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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu187.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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SM−3を積載したイージス艦をいくら日本海に浮かべても、ノドンを
迎撃することはできない。1兆円はどぶに捨てることになる。
2009年3月4日 水曜日
デタラメな読売新聞の解説図 上昇限度250キロのSM3では届かない!
◆北朝鮮発射ならロケットでも「迎撃」…浜田防衛相が強調 3月3日 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090303-00000876-yom-soci
政府は3日、北朝鮮が発射準備を進めている弾道ミサイルが日本に飛来した場合にミサイル防衛(MD)システムで迎撃するための対処方針を固めた。
北朝鮮は2月24日の談話で、人工衛星の実験通信衛星をロケットで打ち上げるための準備を進めていると発表した。しかし、実際には北東部にある発射基地で、長距離弾道ミサイル「テポドン2号」(射程4300〜6000キロ)か、その改良型(同1万キロ以上と推定)の発射準備を進めていると見られている。
浜田防衛相は3日の閣議後の記者会見で、発射時期について、「意図が分からないし、判断する材料がない」として情報収集に努める考えを示した。一方で、日本飛来時の対応については、「ロケットであっても制御を失って、わが国に落下する可能性があるとすれば、それに対処するのは当然だ」と強調した。
自衛隊法82条の2は「弾道ミサイル等」が日本に飛来した場合、人命や財産の被害を防ぐため、自衛隊の部隊が上空で破壊できると定めており、05年7月に成立した改正自衛隊法で制度化された。政府は当時の国会答弁で「弾道ミサイル等」の中に衛星打ち上げロケットや人工衛星が含まれるとの考えを示した。
MDシステムは、海上自衛隊イージス艦の海上配備型スタンダード・ミサイル3(SM3)が大気圏外で迎え撃ち、失敗した場合は、航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット・ミサイル3(PAC3)が地上近く(高さ十数キロ)で迎撃する仕組みだ。SM3はイージス艦「こんごう」と「ちょうかい」の2隻、PAC3は首都圏の4か所と浜松、岐阜両基地の計6か所にそれぞれ配備されている。
同システムが実際に運用されたことはなく、過去3回の迎撃実験では、PAC3、SM3とも1回ずつ成功したが、難度を上げた昨年11月のSM3の実験では、ちょうかいが模擬弾を撃ち漏らした。防衛省幹部は「米軍の実験結果も踏まえると、迎撃に成功する確率は相当高いが、ミサイルの種類や発射場所、落下地点など様々な要素で変化する」と語っている。
イージス艦に搭載されたSM3では日本海上空ではミサイルを迎撃できない。
◆SM-3による弾道ミサイル迎撃実験が偽装成功であったことの大図解〜ノドンには役立たない! 2007年12月23日 ヤメ記者弁護士
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/345c8c44e718241df327374b94934861
自衛隊が成功したと言いふらしているスタンダードミサイルSM−3の弾道ミサイル撃墜実験について、完全な偽装だということがよく分かる図解をつくったので、ちょっと見て下さい。こんな素人でも分かる偽装「成功」で、1兆円を税金から充てようとしているのかと思うと本当に腹立たしい。
まずは、左側のA→B→Cという流れのグラフを見て下さい。
Aは、「平成15年度 政策評価書 弾道ミサイル防衛(BMD)システムの整備」(http://www.mod.go.jp/j/info/hyouka/15/jizen/sankou/01.pdf)の6頁にある弾道ミサイルの飛行経路を描いたグラフだ。ちょっと分かりづらいが、一番大きい緑色は大陸間弾道弾、左の小さい赤色は短距離弾道弾、その横の青色二つが中距離弾道弾を示し、青のうち小さな方がノドンと同じタイプを示している。グラフに書かれている「ブースト」というのは、ロケットが噴出している推進段階のことを指し、「ターミナル」というのは、大気圏に再突入して着弾するまでの段階のことを指す。その中間がミッドコースと呼ばれる。グラフにそれぞれ赤い線がひいてあるが、最初の線までがブースト段階、赤線と赤線の間がミッドコース、二つめの赤線から最後までがターミナル段階となる。SM−3は、このうち、ミッドコースで弾道ミサイルを迎撃するタイプのミサイルである。
