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査察なしでウラン濃縮 原子力協定、日本、ロシアに妥協
【モスクワ24日共同】日本政府が、ロシアと今月12日に締結した原子力協定の運用で、国際原子力機関(IAEA)の査察が行われない可能性が高いロシアの施設での恒常的なウラン濃縮委託を想定していることが24日、分かった。日ロ関係筋が明らかにした。
協定は日本が委託する核物質の軍事転用を防ぐため、受け入れ施設で査察を実施するとの「原則」を定めているが、ロシアへの濃縮委託では「原則」ではなく協定の例外規定だけが適用される本末転倒の運用になる見通し。原子力分野の軍民分離が遅れて査察実施に抵抗するロシアに、日本が妥協した形だ。
例外規定は日本と米国など他の核保有国との協定にも盛り込まれたが、大規模な適用はなかった。
日本がロシアに委託しようとしているのは原発の使用済み核燃料から回収されたウランの濃縮で、日本全体の原発の1年分以上に相当する核燃料が得られるほどの量とみられる。日ロ双方が想定している委託先は現在、軍事閉鎖都市のシベリア・セベルスクの施設。ロシア側によると、5月に商業交渉に入り、10年以上の長期契約になる見通し。
日本外務省によると、協定はやむを得ない場合、ロシアが民生用の「適格施設」として査察受け入れの用意があるとIAEAに通告すれば、査察を実施しなくても濃縮委託を認める例外の「代替措置」を規定。ロシアはセベルスクを「適格施設」にする方針で、問題が生じた場合などは法的には査察を拒めなくなる。
ただIAEAは核保有国への査察の経費については保有国側の拠出に依存し、運用面では確たる疑義がなければ査察はせず、実際はロシアの“申告ベース”となりかねない。「適格施設」にはIAEAの監視機器も取り付けられず、民生用への転換を十分検証できないのが実情だ。
日本政府によると、協定全文は国会での批准まで公開しない方針。
2009/05/24 20:00 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200905/CN2009052401000341.html