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http://www.afpbb.com/article/politics/2614751/4299175
アフガニスタン駐留米軍基地で虐待行為か、英BBCが報じる(AFPBB News)
2009年06月24日 22:39 発信地:ロンドン/英国
アフガニスタン・バグラム(Bagram)米空軍基地で、9.11米同時多発テロ事件から1年目をむかえ、米国旗を半旗にし追悼式典を行う米軍兵士ら(2002年9月11日撮影)。(c)AFP/Deshakalyan CHOWDHURY
【6月24日 AFP】英国放送協会(BBC)は24日、アフガニスタン駐留米軍のバグラム(Bagram)空軍基地で拘束されていた元収容者が、同基地で多数の虐待が行われていると主張していると伝えた。BBCは、2か月にわたって取材を行ったという。
首都カブール(Kabul)の北にあるバグラム空軍基地の元収容者らによると、同基地では、殴打や睡眠妨害、犬をけしかけるなどの虐待が行われていたという。
元収容者の1人は、「彼らは、人間どころか、動物に対してでさえしないようなことを行った」と述べた。また、別の元収容者は、頭に銃をつきつけられ、殺すと脅迫されたと語った。
元収容者らは全員、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)またはイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)のメンバーあるいは協力者であるとの疑いで、2002-08年の間にバグラム基地に拘束されていた。結局、1人も起訴されず、一部の収容者らは拘束を解かれる際に謝罪を受けたという。
BBCは元収容者の27人にインタビューを実施。待遇はよかったと述べたのは、そのうちたったの2人だった。しかし、米国防総省は虐待の疑惑を否定している。
ロバート・ゲーツ(Robert Gates)米国防長官の報道官を務めるマーク・ライト(Mark Wright)氏は、バグラム基地の状況は「管理責任の国際基準を満たしている」と語った。
また、ライト報道官は、声明で「軍の方針が守られなかったことを示す十分な証拠のある事例もあり、そうした事例では、米軍兵士らに責任がある」と述べた。
英国の法的権利に関するロビー団体「リプリーブ(Reprieve)」は、声明で「バグラムは新たなグアンタナモ(Guantanamo)である」として、懸念を表明した。
キューバ・グアンタナモ湾にあるグアンタナモ米海軍基地内のテロ容疑者収容施設と異なり、バグラム基地内の収容者らには、弁護士に接触する手段が無い。そのため、拘束に対しての異議を申し立てることもできない。
リプリーブ代表のクリフ・スタフォード・スミス(Clive Stafford Smith)氏は、「バグラムの法的空白は、2004年にパキスタン人2人を同施設へ移送したという英政府の倫理的空白を明確に示すものだ」と述べ、「われわれが長らく主張しているように、人を殴打し拘禁することは、人道的でも安全でもない」と語った。(c)AFP