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中高年が殺到!帯広発「百貨店バスツアー」
http://www.asyura2.com/10/bd58/msg/392.html
投稿者 gikou89 日時 2010 年 7 月 14 日 22:59:32: xbuVR8gI6Txyk
 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100709-00000001-president-bus_all

■客は「百貨店の“薫り”」を渇望していた

「いろいろ買ったよ。4万5000円使っちゃった」
 百貨店前で初老の女性が戦利品を手に満足げだ。両手いっぱいの買い物袋を携えた客が次々にバスに乗り込む。多くは中高年女性だ。バスが動き出すと従業員らは深々と頭を下げ、手を振りながら見送る。
 北海道・帯広の老舗百貨店「藤丸」では月一回こんな光景が見られる。買い物客を送迎する「お買い物バスツアー」の一コマだが、驚くのは出発地だ。釧路発、北見・網走発、中標津発の3便があり、最短の釧路からでも100キロ超、中標津に至っては200キロだ。釧路便なら片道2時間半。5時間半ゆっくり買い物と食事をして夕方帰る。東京の百貨店が栃木や静岡の客を送迎するようなものだ。

 藤丸が本拠を置く道東地域は、長引く不況で北見の東急百貨店が撤退、釧路の丸井今井が破綻。藤丸が道東唯一の百貨店となってしまった。その藤丸も七期連続赤字の末、2006年には再生計画を打ち出していた。
 常識破りのバスツアーを発案したのは、再生計画の旗振り役として招かれたアイデアマンの山田章男専務(当時常務)だ。
 ある日、店内の喫茶店で隣り合った60代とおぼしき女性客に話しかけると、「釧路から往復5時間運転するのは大変なのよ」とこぼしていた。
「ならばこちらから交通手段を提供してはどうかと思いまして。百貨店が消えても、大型スーパーとは違う独特の“薫り”を忘れられないお客様は確実にいる。女性は何歳になってもお洒落して出かける場所がほしいのです」

 当時の藤丸は危機感が行動に結びついていなかった。山田氏がバスツアーの企画を示しても社内は総反対。しびれを切らし、「やってダメだったら、やめりゃいいだろう」と、釧路発の無料ツアーを強行する。
 すぐに釧路商工会議所に向かった。「都市間対立は避けたかった。釧路の消費者を帯広に引っ張ってくるのが目的ではなく、デパートが消えて寂しがっている人に足を提供したいだけですから」。思いは伝わり、快諾を得た。バスは釧路の業者に委託する配慮も見せた。

 募集広告を出す前に地元新聞に計画を話したところ記事になり、問い合わせが殺到。バス3台をチャーター予定が募集前に埋まり、急遽バスをかき集めて10台確保するも正式発表日に予約でいっぱいになった。
 大盛況に手応えありと見て買い物ツアーを本格化させ、往復旅費は釧路便2000円、北見・網走便、中標津便とも2500円とし、商品券500円分を付けた。各便ともバス1台で、費用不足分は藤丸が補填する。しかし、ツアー客の客単価は通常の3倍というから、補填分を差し引いても儲かるのだ。この成功に加え、経営改革、経費削減を推し進めた結果、06年からは連続4期黒字を維持している。

 百貨店真空地帯の中高年向けに、来店の足という“新商品”を探り当てた藤丸。可能性は無限にあると山田氏の鼻息は荒い。「道東全体の消費者数から見れば、バス1台で満たせるニーズはほんの1%。まだまだいろいろやれますよ」


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齋藤栄一郎=文
本田 匡=撮影
 

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