★阿修羅♪ > 戦争b1 > 143.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
「アフガン追加増派」 揺れるオバマ米政権 政権内に支持と疑念共存【産経】
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090930/amr0909301915007-n1.htm
2009.9.30 19:09
【ワシントン=有元隆志】
米軍とイスラム原理主義勢力タリバンとの戦闘が続くアフガニスタンへの米軍追加増派をめぐり、オバマ米政権が揺れている。
アフガン駐留米軍のマクリスタル司令官が4万人前後の部隊増派を求めているのに対し、政権内ではバイデン副大統領を中心に追加増派に慎重論が出ているためだ。
オバマ大統領は数週間以内に増派の是非を決定する見通しだが、困難な決断を迫られそうだ。
オバマ大統領は30日、クリントン国務長官やゲーツ国防長官ら政権内の安全保障チームとホワイトハウス内のシチュエーションルーム(緊急対応室)で、アフガン情勢を協議する。
アフガンを「必要な戦争」と断言した大統領だが、同国にどこまで関与すべきかという明確な目標設定が政権内でできていないため、米軍の位置付けについても意見が分かれている。
オバマ政権は3月に2万1000人の増派を決定し、米軍兵力を年末までに6万8000人規模に引き上げると発表した。
しかし、米紙ワシントン・ポストによると、マクリスタル司令官は8月末に提出した戦略評価報告書で、タリバンが南部カンダハル州を中心に影響力を拡大しているとして、さらなる増派がなければ「勝利は不可能になる恐れがある」と警告した。
米軍制服組トップのマレン統合参謀本部議長や、イラク増派を成功に導いた中央軍のペトレイアス司令官は追加増派案を支持している。
クリントン長官も同様とみられている。
これに対し、カルザイ大統領の統治能力を疑問視していたバイデン副大統領は、8月の大統領選の混乱を受けて、アフガンで安定した政権を構築するのは、より困難との見方に傾いているとされる。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、副大統領はアフガン駐留米軍の規模を縮小し、パキスタン国内を主な拠点とする国際テロ組織アルカーイダの掃討に集中すべきだと主張している。
政権内でもエマニュエル大統領首席補佐官、ジョーンズ大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は増派に懐疑的とされる。
折衷案として、追加増派はするものの、アフガン軍育成に専念するとの提案もある。
しかし、米軍内からは「中途半端は最悪」との批判が出ており、マキャナン前司令官を更迭してまでして着任させたマクリスタル司令官の提案受け入れを逡巡(しゆんじゆん)しているオバマ大統領の対応を疑問視する声もある。
こうした中、ゲーツ長官は27日のテレビ出演で、軍と政権側が対立しているとの見方を否定してみせた。
大統領の身内の民主党内には、米国内に厭戦(えんせん)気分が高まっていることを背景に増派に慎重論が多い。
このため、大統領は検討に時間をかけているとされるが、増派を支持する共和党サイドは、戦況が悪化しないためにも早期に決断するよう迫っている。
30日の会議では激しい議論が戦わされることも予想される。
オバマ大統領は「レフェリー役」としての力量も試される。