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日常的に暴行、食事なしも=拷問での死者も目撃−グアンタナモ元収容者が来日
2001年の米同時テロ後の約5年間、キューバにあるグアンタナモ米軍基地のテロ容疑者収容所で拘束された経験を持つドイツ在住のムラト・クルナズ氏(27)が初来日し、米兵による収容者への拷問や虐待の実態を証言した。都内で23日、時事通信に語った。
クルナズ氏は独ブレーメンのトルコ人家庭に生まれ育った。01年秋、イスラム教の勉強のためパキスタン滞在中に地元警察に拘束され、アフガニスタンのカンダハルを経て、02年初めにグアンタナモに移送された。早くからテロ容疑者と無関係だと判明したが、拘束は06年8月まで続いた。
グアンタナモでは、屋外でトイレのない「犬小屋」のようなおりに収容されたという。日常的に殴るけるの暴行を受けたほか、暗い部屋に監禁され、室温を急激に上げ下げする虐待を受けた。国際テロ組織アルカイダの戦闘員だと認めるよう迫られ、5日間食事を与えられないこともあった。
収容所には10歳前後の少年もいたといい、度重なる拷問で絶命する収容者も目の当たりにした。自身も体中を負傷し、今も痛みが残るという。
米国による不当な拘束を受け、同氏は「いつかブッシュ前大統領が法廷に立ち、処罰されることを望む」と強く批判。来年1月までに収容所を閉鎖するとの方針を打ち出したオバマ政権に対しても、計画が遅れていると不信感をあらわにした。(2009/10/23-16:59)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009102300654