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いわゆる「親米右翼」だけを非難するのは公平でないので、共産党をはじめとする、いわゆる「反米左翼」についても触れておこう。この方々はや韓国では良識派と見なされているという報道を目にしたことがあるが、一兵士として戦争にかり出された父を持つ俺としては、彼らの宗教的とも言える日本非難は心穏やかではなく、常軌を逸していると思える。昨日紹介したような元兵士の小野田寛郎さんの意見をごく普通の意見などと書けば、戦中の日本軍の蛮行を認識していない、反省が足りないということになる。
しかし、現実問題として朝鮮、中国を侵略して、そこに駐留することになった俺の父親と同世代の方々は、それらの国でどのような行動をとれたのかと思う。他国を占領、植民地化すれば、よほど優れた統治をしないかぎり、現地の人たちから反発を受けるのは当然であり、その反発の大きさに応じて、日本軍の方の弾圧も尋常なものではなくなっていく。別に日本だけが特殊というわけでもない。米国の侵略を受けたイラクでも、これは同じで、米軍は結局、グリーンゾーンという要塞都市、イラク各地に造られた軍事基地から出で、イラクの人たちと交わることはできなかった。最終的に抵抗を和らげるために、米軍はスンニ派と呼ばれる抵抗勢力をカネで買収するという方法をとった。で、同じことをアフガンでもやろうとしている。
いずれにしても「反米左翼」で、共産党などの組織で動いている人たちは、自分たちが信仰する絶対正義、主義があり、それに合わなければみんな間違いと見なす考え方で固まっているから、大して言うこともない。これはテレビとかで耳にする共産党員の方々の意見にもよく出ている。
俺としては、本人たちが気付いているかどうかは分からないが、「親米右翼」と「反米左翼」の対立構造が意図的に作られたものではないのだろうか、という疑問の方に興味が湧く。どちらの意見も一般国民の意見を代表しているとは思えないし、詰まる話、米国、その意を受けた自民党などが喜ぶ対立構造に見えるからだ。詰まり、「あった」「なかった」などの話ばかりで、本質的なところに議論がいかない。その意味では、「赤」とか「左翼」新聞とか呼ばれていた朝日新聞、また親米右翼を代表する産経、読売などが、この間、ずっと小泉や竹中の擁護派になっているのはなかなか興味深い。
湘南の片田舎から
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