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投稿者 ヤマボウシ 日時 2009 年 5 月 06 日 05:22:41: WlgZY.vL1Urv.
 

Like a rolling bean (new) 出来事録
http://ameblo.jp/garbanzo05/day-20090505.html

2009-05-05
「五輪招致前につぶせなかった」大阪WTC(2013年まで東京招致を口実に強行されることを思う)

ハシモト府知事が、破綻した大阪WTC(地盤沈下でも著名になりました)に府庁移転を画策して頓挫した珍事がありましたが、その大阪WTCが、オリンピックでがんじがらめになってその前に潰せなかったという記事があります。

これを、市場の豊洲移転は東京五輪招致前につぶせない・・・というイシハラ都政の歴史的愚行と読み替えてしまったのはわたしだけではないと思います。

新銀行東京ですら、東京招致活動の間は潰せない(濡れ手で粟のチャンスがゼロになるまでは)と考えているのかもしれません。

お金がありあまっているわけでないとして社会保障を切り捨てながら招致を言い募るイシハラ都政。

しかも、イシハラは「2016年がダメなら2020年」を狙っていますから、招致結果が出るまで、とは今年に決着がつくのではなく、2020年招致を控えた2013年の夏〜秋までは、つぶれると分かっている湾岸乱開発と売り飛ばし事業を続けることになります。

この秋までだから放置しておけばいいだろう・・・という甘い観測は残念ながら通用しない、と思っています。

さて、この↓大阪の歴史的教訓を「スルー」しようというのでしょうか。

朝日(大阪)

大阪市幹部「WTC、五輪招致前につぶせなかった」
2009年4月28日

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200904280027.html

 2次破綻(はたん)した大阪市の第三セクター「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC)に関する市の調査で、WTCにかかわった当時の市幹部が「五輪招致前で破綻させられなかった」「再建計画は民間ではあり得ない」などと語り、WTCに対する市の対応のまずさを自ら認めていたことがわかった。

 朝日新聞の情報公開請求で担当幹部ら11人のメモが明らかになった。それよると、00年に着任した旧市長室の元部長は1次破綻(03年)前の状況を「五輪招致失敗が絶対に許されない状況で、破綻させられなかった」と説明した。

 当時、市は08年夏季五輪の招致活動中で、00年にはIOC理事会で正式立候補都市に選ばれた。元部長は「(WTCが)危ないことは皆が知っていたが、表立っては言われていなかった。招致結果が出る(01年7月)までは、というのが基本認識だったのではないか。あうんの呼吸だった」と語った。

 また、2次破綻に至る前の対応にも疑問の声が上がった。元部長は98年に市が321億円を支援するとした再建策を「ひどい内容。収入も家賃も上がっていく計画で相当無理があった」と酷評。04年の特定調停で残債の返済期間が40年と長期になった点は「一般的ではなかった。民間ではあり得ない」とした。

 2次破綻の原因について同室の元室長は「WTCがダメになったのは大阪市に一貫性がないから」と述べ、別の元課長も「見通しが甘かったと言われればそれまで」などと市の無責任な姿勢を認めた。

 調査はWTCの特定調停への経緯と責任の所在を明確にするために実施。平松邦夫市長は3月末に報告書を示し、「特定調停はやむを得ない。担当者の責任を問うのは難しい」との認識を示していた。(島脇健史)

また、東京招致委員会が、白昼堂々と支持率を偽装していることついて、「おかしい」と思っていたところ、TBでも詳細を教えていただきました。

http://d.hatena.ne.jp/vanacoral/20090503

4月にこの56%という目を覆う数字をすでにIOCから「通告」されていたにも関わらず、それをお東京都様も皆ご存知のうえでなおかつ、ごみうり支持率捏造やらせ記事に喜ぶ朦朧知事が、このたびのバブル大崩壊をもものともせず行う、悪徳オリンピック招致!

朝日

2009/5/2
東京五輪支持率、IOC調査は56% 招致委は70%

http://www.asahi.com/national/update/0502/TKY200905010336.html

 2016年夏季五輪の東京招致への世論支持率について、国際オリンピック委員会(IOC)が2月に実施した調査では56%だったことが、関係者の話で分かった。東京オリンピック招致委員会が1月に実施した調査では70%だった。

 IOCは16年五輪招致を目指す東京、シカゴ(米)、リオデジャネイロ(ブラジル)、マドリード(スペイン)の4都市について、2月に世論支持率を調査した。4月、IOC評価委員会が東京を視察した際、東京招致委側に支持率を伝えたという。

 東京招致委は1月、調査会社のモニター3千人に東京五輪開催の希望の有無を聞いたところ、希望が70%だった。関係者によると、その直前にも同様の調査をしたが、公表したのは2度目の調査結果だけだという。

 石原慎太郎知事は「IOCの調査とか、聞いてみると500人とか限られた人数を対象にした調査で、支持率が本当に見極められるか心細い」と話している。

 08年6月公表のIOCの支持率調査では、東京が59%で4都市で最下位だった。

こちらが大本営発表です。

自社調査とはいえ、どんなサンプリングをしているのだと問いたいのはこちら↓です。

読売

2009/5/1
東京五輪76%が賛成、じりじりと支持アップ…読売調査
http://www.yomiuri.co.jp/sports/news/20090501-OYT1T01211.htm

〜〜〜

オリンピックと湾岸開発について、昨年の関連のエントリーからいくつかリンクを示します。

2008-05-15
『「国に経済的な迷惑を一切かけないから」オリンピックのカネを出させるように、とイシハラ都知事』
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10096825053.html

