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頂点を極めたユダヤ人には「陽炎の自由」があるだけだ(イズラエル・シャミール:和訳)
欧州でここまでの大胆なことが言えるのは、シャミール自身がユダヤ人だからですが、今年の1月にスポーツ・ジムのテレビでイスラエルによるガザ大虐殺のニュースを見て「反ユダヤ主義的発言」を行ったとして逮捕されたロウマン・ラクストン外務省高官について、書き下された新しい文章です。
こんなことを非ユダヤ人がこの10分の1くらいに薄めてでも書けば、逮捕も含め、本当にひどい目にあわされます。大多数派の欧州人は後難を恐れ腹の底で思っていることを決して表面に出さないままできたのですが、それを良いことに調子に乗って、歯止めの効かないことばかり続けていると、結局はいつか大多数派の怒りが爆発し、彼らは自らの立場と地位を失うだけでしょう。(祈らなければならないのは、その中の良心的な人々までが殺されるような事態が起こらないことです。)
(参照)
http://doujibar.ganriki.net/translations/5-3,petraschomsky.html
政治的武器としての「反ユダヤ主義」(ラッセ・ウィルヘルムソン)
英国ではロンドンの銀行の重役達が大量のボーナスを手にしていることに怒りが高まっています。米国ではウォール街を取り仕切る者達や希代の詐欺師マードフの周辺に怒りの目が向けられています。あらゆる希望を失い生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされた人間はいつか暴徒と化すでしょう。それをマーシャル法適用で押さえつけてもそれは一時しのぎでしかなく、いずれその特権的地位は崩されていくでしょう。ましてイスラエルが米国を引きずってイランとシリアを攻撃するようなことでもあればなおさらでしょう。
以下に、イズラエルシャミールの文章「陽炎の自由」の和訳を貼り付けます。(1)(2)などは原文でリンクが張られている箇所で、段落ごとにUrlを貼り付けておきます。
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http://www.israelshamir.net/English/Freedom.htm
Freedom in the Air by Israel Shamir
ユダヤ人は止まるべきときを知らない。間違いなく彼らは頂を極めた。しかし、頂点に立つことは確かに困難だが、永久にそこに居座ることなどとうてい不可能である。そこには陽炎の自由があるのみなのだ。
イズラエル・シャミール著
英国人は奴隷にはならない。歌の通りである。決して、決して。セックスピストルズ(1)の歌に合わせて「女王が」「そのファシスト政権」「女王は人間じゃない」と口ずさむことができるほど自由だった。しかしそれも昔の話で、当時は女王自身が王宮にセックスピストルズを招くほどにユーモアのセンスを持っていたのである。さて、英国紳士であるロウマン・ラクストン氏(2)がテレビで、ユダヤ人たちがガザの無力な子供達にナパームの業火を浴びせるのを見た。「何と!血に飢えたユダヤ人たちだ!」彼は言った。私はあなた方もそう言ったものと確信する。彼は即刻逮捕された。そして「宗教的ヘイト(嫌悪)扇動」の罪に問われた。ラクストン氏は最高で7年の懲役が科せられるかもしれない。
(1) http://www.poemhunter.com/song/god-save-the-queen-2/
(2) http://www.haaretz.com/hasen/spages/1067497.html
何のことはない。イスラエルの戦争犯罪人(オルメルト、バラク、リブニ)のうち誰一人として宗教など信じていない。数多くのユダヤ人のアイデンティティ(階級、種族、進行、国、地位)はあらゆる面から手厚く保護されろことが当たり前になっている。私はこの話を扱ういくつかのブログを調べてみた。右派の三流言論人ども(bookworms)はラクストンに激怒している(3)。「宗教的嫌悪の扇動」など気にもせずに「イスラム教徒の手先」そして「血に飢えたニヒリズムの顕現」を好き勝手に述べている。左派のサイトでは、ラクストンは「人種主義者」として描かれ(4)、彼の正当な怒りを弁護する者がいれば誰であっても白人優先主義のサイトに移動するように求められるのだ。これらの反人種主義者達は同時にラクストンがイスラム教徒の女性と結婚していることを非難がましく述べている。あの殺人軍団が煙となって吹き飛ばされるのを見てみたいというまことに賞賛すべき願望ですら、「彼はイスラエルの若者を全員殺したがっている」と書き換えられてしまう。
(3) http://www.bookwormroom.com/2009/02/08/the-rot-is-very-very-deep-in-england/
(4) http://modernityblog.wordpress.com/2009/02/09/clarkson-thatcher-and-rowan-laxton/
反宗教的嫌悪法はムチャクチャな代物である。ユダヤ人たちがキリスト教徒やイスラム教徒を殺したり教会やモスクを壊したりしても、この法律が適用されることは無い。しかし、もし誰かがそのような殺人に気が付いた場合には、この法律がむっくりと起き上がってくる。我々はミグダル・ハ-エメック(Migdal ha-Emek)にあるキリスト教会がユダヤ人たちによって荒らされたことを記事にした。あるロシアの新聞がその記事を掲載した。するとロシアのあるユダヤ人代議士が法務長官にその新聞を訴えた。このような記事は「宗教的嫌悪の扇動」である、と。法務長官はそのユダヤ人の主張を退けた。しかし、このユダヤ人からの攻撃によって、ロシア中の新聞がユダヤ人によってなされた不正や犯罪について書く際に躊躇するようになることは確実である。そしてこのような点ではロシアは他の大部分の国々よりもまだ規制が少ないのだ。
