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2008年8月のロシア・グルジア戦争はグルジアが仕掛けた
アレクサンダー・ラール氏
◆9月30日
ロシア・グルジア紛争の結論をEUがレポートとして発表するようだが、この紛争がグルジア側から仕掛けたものだ、という内容となるようだ。
この紛争については、既にこのブログでも「米ロの代理戦争:南オセチア・グルジア紛争」【8月12日】号、「天気晴朗なれど波高し:カスピ海とペルシャ湾」【8月9日】号、その他でも何回か言及してきた。
そしてグルジアの始めた戦争であることを指摘してきたが、今回改めてEUが正式にレポートをまとめて発表することになったので、このブログの指摘内容が正しかったことが示されることになると言えるだろう。
このグルジアがロシアのアキレス腱であるコーカサス地方に位置し、世界的エネルギー資源地にあり、イランの隣国でもあり、という地政学的な位置にあるためロシアと欧米特にアメリカとイスラエルの関心が衝突する国であることから起きた紛争であった。
上記EUのレポートで先回の紛争の結論はほぼ出ることになったが、アメリカのこの地域に対するかかわりはそれで終わったわけではなく、特にイスラエルと深いつながりのあるCIAがイギリスのMI6とも協力しながら、この地域での工作を精力的に進めているようで、この地域に対する覇権の確立自体をあきらめたわけではないことが分かる。
下記にあるロシア・ユーラシア計画のアレクサンダー・ラール所長は急進的イスラム勢力がこれから問題となる、と見ているようだが、その勢力の背後にはやはりアメリカの特にCIA、イギリスのMI6、あるいはイスラエルのモサドなどの工作部隊の存在を見ていくべきではないか。そのようなイスラム勢力の武器にしろ工作・活動資金にしろ、それらを供給する勢力が必ず存在するのであり、多くの場合、アフガンのムジャヒディンがソ連軍と戦ったように、米英・イスラエルの工作部隊を常に考慮すべきである。
そしてグルジアでは改めて米軍の基地建設の話が出ているようで、それがそのまま進めば、2015年には地上軍と海軍の基地ができ、常時2万5000人の米軍兵士が駐屯するようになりそうだ。
これに対し、南コーカサスが超大国の覇権争いの場になることを嫌う地域の思惑が交差しているようだ。
従って、このコーカサス地方はこれからも紛争の火種は尽きない、と見るべきのようだ。そしてその背後にはCIA、MI6、おそらくはイスラエルの正規の軍ないしはモサドなどの工作部隊などが存在している、と見るべきだろう。彼らがうごめく限り、世界に紛争は絶えない。
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●EUレポート:2008年8月のロシア・グルジア戦争はグルジアが仕掛けた
http://news.antiwar.com/2009/09/28/eu-report-to-conclude-georgia-started-2008-war-with-russia/
【9月28日 by Jason Ditz】
EUの2008年8月のロシア・グルジア紛争に関するレポートがまもなく発表される。関係者によると、結論としてはグルジアが最初に発砲したという。
東欧諸国にとってより適切な内容とするため、レポートはロシアもまた南オセチアとアブハジアの分離主義者にロシアのパスポートを配布したとし、「紛争を利用した」と非難する内容を盛り込むようだ。
グルジアは公式に戦争に関する内容の一切について怒りを表明し反対した。ロシアが戦争を始めたのだ、と彼らは主張している。しかし前グルジア高官も、サーカシビリ大統領が戦闘を始めたくてむずむずしていたと認めているし、ハイテクの兵器を試験的に使用したがっていたと言う。これら兵器は戦闘の初期に破壊されている。
サーカシビリ大統領は、南オセチアとアブハジアの飛び地をグルジア領だと断言し、この両国を独立国とは認めないというアメリカの言質を得ていると言っている。とはいうものの、実効的にはもう長いこと両国に対するグルジアの支配は及んでいない。
●欧米はロシアのグルジア介入を“容赦”
http://en.rian.ru/valdai_op/20090928/156273283.html