2008-06-06
『五輪一次審査通過の後で(追加情報と週刊ダイヤモンド「都市を惑わす五輪招致の魔力」)』
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10103555333.html

上記の(約1年前の)週刊ダイヤモンドの記事から、、『巨額の税金を投下した「テクノポート大阪」計画』の画像(あまり画質は見やすくないですが)を再掲しておきます。

Like a rolling bean (new)出来事録 -巨額の税金を投下した「テクノポート大阪」計画

そして大阪WTCについて:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%88%

E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%AB%E3%

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また、参考資料として、大阪市の「テクノポート大阪計画の失敗について」というPDFがある、とWikipediaで紹介されていました(ただしリンク切れでした)。
http://www.city.osaka.lg.jp/shiseikaikakushitsu/cmsfiles/contents/0000029/29378/041020_02.pdf

そこで、テキストを追ってみます。

PFIを取り巻く無責任体質が浮かび上がりますが、まったくこれはよその出来事だとは思えません。

調査報告書概要

第1章 湊町開発計画及びテクノポート大阪計画の経緯と現状
(1) 湊町開発計画について
背景/概要/経過
(2) テクノポート大阪計画について
背景/概要/経過

第2章 各社の設立経緯とその後の経過
(1)各社の会社設立経緯と当初事業計画について
会社の設立/計画変更/公共性
(2)平成 10 年2月の経営改善計画
計画策定までの経過/計画の考え方/改善策

第3章 各社が破綻状態となった原因、問題点について
(1)バブル経済時に会社を過少資本・過大債務の財務構造としたこと

3社は民活法などを利用し、資本金と比べて多額の借入れにより事業資金を確保した結果、計画と比べ収益が大幅に低下したことにより、減価償却費と借入利息の負担に耐えられない経営状態となり、破綻状況に陥る原因になった。

《要 因》
・ 政府系資金を呼び水にして民間資金の導入を図った民活法の考え方を背景として事業展開したこと
・ 需要予測など客観的な調査に基づく十分な検討をすることなく、バブル経済時の拡大成長を前提として事業を立案したこと
・ 事業の早期実現のために、第3セクターという形態を安易に採用し融資を重ねたこと
・ ATCの用地購入計画に伴う事業費の拡大
・ WTCの施設拡大にともなう事業費の大幅な拡大

(2)バブル経済崩壊から施設の開業までの間に、経済状況の変化など収益を圧迫すると予測し得る様々な要因があったにもかかわらず、各社が経営の観点からその事業計画及び財務構造の見直しをしなかったこと

1)各社の収益を圧迫する結果となった要因
・ バブル経済の崩壊による長期にわたる景気の低迷
・ MDCの公共施設としての大きな制約と公共支援の不足
・ ATCについて、卸売マート事業が成立しなかったこと及び集客施設を意識して整備したため、収益事業に馴染み難い施設構造としたこと
・ WTCについて、オフィスビルとしての立地環境に優れず入居が進まなかったこと

(中略)

第4章 会社の経営責任等について
各社が事業計画の見直しをしなかったことが、根本的な原因と考えられることから、この点を中心に責任について検討

(1)会社経営陣の経営責任について
・ 株式会社である各社の経営者は、バブル経済崩壊後、事業計画の再検討を行うべきであった。
・ 結果的に会社を厳しい状況に至らしめた経営責任は否定できず、バブル崩壊後の平成3年から施設開業までの経営者は、その責任を重く受けとめる必要がある。
・ 開業当初の経営者は、経費節減に向けた努力をすべきであったし、より早い時期に経営改善に取組むべきであった。

(2)大阪市の問題点について
《問題点》
当時の資料や公文書がほとんど存在せず事実関係が明瞭にならない
組織としての意思決定の過程が極めて不透明
・ 事業所管局と会社との関係も明らかにならず、責任や役割分担が不明確という問題や、会社の枠組みづくりの拙さが浮き彫りになっている。
事業所管局だけが各社事業の全容を知っていたに過ぎず、事業推進について自由に議論できる組織環境でなかった部署もあり、組織内部において各々の事業を別の視点で検討する体制が必要であった。
・ また、外部の専門家などの経営に関する意見を取り入れ、客観的に事業を評価するようなシステムが必要であった

《大阪市が会社に見直しを働きかけなかったことについて》
・ 景気低迷の故に事業の積極的推進が求められた当時の大阪市の立場などからすると、事業所管局が事業の再検討について会社に働きかけができたかは疑問。
・ しかし事業所管局は各社と密接に連携しており、事業の実現性に危惧を持つべきであり、事業の再検討について議論すべきであった
・ 当時の市長は、客観的状況が適確に伝えられていなかった実態などがあるものの、全部局を統括する市政運営の最高責任者として、結果的に会社の破綻につながる原因を解消できなかったことについて批判を免れない。

《結論》
・ 大阪市では意思決定の過程が不明確であるとともに、組織として備えるべき検討体制が十分備っていなかったことなど、行政として反省すべき根本的な問題点があり、大阪市政の執行について常に結果責任を負わなければならない立場にある市長は、率直に反省し、今後の市政に活かしていくことが重要。

同じ間違いを繰り返すべきではないという以上に、この貧困の時代に、上澄みを掠め取るオリンピック搾取ビジネスを許してはなりません。

湯浅誠さんと内橋克人さんは、貧困は犯罪だと明言しました。

2009-2-9
『憲法25条を守ろう! オリンピックのための9000億円の行き先』
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10205348083.html

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