ラクストンは、上司であるユダヤ人のデイヴィッド・ミリバンド外相が女王ほどには太っ腹ではないために、外務省での重要な地位を失う羽目になった。もしラクストンがユダヤ人を指して「あいつは人間じゃない」などと言ったなら、彼はきっとグアンタナモに送られてしまうだろう。彼の逮捕はまさに1930年代についての恐ろしい話を思い出させる。彼がスポーツ・ジムの部屋に座ってテレビの実況中継に映される大量殺人を見る。彼は叫ぶ。血まみれの殺人者ども、と。すると仲間がNKVDかゲシュタポを呼ぶ。かつて英国人が誇った自由はほとんど残されていない。彼らはスポーツ・ジムで怒りをぶちまけることもできない。
あなた方がテレビで見ることのできたガザのシーンは事前に無難なものに変えられていた。あなた方は本当の恐ろしさを知らずにいたのだ。それでもあなたたちが見たものはタブーを犯してしまうほどに強い衝撃だった。ユダヤ人たちは殺すことで満足していない。彼らは同時にそれについて全員の口を封じておきたいと望んでいる。しかしそれは無駄だろう。そのような言論弾圧は明白に不正なものである。
ユダヤ人全員がガザを爆撃したわけでないことは確かである。
しかしドイツ人が、現在生きているドイツ人のほとんどが、不相応な事柄と結び付けられている。
エリー・ヴィーゼルの言葉によるドイツに対する「健康で雄々しい嫌悪」を育てることがいまだに完全に許されているのだ。
ユダヤ人が次のように書くことには何の問題もない。「ノルウェー人たちはユダヤ人を縛り上げて、アウシュヴィッツに運ぶ前に彼らから財産を盗んだ」(エルサレム・ポスト)(5)。いずれにせよ「何だと!全部のノルウェー人がというのか?」と叫ぶ者がいないのだ。
(5) http://www.jpost.com/servlet/Satellite?pagename=JPost%2FJPArticle%2FShowFull&cid=1228728178155
南アフリカ・ユダヤ人代表者会のデイヴィッド・サックスは次のように書くことをためらわなかった。「パレスチナ人たちはイスラム過激派の死のカルトに取り付かれている。自ら進んでだ。」
しかしパレスチナ人たちは毎日のようにユダヤ人たちから中傷されている。
米国人たちは常日頃からスイスを臆病者と税金泥棒と逃避資金の国だと見ている(6)のだが、しかしスイスに対する反嫌悪法が立案されることはない。
彼らはまたフランス人全員を生きたまま焼き殺せと提案する(7)が、フランス人がそれを咎めることはなかった。
もしラクストンが「アメ公めが!」と叫んだとしても、米国人ですら気にかけないだろう。
(6) http://wonkette.com/406396/nation-of-cowards-tax-cheats-and-fugitive-financiers
(7) http://www.petitionspot.com/petitions/killfrench
ガザでの戦闘が、今までユダヤ人が用いてきた安全弁の一部を壊してしまったのは明らかである。それは学校に白リン弾を降らせたときだろうか? または、ガザ市民を殺してもよいが一人のユダヤ人を殺すことは犯罪であると証明するための、いつもの論調を持ち出してきたときなのだろうか? あるいは、パレスチナ人を飢餓状態にするために彼らがガザに運ばれるマカロニさえ妨害する(8)ことを知ったときだろうか?
(8) http://www.haaretz.com/hasen/spages/1067055.html
あなたはユダヤ人所有の新聞を読んでもユダヤ人編集のTVプログラムを見てもそれには気が付かないだろう。しかし一般大衆見方と公式の見解の相違がこれほどに開いたことはなかった。欧州(9)と米国とロシアの大衆は正当にも怒りを発した。彼らは経済危機が生活の道を破壊しそうなために怒っているのである。彼らはガザでの大量殺人を見たために意勝っているのである。この二つの怒りの原因はともに同じ犯罪者に行き着く。ユダヤ人の億万長者は他のどの宗教や人種や国民に比べても多いのである。彼らは誰よりも金融操作から多くのカネを得ているし、国家からすらより多く受け取っているのである。彼らの人種主義に対するお説教はガザで見せる顔で吹き飛んでしまった。
(9) http://www.haaretz.com/hasen/spages/1063092.html
指導者達はその積もり積もった怒りに気付いている。最近ダヴォスで、トルコの首相がイスラエル大統領とその戦争犯罪についてやりあい、祖国に帰り何万人もの人々から英雄をして大喝采を浴びた。どの国の首相も大統領も−オバマ大統領を含むが−もしユダヤ人たちに立ち去るように言うならば英雄扱いにされるだろう。
ユダヤ人たちは止まるべき時を知らない。確かに、彼らは頂を極めた。シオンの長老の最も野蛮な夢はかなえられた。しかし、点に立つことは確かに困難だが、永久にそこに居座ることなどとうてい不可能である。ユダヤ人たちは、ヴォルテールがその汚名を叩き潰すように呼びかけたときのかつてのカトリック教会と同じ立場に立っている。そこには陽炎の自由があるのみなのだ。
国務長官ヒラリー・クリントンは「パスタ(10)」と語ることで中東のヒロインとなった。選挙には勝つことができるだろうし、名声は得ることができる。そして問題はこのように解決することができるのだ。経済危機でさえも大衆の力によって切り抜けることができるだろう。英国はラクストンのような、血まみれの殺戮に怒りを覚える人物を、そして思ったことを敢えて口にする人物を必要としているのである。
(10) http://www.haaretz.com/hasen/spages/1066821.html
(翻訳終り)