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第四インターナショナル執行ビューロー五月十七日、「タミール・イーラム解放の虎(LTTE)」の武器は沈黙し、彼らはその指導者ビルプライ・プラバカランの死の知らせを聞いた。それは、マヒンダ・ラジャパクサ率いる排外主義的で民族主義的なシンハラ人政府による残忍で無慈悲な軍事攻撃の終りでもあった。政府は、数カ月にわたっていわゆる「テロとの戦争」において、タミール人反乱者と市民に間断ない砲爆撃を加えた。病院、学校、家屋が爆撃され、七千人以上が死亡し、一万五千人以上が負傷した。 強制的に移動させられ抑留キャンプにとどめられたタミール人たちは、そこから出ることを許されなかった。彼らは全く無辜の市民であるが、テロリストの疑いをかけられている。それは彼らが、この島の北部と東部に住む少数民族であるタミール人であるというだけの理由だ。 しかしこの軍事的勝利は、数十年間にわたって続いた軍事紛争に終止符を打たないだろう。スリランカが独立した一九四八年以来、スリランカの少数民族は言語的・文化的・経済的差別を系統的に受けてきた。一九七〇年代まで、北東部のタミール人は平和的手段によって、彼らの権利と文化の尊重を繰り返し求めてきたが、成功しなかった。こうした事態はタミール人の若者の政治的急進化をもたらし、ほぼ三十年間も続いた武装闘争を登場させることになった。 われわれは「タミールの虎」の自爆テロや暴力を非難することができるが、タミール人の権利と文化の尊重を求める闘争は依然として当然かつ適切なものである。 「タミールの虎」に対する戦争は、権威主義的なラジャパクサ政権が国内のエスニック的少数派だけではなくすべての市民に対して民主主義的自由を制限する口実に使われた。政府は、戦争政策に反対する独立したジャーナリストや批評家に暗殺部隊をさしむけた。 タミール人の自決権を承認しない政策は長続きしない。多人種・多文化国家における平和と民主主義の唯一の保障として、多数派シンハラ人以外の人びとが住む地域に自治が認められるべきであり、市民間の平等が認められるべきである。 真の民主主義は、エスニック的少数派の権利の尊重ぬきには存在し得ないのである。 2009年5月18日 解説 多数派シンハラ人政府 スリランカのラジャパクサ政権は、スリランカ北東部の一角に追い詰められたタミール人武装組織「タミール・イーラム解放の虎」(LTTE)に最後の軍事的猛攻を加え、五月十七日にLTTEはついに敗北を自ら宣言した。LTTEのプラバカラン議長は殺害されたと報じられている。 |