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米国のオバマ政権は、世界の主要問題まで、米国がまず中国と協議して対応しようという二極体制までを考える中国超重視の姿勢
http://www.asyura2.com/09/wara8/msg/424.html
投稿者 TORA 日時 2009 年 4 月 29 日 13:42:50: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu190.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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米国のオバマ政権は、世界の主要問題まで、米国がまず中国と協議して
対応しようという二極体制までを考える中国超重視の姿勢をとっている。

2009年4月29日 水曜日

◆オバマ政権の中国超重視に高まる批判 4月28日 古森義久
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090428/149803/?P=1

予測通り、中国を超重視
 米国のオバマ政権の中国に対する政策がおぼろげながら新たな全体像を見せ始めた。その政策構図は今後もまだ揺れ動くにせよ、現在のところ、アジアの重大課題から世界の主要問題まで、米国がまず中国と協議して対応しようという二極体制までを考える中国超重視の傾向を浮かびあがらせた。

 米国のこうした中国傾斜は日米同盟にも複雑な影響を及ぼし、日本の対米、対中の政策の基本にも再調整を迫りかねない。ただし、このオバマ政権の新たな対中姿勢には米国内部でも強い批判があることは注視すべきである。

 オバマ政権の中国超重視の姿勢は昨年の大統領選挙中のオバマ氏自身の外交政策論文や、いま国務長官を務めるヒラリー・クリントン女史の外交論文からも、ある程度、予測された結果ではあった。この論文でオバマ氏はまず米国のグローバルな姿勢として「中国が21世紀の共通の課題に対応することに協力し、拡大するパワーとして責任ある役割を演じることを奨励する」と中国の役割を強調し、特にアジアに関してはまっさきに「中国の拡大するパワー」への前向きな接近を説いていた。クリントン氏も同論文で「米中関係は今世紀の世界において最も重要な二国間関係である」と明言していた。

 オバマ大統領は4月1日のロンドンでの中国の胡錦濤国家主席との会談で、「米中二国間関係をすべての領域で引き上げ、強化する」ことを合意した。具体的には米中両国間で新たに安全保障、政治の分野での閣僚級対話を始めることを決めた。両国間にはすでに経済・金融分野での「戦略経済対話」があったが、この対話も格上げされ、拡大されることになった。核拡散防止などの国際安全保障の重要テーマも米中二国間で協議するという新方針が発表された。要するに、米国は中国への関与を全面的に広め、強め、グローバルな重要課題に二国が共同で取り組むという姿勢の宣言だった。

とうとうG2を標ぼう
 米中両国がまず二国で先頭に立って世界の主要懸案に対処する、というこの志向は最近のワシントンではオバマ支援陣営からG2という表現でも推奨されるようになった。民主党カーター政権で国家安全保障担当の大統領補佐官を務め、昨年の大統領選ではオバマ陣営の外交政策顧問となったズビグニュー・ブレジンスキー氏が米中両国によるG2の枠組みの推進を提唱したのだ。G8とかG20という呼称でのGは「Group(グループ)」の頭文字である。だから国家群を意味するわけだが、このG2とは文字どおり米国と中国だけの二国がグループを結成し、全世界を引っぱる形で、金融危機から気候変動、大量破壊兵器の拡散や国際テロまで枢要な国際的課題の解決に取り組む、という構想なのだ。

 民主党クリントン政権の国防長官を務めたウィリアム・コーエン氏も4月下旬、「世界は米中協力に依存する」というタイトルの大手紙への寄稿で米中G2の重要性を力説した。「北朝鮮も、タリバンも、国際テロも、気候変動も、世界不況も、米中協力なしには成功裏には取り組めない」として、最近のロンドンでのG20も事実上、米中両国首脳によるG2で始まったのだ、と強調した。

 G2構想とは、要するに世界の主要課題はまず米国と中国とが対等な立場で歩調を合わせて、連携して、共同で取り組むという体制の提唱である。世界を米中両国で仕切るような構想と評しても誇張ではない。そこにはオバマ政権が説く「日米同盟の最重視」とか「日本との関係の優先」などという政策標語の実態はツユほどもうかがわれない。アジアの諸課題にしてさえ、そうである。

 このG2というのは、なにやら中国人民解放軍の海軍幹部が米国海軍に提唱したという「太平洋分割案」までも連想させる。米軍の太平洋統合軍司令官のキーティング海軍大将は昨年12月に「中国海軍幹部から中国が航空母艦を建造したら、太平洋のハワイ以東を米国が、ハワイ以西を中国が管理することで合意をしようと提唱された」と述べた。中国側からおそらく観測気球の意味をも込めて発せられた言葉だろうが、太平洋やアジアはとにかく米中両国が管理する、という発想はG2構想との共通項を感じさせる。

