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始まった「オバマの戦争」
アフガンは「第二のベトナム」になるのか?【日経ビジネス】
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20091207/211242/
菅原 出
2009年12月1日、オバマ大統領は3万人の増派を中心とする新しいアフガン戦略を発表した。
アフガンは米国にとって「第二のベトナム」になってしまうのか?
それともオバマ政権の新しい思考とアプローチは、アフガンの地に安定を取り戻すことが出来るのか?
一方、いまだ治安の安定しないイラクから、米国は無事に撤退をすることが出来るのか?
また、大統領選挙の混乱以降、政治不安の続くお隣イランの核開発問題は、これからどのような方向に進んでいくのか?
そして、こうした中東の混乱に乗じて北朝鮮はどのような動きを見せるのだろうか?
バラク・オバマが政治生命を賭けて取り組むアフガン戦争と、米国の安全保障を左右するイラク、イラン、北朝鮮をテーマに、「オバマの戦争」を追いかけていく。
遅れに遅れた戦略見直し作業
12月1日、オバマ米大統領は、数々の米陸軍のエリートを輩出してきたニューヨーク州ウェストポイントの陸軍士官学校で、新たなアフガニスタン戦略を発表した。
過去3カ月間にわたり、大統領は国家安全保障チームを集めた会合を計9回も開き、主要同盟国やアフガン・パキスタン両政府との協議を重ね、アフガン戦略の「目標」、「目標の達成方法」そして「最終的に必要とされる資源」の整合性を点検する膨大な見直し作業を行い、文字通り熟慮に熟慮を重ねた末に決断を下した。
バラク・オバマは、大統領選挙キャンペーン中からアフガニスタンを“米国のテロとの戦いの最優先課題である”と訴えてきた。
ブッシュ前政権のイラク戦争に反対した数少ない政治家の1人として、「イラク戦争は間違った戦争」、「アフガン戦争は正しい戦争」と位置づけてきた。
オバマは、2009年1月に大統領に就任すると、すぐにアフガニスタン戦略の見直しを命じ、約60日間かけて新しい戦略を練り、3月27日に新戦略を発表した。
しかし、当時のアフガニスタン駐留米軍のトップ、デービッド・マキャナン大将は、この新しい戦略に沿った「新たな思考と新たなアプローチ」に基づく軍事戦略を打ち出すことが出来ずに5月に更迭され、新たにスタンリー・マクリスタル大将が現地司令官に任命された。
マクリスタル司令官はそれから約2カ月間かけてアフガニスタンの情勢を分析・評価し、8月末に「4万人の増派が必要である」との提言を盛り込んだ報告書をホワイトハウスに提出した。
「アフガニスタンの情勢は極めて深刻であり、タリバンは勢いを増している。約4万人の追加増派がなければ任務は失敗に終わる可能性がある」
マクリスタル大将のこの指摘はワシントンに衝撃波を引き起こした。
報告書の内容が「ワシントン・ポスト」紙にリークされ、その報告書の一部が一般公開されると、ワシントンではアフガン増派の是非をめぐって蜂の巣をつついたような大論争が巻き起こった。
マクリスタル司令官の案を支持する派と、バイデン副大統領を中心に「大規模増派ではなく、むしろ小規模な部隊と無人機などを使ってパキスタン側のアルカイダに焦点を絞った戦争をすべき」と考えるグループ、それにそもそもアフガンへの関与を止めるべきだとする反戦派に分かれて、国論は分裂したのである。
こうした中、オバマ政権の戦略見直し作業は遅れに遅れ、あらゆる提案や政策オプションが議題にのせられ、議論に議論が重ねられた末に、この日、オバマ大統領はその結論を世界に向けて発表したのであった。
最大のサプライズは「増派・撤退」同時宣言
お揃いのブルーの詰襟制服を身に着けた初々しい表情の士官候補生たちを前にして、オバマ大統領は、険しくも決意に満ちた表情で、静かにアフガン戦略について語り始めた。
米国がアフガニスタンで戦争をしなければならないそもそもの理由について、「これはわれわれが望んだ戦いではない」とオバマは述べた。
アルカイダが911テロを起こし、無実の米国人たちの命を奪ったこと、そのテロを企てた組織の基地がアフガニスタンにあること、そしてこのアルカイダに対する戦いは米国だけでなく、NATOや国連も認める国際的に正当性のある戦いであることを、大統領は確認するように説明した。
【地には平和を】誰か9.11の真相についてオバマに話してやってくれ。