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http://mainichi.jp/select/world/news/20091208ddm001040031000c.html
PKO:隊員の不祥事急増 性的虐待関与、今年33人処分 モラル低下、課題に(毎日新聞)
【ジュネーブ伊藤智永】国連が世界の紛争地で展開している平和維持活動(PKO)の傍らで今年に入り、加盟国の軍などから派遣された隊員による、現地住民への性的虐待などが急増していることが7日、国連関係者への取材で分かった。国連は具体的な内容などを公表していない。21年前にはノーベル平和賞も受賞したPKOだが、隊員の質やモラルの低下の深刻さが浮かび上がった。
国連関係者によると、今年1月から11月初めまでの間、各地に展開するPKO隊員のうち33人が地元住民などへの性的虐待・搾取に関与し、強制退職や任務取り消し、解雇などの処分を受けた。昨年中に同様の処分を受けたのは2人。過去3年間でも交通違反や詐欺、窃盗などを含む不祥事の処分者は計20人で、今年の処分者数は飛び抜けて多い。
今年の性的虐待事件などはハイチ、レバノン、コートジボワール、リベリア、スーダン、コンゴ民主共和国などで発生した。いずれも多数のPKO部隊を受け入れている国々だ。国連は具体的な内容や内訳、理由などを一切公表していない。
性的虐待などを含む被害の訴えは年々増えている。国連は「不正は徹底追及する」と言うが、関係者を法律に基づいて裁く権限はない。国連は現地の司法手続きに委ねるため、関係各国に不祥事全般に関する毎年100件以上の調査を依頼しているが、法律が未整備な国も多く、回答は極めて少ない。今年は112件の要請に対し14件しか返答がないという。このため、処分されないままの不祥事や表面化しない事件も多いとみられる。
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■ことば
◇国連平和維持活動(PKO)
紛争地域で当事者の同意を得て、停戦監視や選挙監視などを通じ、武力衝突の再発を防ぐ活動。国連資料などによると、48年以降のミッション数は63件に上り、うち17件が現在も活動中。今年4月末現在で117カ国から計9万2000人以上の軍・警察要員が派遣されており、これとは別に2万人以上の文民要員なども参加している。日本の自衛隊は92年、カンボジアでの活動に初参加。モザンビークや中東・ゴラン高原などでの活動にも参加している。
毎日新聞 2009年12月8日 東京朝刊