民主主義重視の価値観をかなぐり捨てる
 この米側のG2案には、そもそも米国側が対外政策では超党派で保持してきた民主主義重視の価値観ファクターが排されている。そのうえに中国が自国への脅威もないのに、20年近く一貫して続けている大規模な軍事拡張への抑止のファクターも落とされている。中国の日本や台湾、インドなど米国に近い民主主義の同盟、友好のパートナーに対する高圧的、威嚇的な態度や覇権志向への反対もうかがわれない。

 オバマ政権のこうした中国超重視の傾向が最初に形を表したのは、2月のクリントン国務長官の中国訪問の際からだった。同長官はこの訪中で、中国側の人権弾圧問題が米中間の経済危機や国際テロ対策など他の主要課題の協議の妨げになってはならない、と言明した。米国側としては中国のチベット民族や民主活動家への人権弾圧への非難によって米中関係を損ねてはならない、とする重大な新方針の表明だった。

 このクリントン発言は同国務長官が訪中の際、中国側首脳に人権問題を提起せず、民主活動家たちとも会わなかったことと合わせて、ワシントンでは保守、リベラル両方からの批判を浴びた。共和党のクリス・スミス下院議員は「クリントン発言はオバマ政権が中国に米国債を買ってもらうために、中国側の年来の強制労働や宗教弾圧、人身売買、大量殺害などに対して沈黙するという卑屈な態度を示し、米国の超党派外交の伝統に反する」と抗議した。リベラル陣営でも、「アムネスティ・インターナショナル」、「人権ウォッチ」などの人権擁護団体が「普遍的な人権保護のリーダーとしての米国の地位の放棄だ」というような反対を表明した。

 オバマ政権のゲーツ国防長官が4月5日に公表した2010年度国防予算案に関しても、「中国の軍拡に真剣に対処していない」という批判が起きた。中国が増強を続ける戦闘機、爆撃機や潜水艦、そして各種弾道ミサイルに対する最大の抑止力とみられたF22戦闘機の製造が中止されることとなった。また日本にも大きな意味を持つミサイル防衛の予算が前年比で15%ほどカットされ、とくに発射段階での敵のミサイルを撃破するシステムの開発への予算が全面削減されてしまった。この措置についてブッシュ前政権の国防総省中国部長だったダン・ブルーメンソール氏は「オバマ政権が中国の異様なほどの軍拡への対応を真剣に考えず、宥和策をとっていることの表れだ」と評した。(後略)

◆「民主」は台湾の救命符ではない 4月16日 AC通信
http://www.melma.com/backnumber_53999_4450894/

台湾は民主国家である、だからアメリカが台湾を見捨てる事はない、と言う人がいる。だがアメリカは本当に台湾を守ってくれるだろうか。「民主」は救命護符ではない。自分で国を守る努力をしなければ、他人が守ってくれるはずがない。

台湾が民主国家と言うのはウソである事はみんなが知っている。台湾にある中華民国は諸国から承認されていない台湾人を代表しない国で、台湾に住む蒋系中国人のみが承認する国である。台湾関係法にはアメリカが台湾の安全を守ると書いているが中華民国を守るのではない。

●民主国家なら中国の併呑はない

政界の情勢が日日変っていく中で「台湾は民主国家である」と言えばアメリカが助けてくれる救命符のように信じてきた。

台湾は民主国家であると言い出したのは李登輝が中華民国総統だった時代、中華民国と中華人民共和国が敵対している時代である。当時は中国が独裁国家であり、台湾は曲がりなりにも民主化した時代だった。李登輝は民主選挙で総統に当選して蒋介石の独裁体制を崩し、中華民国を民主国家に転換させた功績がある。

当時は中華人民共和国が独裁で台湾が民主であるといわれてきた時代だったから、民主国家が独裁国家に併呑されるならアメリカは反対する、台湾が中国の武力攻撃を受ければアメリカは武力で対応すると台湾人は信じてきた。(後略)


(私のコメント)
アメリカが中国を二極体制までを考える中国超重視の政策をとることがだんだんと見えてきた。その戦略的な意図はアメリカが中国と組む事で世界の政治的主導権を保つ事であり、具体的に言えばEU外しでありEUの国際的な影響力を米中同盟で排除して行こうという戦略だろう。その為には韓国や台湾を中国に覇権を譲るという取引がなされたのかもしれない。

アメリカがそこまで譲歩せざるを得なくなったのは、アメリカ自身の衰退のせいでもあり、アメリカ経済の象徴でもあるビックスリーが労働組合と政府が経営する会社となり、金融業も全滅状態で、いずれは大幅な軍縮に取り掛からなければならなくなる。アメリカの軍縮と中国の軍拡が交差する時期はいつなのだろうか?