【9月28日 Alexander Rahr・RIA Novosti】
冷戦は終わった。バルダイ・クラブでの議論の内容は昨年の相互批判とは違っていた。欧米はロシアのグルジア介入を“容赦”し、グルジアのサーカシビリ大統領がロシアを挑発したという見方を受け入れた。
リセット・ボタンは何回か押された。アメリカのオバマ大統領は中欧のミサイル防衛システム設置を中止した。これはおそらく、ロシアが秘密裏にアメリカに対しイラン向けのS-300売却中止を約束したのかもしれない。
欧米とロシアとの共同ミサイル防衛システムの本当の協力の機会はある。世界は一極体制から多極体制に変わりつつある。
アメリカは金融危機でひどく痛めつけられ、冷戦終了後も続けてきた世界での問題を処理し続けることが困難になりつつある。
アフガンにおけるNATOのありうる敗北という事態は、大中東でのイスラム勢力の劇的な増大を促すかもしれない。
ロシアは普通は欧米の政策に対し防衛的な姿勢に終始した。ロシアは中欧におけるミサイル防衛システム設置、ウクライナとグルジアに対するNATOの拡大、中央アジアに米軍基地を設置する、という考えに強烈に反対し成功裡にそれを中止にさせた。
しかし、ロシアは新しい状況が生まれつつあることを考えねばならないだろう。欧米勢力が中東から完全に去った時、イランとパキスタンがこの空白地帯における勢力として台頭するだろう。急進的なイスラム勢力が核兵器を獲得する危険性が現実性を帯びる。
世界は欧米とロシアが相互依存を深めるなか、非対称紛争の新時代に入りつつある。次の2010年9月のバルダイ・クラブ会議ではこの新しい問題に取り組まざるを得なくなるだろう。
●アメリカは南コーカサスに覇権拡張を目指す
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=15388
【9月26日 by Andranik Tevanyan】
アメリカとロシアはエネルギー資源をめぐる覇権で争っている。また南コーカサスでの動きはこの文脈で考えるべきだ、とアンドラニク・テバニャン政治経済センター所長はNEWS.amに語った。 これはアメリカ国防総省がグルジアに2015年までに軍事基地を展開する計画があるという情報についてコメントしたもの。
「東ヨーロッパにABMシステムを展開するアイデアはアメリカはあきらめたが、長期計画をあきらめたわけではない。アメリカの、グルジアに軍を展開するという長期計画と、アルメニア・トルコの和解は、計画の構成要素で、テバニャン氏は、大型代替エネルギー・パッケージとして指定されている、と言う。
氏によれば、アメリカは、南コーカサスの問題をいっぺんに解決することを目指しているという。そのためにこの地域の覇権を確立し、ここをエネルギー資源地にしてしまうだろうという。
テバニャン氏は、、軍事基地はどこの国に対するものでもなく、アメリカがエネルギー資源地である中央アジアとアゼルバイジャンに“近づくこと”を可能にすることが意図されているだけだと強調した。
ペンタゴンの南コーカサスにおける計画の考えうる結果として、グルジアのアメリカ軍基地は、アルメニアが集団安全保障条約加盟国であることを考慮すれば、地域の安保システムの分離線を意味する、とテバニャン氏は述べた。
他方、アメリカは南コーカサスに彼らの計画を簡単に実現できるか疑わしいとテバニャン氏は言う。「ロシアがアメリカに簡単に譲歩するとは考えていない。グルジアに米軍基地を展開するというのは、まだはっきりしていない」と語る。
彼は、地域での軍拡競争は南コーカサスの国々にとっては利益とはならない、と強調する。「アルメニア、その他の国々も、第三国の軍事的重荷から解放されるよう動くだろうし、超大国の軍事力の展示会場の場所になってしまうことを避けようとするだろう」とテバニャン氏は語った。
アメリカ国防総省はメディアが報じるところでは、グルジアからの合意を得ようとしているようだ。その合意内容では、アメリカは2個の地上軍と1個の海軍基地をグルジアに2015年までに展開する、となっている。基地建設は2014年から開始され、次の年完成する予定だ。その際、アメリカはグルジアに2万5000名の兵士を展開することになる。
●ロシアのチェチェンの指導者がCIAの工作を非難
