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6月3日19時59分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090603-00000628-san-pol
自民党は3日、国防部会防衛政策検討小委員会(今津寛委員長)で、政府が年末に改定する「防衛計画の大綱」への提言案をまとめた。核実験と弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮を念頭に敵基地攻撃能力の保有を打ち出した。また、平成15年度予算以来の防衛費・防衛力の縮減方針を撤回し、防衛費と自衛官の定員を維持・拡充するよう要求した。近く首相官邸や防衛省へ提出する。提言を政府側がどれだけ受け入れるかが焦点になる。
提言案は敵基地(ミサイル策源地)攻撃について「専守防衛の範囲で、ミサイル策源地攻撃能力を保有し、米軍の情報、打撃力とあいまった、より強固な日米協力体制を確立することが必要」とし海上発射型巡航ミサイル導入を挙げた。
防衛費縮減方針の撤回要求の理由としては「陸海空自衛隊ともやりくりの限界を超えている。防衛力整備に必要な防衛予算および整備基盤の維持・拡充を行うべきだ」とした。政府の経済財政政策の指針「骨太方針」の中の防衛費縮減目標の見直しも求めた。
また、米国を狙う弾道ミサイルの迎撃など集団的自衛権の行使容認▽内閣直轄の対外情報機関や国安全保障会議(日本版NSC)創設▽他国との共同開発のための武器輸出三原則の緩和▽国境離島(防人の島)新法制定と離島の領域警備体制の充実−を盛り込んだ。
同小委の会合では(1)軍事大国にならない(2)専守防衛(3)非核三原則−に沿って防衛政策を進めることも確認した。今津委員長は記者団に「次期衆院選の争点の1つになるのが安全保障政策だ」と語った。中谷元・党安全保障調査会長「北朝鮮が核やICBM(大陸間弾道ミサイル)を保有するなら、専守防衛は変えないものの策源地攻撃能力を考えなければならない」と述べた。