Bは、その拡大図。今回のSM−3のミサイル撃墜実験では、高度100マイル、すなわち160キロで撃墜したことが発表されている(http://www.mda.mil/mdalink/pdf/07news0053.pdf)。そうすると、SM−3の撃墜可能高度は、160キロ以下ということになる。そこで、Bの図に赤ボールペンで高度160キロとなる点をマークした。そこからターミナル段階までが迎撃可能地点ということになる。ちなみに、ターミナル時点でのノドンの速度は、秒速3キロとなり、しかも、刻々と速度は増すため、SM−3(速度秒速3.7キロメートルとの情報あり。http://www.bmpcoe.org/news/archives/2003/knockout.html)をもってしても、捉えにくくなる。正面から向かってくるミサイル以外の迎撃は困難だろう。
こうしてみると、SM−3が迎撃可能な範囲は、赤ボールペンの斜線部分のみということになる。
Cについては、後で確認する。
次に右側の@→A→Bと言う流れの地図をみてほしい。@はノドンの射程と日本の関係を示したもの。現在、ノドンの射程は1300キロとされており、東京まで射程に入る。
Aは、発射地点と東京(赤マーク)が水平になるように向きを変えたものだ。
さぁ、寄ってらっしゃい、見てらっしゃい。ここからだよ、お代をいただくのは。この左側のグラフBと右側の地図Aを上下に組み合わせるとどうなるか…。
試してみたのが、一番下の図だ。グラフCは、グラフBの一部、迎撃可能段階を緑色で塗ってみた。地図Bは、地図Aの一部だ。ノドンが発射されて東京まで届く間、どの時点で迎撃可能となるかがよく分かる。少なくとも日本海上空ではないよね。
これで、はっきりしたと思う。SM−3を積載したイージス艦をいくら日本海に浮かべても、ノドンを迎撃することはできない。1兆円はどぶに捨てることになる。
そもそも、SM−3は、広い範囲を守るように造られたものではない。航空母艦を含む艦隊を守るために造られたものだ。このことは、米国CRS report for Congress(http://fas.org/sgp/crs/weapons/RL33745.pdf)の41頁において、「The committee notes that the Aegis BMD system, and its SM-3 interceptor, is deployed today and provides an important missile defense capability against short- and medium-range missiles deployed widely in theaters where U.S. forces are forward deployed.」(委員会は、イージスBMD(イージス弾道ミサイル防衛システム)とSM−3ミサイルについて、今日、短・中距離弾道ミサイルから米国軍隊が展開した地域を広く守るために展開されていることに注目する)などと書かれていることからはっきりしている。そもそも、すでに米イージス艦にはSM−3が搭載されているが、それらがどの国のどの地域を守るかなんてことは米国の文書にはまったく出てこない。つまり、イージス艦本来の役割、米国艦隊を守るために展開されているに過ぎないのだ。
では、米国がそれでも日本にSM−3を売りつける狙いは何か。それは、現在開発中のSM−3のブロックUというタイプの性能が鍵を握っている。上記米国CRS report for Congressには、次のような恐ろしい指摘がしてある。
「A faster-flying version of the SM-3, called the Block II/IIA, is now being developed (see discussion below). The Block II/IIA version is intended to give Aegis BMD ships a capability for intercepting certain ICBMs.」(SM−3のより高速のブロックU/UAと呼ばれるタイプが開発されている。このタイプは、弾道ミサイル迎撃イージス艦にある種のICBM(大陸間弾道弾=アメリカを狙った核ミサイル)を撃墜する能力を付与することを狙っている)。つまり、アメリカは、日本をアメリカのイージス(楯)にしようとしているのではないだろうか…。
ノドンが高度160キロで落ちてくるのは、たとえば東京を狙った場合、日本の陸上となります。そうすると、イージス艦で迎撃ミサイルを発射した場合、弾道ミサイルを追いかける形で迎撃しなければなりません。このような形での実験データがあるのでしょうか。どんどん、加速していく弾道ミサイルを追いかけて迎撃することはこれまでの実験以上に困難なことではないでしょうか?少なくとも、追いかける形での実験をしたうえで、導入するかどうかを決めるべきではないでしょうか?そういう検証すらしていないものに1兆円もの予算はだせん!
