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超左翼おじさんの挑戦
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田母神さんから学ぶ
護憲派とか、左派の人が、田母神さんを嫌っているのは知っている。けれど、最初に知ったのが、あの「関係ねえ〜」発言だったろうから、ちょっと軽薄と思いこんでいる人がいるかも。だから、あまり彼の本を真剣に読んでいない。
だが、対談などでの当意即妙なやりとりを見ても、ただ者ではないと感じる。そもそも、自衛隊で最高幹部になったのだから、相当な切れ者なのだ。
しかも、現実をよく見ている。本を読んでいると、学ばされることが多い。きょうは、そのなかから、彼のアメリカ論を紹介しよう。実際に軍事の現場でアメリカと接したものでないとわからないリアルさがある。
引用は、『座して平和は守れず』(幻冬舎)からである。頁数も書くけれど、チラシなどで引用するなら、是非、本を買って読んでほしい。
「日本は国防を同盟国アメリカに依存していますが、その依存度を今以上に高めていくべきではありません。
……そうでなければ、アメリカの国益のために日本は利用されるだけ利用されて、ますます骨抜きにされてしまうにちがいありません。
……
アメリカという国は、自国の国益のために動く国です。
自国に利益がもたらされることがらには非常に熱心ですが、逆に、利益にならないことに対しては、極めて冷淡であり、巧みに自分たちを正当化します。
……
たとえば、日本と韓国と中国が団結して、アジアでひとつのグループをつくろうとすれば、それはアメリカにとって望ましいことではないでしょう。アジアで揉め事があれば、アメリカに利益が生まれますが、結束されると、利益がなくなるからです」(77〜79)
「そこで『そのとき、中国が「もしアメリカが日本に加担するならワシントンに核ミサイルを撃ち込むぞ」と言うかもしれない。そのときでもアメリカは日本を助けることができるか』と重ねて問うと、高官は『そういうことにならないようにしたい」と言い、やや言葉を濁していました。
私はこのとき確信したのです。日米安保は、抑止力としては十分に機能します。しかし、ぎりぎりの場面に至ったときには、アメリカはアメリカの国益でしか動かない」(84)
「アメリカは今でも、日本の通信・暗号などはぼう大にモニターしていると思います。
このようなアメリカの行為を卑怯だとか、不誠実だといって糾弾したくなるかもしれません。しかし、軍事における危機管理は、『友好国でもいつでも簡単に裏切る』という歴史を前提にしなければ到底成り立つものではありません」(98)
「さらに、北朝鮮がミサイルを撃つときだけどうしてそんなに騒ぐのか、というところに気づかなくてはなりません。
……
それは、北朝鮮のミサイルには日本政府が大いに反応するからです。アメリカはミサイルの防衛に関し、日本にもっとカネをかけさせたいと思っているような気がします。
日本が守りに金をかければ、攻撃に金をかけられなくなるからです。
そうすれば、攻撃力がない分、結果的にアメリカに対する依存度は高まり、『守ってやっているんだから金を出せ』というアメリカの戦略どおりになるわけです。また、アメリカのミサイル関連企業の収益もあがります」(104〜105)
「しかし実情は、自分の国と言うよりは米軍基地を守るために創られたのが自衛隊だったのです。
航空自衛隊なら、極東にある米軍基地の空を守るために、防空部隊として立ち上がったのがそのスタートであり、それは海上自衛隊についても同じです。やはり極東で米軍が作戦を実行するときに、対潜水艦戦を実行する部隊として立ち上がったものです。
つまり日本独自の、いわゆる海軍とか空軍として創設されたものではありません。そのまま、今日まで続いているのです」(118)
「結局、アメリカにとっては、言うとおりになる日本国首相が貴重なのです。アメリカが大事にすると、日本の政権が長持ちするという現象からもそれがわかります。中曽根氏も小泉元首相も、アメリカの力で長持ちしました」(119)
さて、みなさんは、どんな感想を持たれるでしょうか。
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@ 2009-09-29 アメリカ論 コメント : 0 トラックバック : 1