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嘘つきブレアー「最後の瞬間までイラク戦争を避けようとした」！（スペイン紙）
スペイン大手日刊紙エル・ムンド（店頭販売）は１月３０日付の記事で、次のような見出しをつけています。
『ブレアーは、「最後の瞬間まで」イラク戦争を避けようとしたと言う』
Blair dice que intentó evitar la guerra de Irak 'hasta el último momento'
よくぞここまで見え透いた嘘がつけるものだ！
ご存知の通り、ブレアー(Blair)は「嘘つき野郎（b_Liar）」として、つとに有名ですが、よくもまあぬけぬけと！
２００５年５月１日、英国タイムズ紙日曜版は、『ダウニングストリート・メモ』をすっぱ抜きました。
The Sunday Times – Britain：May 01, 2005
http://www.timesonline.co.uk/article/0,,2087-1593607,00.html
http://www.timesonline.co.uk/article/0,,2087-1592724,00.html
このメモには、２００２年７月２３日、つまりイラク戦争開始８ヶ月前に、ダウニングストリートの首相官邸にトニー・ブレアー、ジャック・ストロウ（外相）、ジェフリー・フーン（国防長官）、ピーター・ゴールドスムス（法務長官）などの英国首脳部が集合し、すでに開戦を決めていた米国と共にイラク戦争を起こすことを決定した会議の様子が、具体的に述べられています。
その以前に、ブレアーは米国テキサス州クロウフォードで、すでにブッシュと戦争参加の約束をしたと伝えられていますが、その情報が未確認だとしても、この「秘密メモ」によって、少なくとも開戦８ヶ月前に参戦を決意していたことが明らかです。このメモが暴露されたあと、英国政府はすぐにこの「メモ」を「本物である」と認めました。
この『ダウニングストリート・メモ』について、詳しくは次をご覧ください。
ブレアーが世界をたぶらかし続けた８ヶ月
（「ダウニング・ストリート秘密メモ」の巧妙な心理作戦）
http://doujibar.ganriki.net/translations/6-06,downingstreetmemo.html
エル・ムンド紙はインターネット版でも同じ見出しの記事を掲げています。これは１月２９日付です。この主要部分のみを対訳しておきます。多くの部分を省略しますが、このエル・ムンドだけでなく、エル・パイス、エル・ペリオディコなど、スペイン各紙の報道は、日本のいかなる新聞の報道よりもはるかに詳しく正確です。
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http://www.elmundo.es/elmundo/2010/01/29/internacional/1264762097.html
Blair dice que intentó evitar la guerra de Irak 'hasta el último momento'
ブレアは、「最後の瞬間まで」イラク戦争を避けようとしたと言う
【前略】
Blair ha defendido su decisión presentándola como el fruto de un entorno político influido por los ataques del 11 de Septiembre. Antes de ellos, ha explicado, él y George Bush pensaban que lo mejor con Sadam era una estrategia de contención. La caída de las Torres Gemelas les persuadió que no podían correr más riesgos.
ブレアーは、それは９・１１テロによって流動化した政治情勢の結果であると述べながら、彼の（参戦の）決定を弁護した。その以前に彼とジョージ・ブッシュはサダムの動き抑制することが良策だと思っていたが、しかしツインタワーの崩壊が、これ以上の危険を許すことができないと、彼らに納得させた、と言う。
Blair ha negado que sellara en abril de 2002 un pacto bélico con Bush en su rancho de Crawford y ha asegurado que intentó evitar la solución militar "hasta el último momento". Primero persuadiendo a Bush de facilitar el trabajo de Hans Blix y sus inspectores. Luego aconsejándole que buscara una segunda resolución que respaldara la invasión en el Consejo de Seguridad de la ONU.
ブレアーは、２００２年にクロウフォードのブッシュの農場で軍事的な合意を結んだことを否定した。そして軍事的な解決を「最後の瞬間まで」避けようと試みたと断言した。当初は、ハンス・ブリックスとその調査官たちの作業に便宜を図るようにブッシュを説得した。その後に、国連安保理で侵略に支持を与える次善の解決法を探るように説得した、と言うのである。
【後略】
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ブレアーは９・１１を「ツインタワーの崩壊が、これ以上の危険を許すことができないと、彼らに納得させた」と言います。これは「サダム・フセインが９・１１の黒幕であると、ブッシュも私も信じきっていた」という意味ですね。もちろん大嘘です。
米国政府は、初めから、アルカイダとイラクが無関係であることがわかっていました。そのうえで、ディック・チェイニーとドナルド・ラムズフェルドは、グアンタナモの囚人に猛烈な拷問を行わせて、９・１１事件とイラクを強引に結び付けさせたのです。この点について、詳しくは、きくちゆみさんと私の共著「テロ＆戦争詐欺師たちのマッチポンプ（徳間書店５次元文庫）」をお読みください。
そして、ブレアーが『軍事的な解決を「最後の瞬間まで」避けようと試みた』など、先ほども申し上げたように、小学生でもだまされないお粗末なペテンでしかありませんね。
そして、この「ダウニングストリート・メモ」にある戦争決定以来、さまざまに新聞紙面をにぎわし、最終的に国連安保理でコリン・パウエルが見せてくれたインチキ紙芝居の「大量破壊兵器」が、ことごとく捏造の大嘘であったことは、開戦から１年もたたない２００４年１月になって、次々と暴露されていったのです。
そのすぐ後に起こったのが、３・１１マドリッド列車爆破「テロ」事件でした。これによって、窮地に瀕していたブッシュ政権と対テロ戦争路線が息を吹き返しました。西側世界のあらゆるマスコミが、ブッシュとブレアーの大嘘ペテンを放り出して、耳をつんざくような「テロとの戦い」の大合唱を繰り返しました。
私は、この「テロとの戦い」の巨大詐欺の中で犠牲になった、血にまみれた大勢のマドリッド市民の姿を、一生忘れないでしょう。
そして、あの「ダウニングストリート・メモ」暴露の２ヵ月後に起こったのが７・７ロンドン地下鉄バス爆破「テロ」事件です。イラク開戦の大嘘がばれて非難にさらされていたブレアーは、再び「テロと闘う英雄」として持ち上げられました。西側世界のありとあらゆるマスコミが、英国指導者の大嘘ペテンを、「イスラムテロ」の大合唱で覆い隠したのです。
もし、オランダやイギリスで行われているイラク戦争に対する告発が、単に、戦争開始の手続き論とか、戦場での残虐行為のみにとどまるのなら、それは単に『イラク処分の落としどころ』でしかなく、「テロとの戦い」の新しい虚構を作っていくだけに終わるでしょう。「イラク戦争を非難しているから」とか「ブレアーが喚問されたから」なんかのチンケなことで喜んでいたら、お話になりません。
それは、いつまでもカモにされ続ける単なるバカでしかないでしょう。 イラク開戦とそれにまつわるあらゆる大嘘を徹底的に明らかにする以外に、人類がちっとでも賢くなる道はないのです。
以上です。
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