はっきりいって、陸上で迎撃ミサイル基地をつくる方が簡単かつ効果も大きくなると考えられるわけです。それにもかかわらず、イージスシステムでの迎撃システムに日本が参加するのは、@イージスシステムにより世界へのにらみを聞かせようとしているヤクザ国家の予算の一部肩代わり、Aさすがに陸上に弾道ミサイル迎撃システムを設置すると、中国、ロシアを刺激するので、びびっている(私はびびること大いに賛成。市民同士の連帯で兵器放棄を目指すべきだと考えています)という二つの理由があると思われます。
(私のコメント)
防衛省の浜田防衛大臣が「弾道ミサイルが日本に飛来したら打ち落とす」と述べていますが、それは可能だろうか? 記事を書いた読売新聞の記者は例によって記者クラブで発表されたものを記事にしているだけだ。SM3で迎撃が可能かどうかは専門家に聞いてみればすぐに分かる事なのに、どうして最近の新聞記者は調べもしないで記事にしてしまう。
読売新聞の記事の図ではミッドコースで打ち落とすように描かれているが、SM3の上昇限度は250キロ程度であり、ノドンミサイルは日本海上空では高度400キロ上空を飛んでいるからSM3では届かない。では発射直後のブースト段階で打ち落とす事はできるのだろうか? ブースト段階ではどこに飛んでいくのか分からないし日本海に出た頃は高度300キロ以上でSM3は届かない。
具体的に言えば、北朝鮮のミサイルが目標である日本に落下してくる段階での迎撃ですが、高度200キロ前後でSM3が迎撃して、それを打ちもらしたらPAC3で高度数十キロで迎撃するシステムだ。しかしどこを目標に飛んでくるかわからないのだから迎撃のしようが無い。
北朝鮮のミサイルを日本海上空で迎撃するには、SM4やSM5などの開発を待たないと迎撃は出来ない。アメリカにはいま金が無いから日本に金を出させる為に、北朝鮮を挑発してミサイルを打ち落とすと言いふらしているのだ。実際にはテポドン2号を打ち落とす事はSM3でも無理であり、日米の当局者が打ち落とすという発言をしているのは不可解だ。あるいはブースト段階で打ち落とすつもりなのだろうか? そんなことするくらいならミサイル基地を空爆した方が早い。
◆北ミサイル迎撃の用意=大統領が命令なら−米太平洋軍司令官 2月27日 時事通信
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200902/2009022700470
【ワシントン26日時事】キーティング米太平洋軍司令官は26日、ABCテレビの番組の中で、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した場合の対応について、「オバマ大統領の命令が出れば、あらゆる北朝鮮の弾道ミサイルを撃ち落とす準備が十分できている」と述べ、北朝鮮をけん制した。
キーティング司令官は、北朝鮮が資材の移動など打ち上げ準備に向けた動きを見せていることを懸念。ミサイルを迎撃するイージス艦や衛星による探知など米軍の迎撃体制を説明し、「われわれには非常に洗練された有効なミサイル防衛体制がある」と自信を示した。(2009/02/27-12:55)
(私のコメント)
米太平洋軍司令官の話も全くの嘘というのではありませんが、米軍基地に直接狙ってきたミサイルを迎撃する事はPAC3で可能だろう。しかし日本のどこに打ち込んでくるか分からないミサイルを迎撃する事は不可能に近い。読売新聞の図にあるようなミッドコースを飛んでいるミサイルを打ち落とすにはかなり大型のミサイルが必要であり、テポドン2号よりも大きなミサイルになってしまうだろう。
SM3によるミサイル迎撃実験は実験のための実験であり、高度200キロ程度で迎撃実験に成功しているだけだ。実用化のためには高度500キロから1000キロまで上昇できる迎撃ミサイルは必要だ。しかし開発費用は何兆円かかるか分からない。そんな費用をかけるなら空中発射レーザーミサイル迎撃機を開発した方が現実的だろう。
化学レーザー砲を弾道ミサイルに照射するAL−1A(イメージ)
SM3は中途半端なシステムであり開発費用の無駄使いだ。
◆[AL−1A(ABL) 弾道ミサイル迎撃システム]
http://www.f5.dion.ne.jp/~mirage/hypams01/al-1.html
・迎撃システム概要
