★阿修羅♪ > 戦争b1 > 286.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
パキスタン:軍がタリバン組織へ大規模な攻撃を開始【毎日JP】
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20091018k0000m030055000c.html
【カブール栗田慎一】
パキスタン軍は17日、反政府武装勢力の連携組織「パキスタン・タリバン運動」(TTP)の拠点である北西部の部族支配地域「南ワジリスタン管区」への本格攻撃に着手した。
パキスタンが01年に米国の「対テロ」同盟国にかじを切って以降、最大の軍事作戦となる。
ただし、戦闘の長期化は避けられない見通しで、武装勢力による報復テロが強まる恐れもある。
軍関係者によると、軍は同管区周辺に3万人以上の兵士を配置。
一方、武装勢力側は国際テロ組織アルカイダと関係がある中央アジアや中東、中国などから外国人約5000人を含む総勢約2万人が抗戦態勢を敷いている。
軍は数日前から包囲網を狭めていたが、17日朝に武装勢力側が攻撃を仕掛け、激しい交戦に発展。
双方に多数の死傷者が出ている模様だ。
キヤニ陸軍参謀長は16日、ギラニ首相や北西辺境州首相らに武装勢力の動向や作戦の準備状況などを説明。
軍側は「作戦開始には政府の許可が必要」との立場を取ってきており、政府がゴーサインを出したとみられる。
同管区をめぐっては、米国がアルカイダなど「テロリストの聖域」と指摘し、アフガニスタン側からミサイル攻撃を続ける一方、パキスタン民生支援の条件として米軍との共同軍事作戦などを強く求めていた。
軍は作戦の着手でこうした圧力を回避する狙いもある。
ただ、同管区は12月から雪に閉ざされるため、戦闘の中断、長期化は必至とみられる。
また、02年以降の掃討作戦が治安や経済を悪化させ続けており、武装勢力側が全国でテロ攻撃を増やすのは確実で、市民の犠牲拡大も予想される。
TTPは、タリバンによって司令官に任命されたベイトラ・メスード総司令官(8月に米軍のミサイル攻撃で死亡)が07年に設立。
アルカイダから資金提供などを受ける一方、七つの部族地域の各武装勢力司令官や、08年11月のインド西部ムンバイ同時テロ事件の首謀組織とされるイスラム過激派「ラシュカレ・タイバ」とも協力関係を構築。
タリバンによるアフガン駐留米軍などへの攻撃を全面支援してきた。
このため、米国はパキスタンに同管区での軍事作戦を強く求める一方、南西部クエッタやその周辺に「タリバン最高指導者オマル師が潜伏している」とし、パキスタンのテロ対策が不十分だと批判している。
【関連記事】
米国:パキスタン支援法成立 文民政権の安定化後押し
パキスタン:警察施設で自爆テロ 11人死亡
パキスタン:同時攻撃39人死亡 武装勢力、治安施設標的
パキスタン:非軍事支援法案見直し求める 米国に外相派遣
パキスタン:自爆攻撃で41人死亡
毎日新聞 2009年10月17日 20時43分(最終更新 10月17日 20時45分)