日本ではこのような状況になってもアメリカに追随していれば大丈夫という親米論者が多いが、韓国や台湾が置かれた現状をどのように見ているのだろうか? 中国はさらに東南アジアへも足場を広げており、中国海軍も外洋型の海軍編成になりつつある。アメリカは中国のアジア覇権を認める事でG2体制を維持しながら主導権をとる外交戦略はアメリカにとっては魅力的だ。

キッシンジャーやブレジンスキーが考えた戦略なのでしょうが、EUや他のアジア諸国を敵に回す事であり、米中によるG2体制は認める事が出来ない。アメリカの思惑とは別に中国はロシアやインドなどと上海協力機構を作り、アメリカ包囲網を作りつつあるのであり、中国はアメリカの思惑通りには動かないだろう。

古森氏は「世界を米中両国で仕切るような構想と評しても誇張ではない」と述べていますが、世界は多極化するのではなく米中のG2一極支配体制を目指しているようだ。つまりアメリカは民主主義体制を守るというイデオロギーを棄てて独裁国家である中国と組む事で中国国内の人権問題には目をつぶるという選択をした。

このような外交政策の転換にはアメリカ国内でも批判がありますが、現実的な外交戦略はキッシンジャーやブレジンスキーの戦略であり、民主主義や人権を守れという理想主義的な理念は過去のものだ。F22の生産中止も中国に配慮したものであり、日本にはF22が売られる事は無い。

問題は日本はどのような対応をすべきかということですが、韓国や台湾を中国の勢力下に組み込まれるのを阻止しなければならない。だからアメリカにおけるG2戦略に批判的な勢力と手を組んで変えさせなければならない。EUにとってもG2体制は他人事ではなく、EUが蚊帳の外に置かれる事を意味するものであるからだ。


◆欧州と中国:ドラゴンの悪夢 英エコノミスト誌 2009年4月18日号
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/937

欧州連合(EU)は中国にどう対応するかについて合意できずにいる。

ブリュッセルでのディナーパーティーを台無しにする手っ取り早い方法がある。世界の統治は、欧州諸国が最大で議席の半分を占領するG20、G7、G8その他の協議機関の枠組みをすり抜けつつあると進言するだけでいい。

 そして、重苦しい調子で、未来はG2――中国と米国によって構成される架空の機関を指す新たな流行語――の手の内にあると言うのである。

 欧州の将来の権力に関する公の場での得意気な言動とは裏腹に、欧州諸国は、蚊帳の外に置かれる恐怖に苛まれている。とりわけ、中国が欧州連合(EU)に興味がないかもしれないという考えは大きな痛みをもたらす。

何しろ、21世紀は本来、もっと違ったものになるはずだった。実際、フランスのジャック・シラクのようなかつての指導者たちにとっては、台頭する中国は米国の覇権に挑戦するもう1つの勢力として歓迎された。

 それが、EUが大きな役割を担う「多極化した世界」をもたらしてくれると考えられていたのである。

 もしそれが、中国の要求の前にぬかずいて、台湾を避け、ダライ・ラマを冷遇し、人権の不正使用に対する非難を抑えることを意味するのなら、それはそれで仕方がなかった。

 大半のEU諸国は中国との商業外交を重視し、自国の指導者の訪中が必ずカメラのフラッシュを浴び、うまみのある契約を結ぶ形で終わるように務めた。

 一方、欧州の対中貿易赤字は昨年、1700億ユーロ(2500億ドル)近くまで膨らんだ。EUのシンクタンク、欧州外交評議会(ECFR)が最近まとめた欧中関係に関する痛烈な監査報告書は、中国は欧州企業に対して無数の障壁を築いている、と指摘している。

 この傾向は不吉である。中国は、5年後には中国製の新車の部品の60%を国内生産したいと考えている。これは、自動車部品、工作機械、その他製品のおかげで欧州最大の対中輸出国となっているドイツにとって警戒すべきニュースだ。

 例によって例の如く、欧州諸国はどう対応するかについて意見が割れている。(後略)


(私のコメント)
日本の政治家達は米中G2体制に対して何のコメントも発してはいない。日本が米中によって挟み撃ちに遭う失敗は前の大戦で経験している。米中にとって日本をおとなしくさせて置くためには大戦中の残虐行為を持ち出すことで贖罪意識を植え付けて、日本は反省が足りないと頭を押さえつけることだ。

アメリカにとっても日本が東京裁判史観を覆す事はマイナスであり、日本をおとなしくさせておく事は中国と共通する課題だ。しかしいつまでも贖罪意識だけで日本を押さえつけておく事は無理なことであり、やりすぎれば逆効果をもたらす。

米中のG2体制が上手く行くかどうかは日本の出方にかかっている。アメリカと中国の間には日本という国が南北に長く遮っているのであり、台湾が中国の勢力下に入る事は日本にとっては致命傷になる。もしアメリカが台湾を見捨てるような事があれば、日本はアメリカを見捨てる決断をすべきだろう。アメリカが台湾を見捨てる事は次は日本を見捨てる事であり、アメリカとの同盟は終わりを迎える。

EUにとってもG2体制は好ましくないのであり、日本はEUと手を組んでアメリカ政権内のG2論者を排除すべきだ。日本とEUとが手を組めばアメリカにとっては厄介な事になるのであり、日本の中国に対する影響力はアメリカ以上にあるのであり、日本人がそれに気が付いていない。中国が一番恐れていることは日本がアメリカの頚木を外れて軍事大国になることだ。


 

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