湾岸戦争時のイラク軍によるスカッドミサイル攻撃に苦戦を強いられたアメリカ軍は、その後戦略核ミサイルと第三世界に拡散する弾道ミサイルの脅威に対処する為に、米本土(アラスカ、ハワイを含む)を防衛する国家ミサイル防衛構想(NMD:National Missile Defence)と世界中に展開する米軍と同盟軍を防衛するTMD構想(戦域ミサイル防衛)を打ち出している。
NMDは、主に戦略核ミサイル、大陸間弾道弾(ICBM)をターゲットとしており宇宙空間を高速で飛来するミサイルを撃破する技術的なハードルが非常に高く、MIRV(個別誘導再突入体)の囮弾頭(デコイ)を判別する技術は確立されていないのが現状である。TMDは、IRBM(中距離弾道弾)、TBM(戦術・戦域弾道ミサイル)をターゲットとしている為NMDより技術的ハードルが低く、また既存のシステムに改良を施して使用するため開発・実用化が短期間で行なわれNMDと比較して先行して戦力化が行なわれている。
NMDとTMDは、BMD(弾道ミサイル防衛システム)に統合・移行され、陸海空の三軍は独自にミサイル防衛システムの構築を推進している。迎撃システムは、弾道ミサイルの発射された軌道からブースト・フェーズ(上昇加速段階)、ミッドコース・フェーズ(中間段階)、ターミナル・フェーズ(終末段階)を判別し、低層(成層圏内)・中層(大気圏内)・高層(大気圏外)で段階的に迎撃される。
陸軍では、敵国より発射された弾道ミサイルを上層・中間-終末段階で迎撃するTHAAD(戦域高高度地域防衛)と低層・終末段階で迎撃するパトリオットPAC−3ERINTを配備し、MEADS(中空域機動防空システム)も開発中である。海軍では、イージス巡洋艦タイコンデロガ級とイージス駆逐艦アーレイ・バーク級に低層・終末段階で迎撃するSM−2ブロック4Aスタンダードミサイルと高層・中間-終末段階で迎撃を行なうSM−3スタンダードミサイルを実用化・配備を進めている。
・米空軍 弾道ミサイル迎撃システムABL
米空軍では、TMD(戦域ミサイル防衛)の一翼を担うCOILレーザー砲を搭載するプラットホームとしてボーイング社の747−400Fを改造し空中砲台として、敵国領空及び領空外付近の12000m付近に帯空させミサイル発射と同時に捕捉し低層・上昇段階で迎撃する。発射直後のブースト段階でIRBM及びTBMを撃破出来れば、搭載されているNBC兵器(核:Nuclear、生物:Biological、化学:Chemical)が発射当事国上空で飛散する為抑止効果も期待できる。
AL−1Aの迎撃システムは、まず敵国より発射された弾道ミサイルを早期警戒衛星(DSP)及びその後継SBIRS(宇宙ベース赤外線探知システム)、ミサイル弾道追跡機コブラボール、早期警戒機E−3AWACS等の外部センサー(陸軍レーダー・システム、海軍艦艇も含む)で探知し、それらの弾道ミサイルの情報は軍事通信衛星を介してミサイル防衛局(MDA:MISSILE DEFENSE AGENCY)の弾道ミサイル警戒センターと北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)に送信され、即座に弾道コース計算が行なわれ着弾地点の特定が米国及び同盟国と判定されると、最も近いAL−1Aに弾道ミサイルの飛翔データーが送信される。
AL−1Aは、MDAとNORADから受信したデーターと外部センサーから得られた情報を元に目標ターゲットへ向け目標追跡用照射レーザーと誘導標識照射レーザーを照射しCOILレーザー砲の補正データーを取得しCO2レーザー可動式測距装置で正確な距離を測定しCOILレーザー砲の出力を調整する。COILレーザー砲は、主反射鏡面をアクチュエーターで微調整した後にレーザーを目標に3〜5秒間照射し撃破する。COILの射程は最大450キロ前後で一回のフライトで35回程度のレーザーの照射が可能で、距離が短ければそれ以上の照射回数を実現する事が理論上可能となっている。
但し、現段階ではシステムの耐久性及び信頼性は未知数となっている。 AL−1Aには、機長と副操縦士がそれぞれ2名計4名搭乗し、4時間交代で最大16時間のミッションに従事し、その他に4名の戦術作戦オペレーターが搭乗しCOILレーザー砲の制御・補正・目標の捕捉と照準を行なっている。また空中給油機能も装備され最大で20時間弱のミッションを行なえる。
また、早期警戒機E−3AWACS、E−8ジョイント・スターと連携すればより効率的にミサイルを迎撃でき、さらに敵国よりの巡航ミサイルの迎撃も可能と言われており将来的には、E−3とE−8を対空ミサイルからの防衛も検討されている。