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アフガニスタンで戦死したコロンビア人の「スペイン兵」 http://www.asyura2.com/09/warb2/msg/725.html
アフガニスタンで戦死したコロンビア人の「スペイン兵」 2月1日、アフガニスタン北部の町、サング・アテシ付近で、NATO軍の一部として派兵されているスペイン軍の車両1台がタリバン軍の攻撃を受け、1名が死亡、6名が重軽傷を負いました。 スペインが2001年にアフガニスタンに派兵して以来、91名の兵士が死亡しています。その大多数が移送中の交通機関による事故、偵察中の航空機の事故による死亡とされていますが、中には首をかしげざるを得ないケースもあります。その格好の例は以下のものです。 また、最大の死者を出したのは、スペインに帰還する途中の兵士62名が死亡した飛行機墜落事故(2003年5月26日、トルコ)ですが、この飛行機はウクライナ所属の旧式ツポレフ機ヤコレフ42です。不慣れなパイロットを使い、安全装置も不備で点検も不十分なこの飛行機をどうして兵士帰還用に使ったのか、その契約プロセスなどさまざまな疑惑があり、現在も遺族の訴訟による裁判が続いています。スペイン政府にウクライナ・メディタラニアン航空を仲介したのはチャップマン・フリーボーンという飛行機チャーター会社ですが、裁判の出席をすっぽかす態度の悪さに批判が強まっています。 それはともかく、今回死亡した兵士、ジョン・フェリーペ・ロメロは、バルセロナ近郊の町モジェット・デル・バジェスに住んでいましたが、元々はコロンビアからの移住者で、スペインとの二重国籍を持っていました。わずか21歳でした。経験も浅く訓練も不十分な若い兵士でした。 スペインには大勢の中南米出身者がいますが、貧困に追い立てられるように、何とかして夢をつかもうとしてヨーロッパに渡ってきます。多くが言語が同じで二重国籍もとりやすいスペインに住み着くのですが、昨今の不況でスペイン人ですら失業におびえる状況です。外国人に渡される仕事などありません。以前は外国出身者が多かった道路清掃などの仕事にも、近頃ではスペイン人が就いているケースが多く見られます。若いジョン・フェリーペがスペイン国籍をとって軍隊に志願した経緯には、無理からぬ事情がありました。 テレビで見ていますと、アフガニスタンに駐留しているスペイン兵の中に、明らかにインディオの顔をした者たちが大勢います。アフガニスタンへの派遣は志願制なのですが、もちろん普通の軍隊勤務よりも多額の給与が支払われるのです。死の危険を賭してアフガニスタン派遣に志願する下級兵士たちの多くが、スペイン国籍を持つ貧しく経済的に追い詰められた階層の若者たちです。ジョン・フェリーペはその給与の中からコロンビアの親族に送金していました。 そして、2月3日に、バルセロナの軍基地で、フェリーペ皇太子、政府閣僚、野党党首、カタルーニャ州知事、バルセロナ市長が出席した異例の盛大な葬式では、コロンビアの司教が進行をつかさどりました。(下はその様子を伝えるエル・ムンド紙) その中でスペイン国防省カルマ・チャコンが、ジョン・フェリーペは「世界の平和と安全のために戦った」と語り、コロンビアの司教も「テロとの戦いの犠牲者」を盛大に強調しましたが、私の耳には、そしておそらく多くのスペイン国民の耳には、この若者の死に対する冒涜のように聞こえます。「世界の平和と安全のため」? だったら、あのインチキ9・11テロから始まったペテン戦争から手を引け! 暗澹(あんたん)たる気分に襲われます。
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