わせて改良してあるが、原生地は日当たりがよく水はけのよい原野の岩場の斜面に生えるらしいのでそのような栽培がよい。トゥリパ・クレティカやトゥリパ・グレーギー、トゥリパ・ドエルフレリは外国の球根販売にはあるが、国内では見ない。植物検疫が面倒かもしれないので手を出さないでいる。トゥリパ・クルシアナ 「クルシアナ・クリサンタ」は有名種だが、今年は見ない。黄色のトゥリパ・タルダを見た。どうしようか、と迷ったが結局買わなかった。

3、ゴッホの星月夜の糸杉、ガロアの詩の糸杉

クレタ島に散在する糸杉、ゴッホの糸杉、プロヴァンス地方のサンレミ修道院の糸杉、ゴッホの星月夜の糸杉、

そして、ガロアの詩に出てくる死の象徴たるサイプレス、

永遠の糸杉が私を取り囲む
青白い秋よりもさらに青白く
私は頭を下げて墓場に向かう

L'eternel cypres m'environne
Plus pale que le pale automne
Je m'incline vers la tombeau

墓地にローズマリーなどと一緒に植えてある糸杉。これの私の背丈より少し高い大きさのものが、その園芸店にあり、通るたびに家に植えたいなと羨望の思いでいる。品種名はゴールド・クレストだ。あちこちの家に植えてあるのをよく見る。5種類くらい、このコニファーが並べて植えてあるのを見て、ゴッホの糸杉がどれか当てるのはおもしろい。大きくなると緑が濃くなって100円均一のゴールド・クレストとはまた違った装いになるので、わからないのだ。ゴールド・クレストの栽培には、過湿を避けることが大切らしい。私は100円均一で買った小さいのをいま育てている。

 

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