【9月24日 Reuters】
ロシアに支援されているチェチェンの指導者は、24日のインタビューで米英の情報機関の工作部隊と戦っていると語った。彼らはチェチェンを分裂させることを狙っている、という。
ラムザン・カディロフ氏はザブトラ紙へのコメントで、彼が率いた治安活動で殺されたCIAの工作員のアメリカの運転免許証を見たと語った。
チェチェン当局は以前、急進派のワハビストらに従う反政府分子はアルカイダに近い国際的なイスラム勢力から支援を受けているという。しかし欧米が紛争を煽っていると非難したことは無かった。
「我々は山岳地帯で米欧の情報機関の工作部隊と戦っている。彼らはカディロフと戦っているのでも、伝統的イスラム勢力と戦っているのでもない。彼らはロシア当局と戦っているのだ」と彼は語った。
欧米は国の最も弱い部分に狙いを定めてロシアのプーチン首相と国全体を攻撃することを狙っている、とカディロフ氏はwww.chechnya.gov.ru.で語っている。
カディロフ氏はロシア当局によってイスラム勢力地域で、分離主義者の反乱分子に対し、その動きから地域を防護する役目を負わされているが、人権主義者らは彼が連邦法を馬鹿にし、最近起きている紛争の多くは彼自身に責任がある、と言っている。
「欧米はロシアから戦略的な境界であるコーカサス地方を切り離すことを狙っている。もしコーカサスを取り上げれば、それはロシアの半分を取り上げるようなものだ」
多くのチェチェン人はヨーロッパに移民した。グルジアとそのほかの国の人々が反乱者としてリクルートされている」とカディロフ氏は語った。
「彼らは今は、プーチンとロシアを狙って打っている。チェチェン、ダゲスタンは弱い。ロシアの脆弱な部分だ」とカディロフ氏は、隣の地域も暴力事件で揺れていることに言及して語った。
これらの暴力事件にCIAとMI6が絡んでいる証拠があるかどうか聞かれて、「勿論だ」と、彼が率いた作戦でこれら組織の直接的関与を示すものを見ていると語った。
「チティゴフというテロリストがいる。彼はCIAのために活動をしていた。彼はアメリカの市民権を持っている。我々が彼を殺害したとき、その作戦を私が指揮していた。そこでアメリカの運転免許証と、その他の多くのアメリカの書類を発見した」と語った。
●グルジア元大統領:米軍基地設置に反対
【9月27日 Global Research】
グルジアのエドゥアルド・シュワルナゼ元大統領はグルジア内に米軍基地を建設する案に不適当であると反対を表明した。
26日行われた記者会見で、シュワルナゼ氏はグルジアは何も得るところはないと語った。
グルジア内に米軍基地を展開する件でアメリカがグルジア側と話し合いをすることに意欲を持っていると、グルジアのメディアが推測しているのを受けて、氏は上記のように語った。
グルジア政府のコメントは今のところない。
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2009/09/30 (Wed) 戦略
[新世紀人コメント]
グルジャ問題は背景にイスラエル問題が控えていると考えられる。
イスラエル問題の中のさらにアシュケナジー問題のロシアとの絡みに注目すべきであろう。
昨年あたりではイスラエルの対イラン核施設爆撃の為の寄航基地をグルジャに提供させる思惑があったのではないかと考えられるが、現在ではイスラエルの将来の運命を切り開く為にも対ロシア圧力のフロント地域として戦略的に考えられている可能性があるのではないのか。
即ち、そんなに遠くない将来においてイスラエル国家が大幅に縮小したり、パレスチナ人との連合国家に変化して実質的に消滅したりするならば、多くのイスラエル国民が難民と化す。
その時に、イスラエル人難民の行く先として考えられるのはオバマが「約束の地?」として呼ぶ可能性がある米国の幾つかの州とアシュケナジーの故郷である現在のロシアの一地域やウクライナの一地域ではないのか。
この様にイスラエルの将来を考えてみる時、この地域はイスラム絡みの問題だけではなく、ロシア人とアシュケナジーとの間においても利害関係の緊張が今後は高まってゆく地域と言えるのではないのか。
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