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野村克也氏が若い監督揃う球界を危惧 重みある言葉言えるか ポストセブン
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投稿者 BRIAN ENO 日時 2015 年 12 月 22 日 14:04:54: tZW9Ar4r/Y2EU
 

野村克也氏が若い監督揃う球界を危惧 重みある言葉言えるか
NEWS ポストセブン 12月22日(火)7時0分配信


「うちのバカどもに本物の野球を教えてやってほしい!」
(1989年のオフ、ヤクルトの相馬和夫社長が野村氏に
   言ったセリフ)


2016年、日本プロ野球は3人の新人監督を迎える。高橋由伸(巨人)、金本知憲(阪神)、アレックス・ラミレス(横浜)の各監督だ。セ・リーグは全員が40代の監督となり、急速な世代交代が進んだことになるが、球界きっての智将・野村克也氏はこの状況をひどく憂慮している。今こそプロ野球の監督とは何かを野村氏に問うた。
 * * *
 はっきりいわせてもらう。日本の球界はいよいよ人材難の時代になった。監督の「器」を持つ後継者が育っていないことがよくわかる。三度目の就任となる梨田昌孝(楽天)はまだマシなほうとして、高橋? 金本? 球界の今後が心配で仕方がない。
 ここで改めて、プロ野球における「監督」について語っておきたいと思う。まず良い監督の条件とは何か。プロ野球は勝利至上主義、結果主義の世界だから、勝てる監督であることは言わずもがなだが、それを除けば一つしかない。信頼、信用されることだ。
「信」は万物の元をなす。選手がいかに監督を信頼、信用しているか。これがなければチーム作りなどできるわけがない。自分の会社に置き換えて考えてもらえばわかると思うが、トップに信頼がなければ仕事はうまく回らない。それと同じことだ。
 その信頼を得るのに重要なのが「言葉」である。リーダーは人の前できちんとモノが言える人物でないといけない。選手が聞いて感心し、納得するような言葉を持つ者こそが、選手から信頼・信用される良い監督なのだ。
 私は現役時代から「言葉」にこだわってきた。ヒーローインタビューやマスコミの取材は、自分をアピールするいいチャンスだと思って取り組んだ。
 球界も結局は、出身大学やその派閥がモノをいう学歴社会だ。田舎の高卒で、しかもテスト生で入った私が将来監督になれるなどとは思ってもいなかった。だから引退後は解説者としてなんとか球界に残りたいと思い、どの評論家にも負けないような解説をしようと思った。特に球界に携わる者なら誰でも見ている「日本シリーズ」のテレビ解説者として呼んでもらった時には、張り切ってやったものである。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151222-00000004-pseven-spo&p=1

そうして一生懸命頑張っていればわかってくれる人がいる。こんな私の姿をある人が見てくれていた。
 あれは1989年のオフのこと。いきなりヤクルトの相馬和夫社長がやってきて「監督をやってほしい」といわれた。私はパ・リーグの人間だからセ・リーグの野球は知らない。何故私なのですかと聞くと、「野村さんの解説を聞き、新聞の評論を読んでこれが本当の野球だと感心した。うちのバカどもに本物の野球を教えてやってほしい。チームがうまく行かなければ私も責任を取る」といってくださったのだ。
 これが就任の決め手となった。結局、優勝させるのには3年かかってしまったが、見事優勝した時には相馬社長が飛んできて私の両手を握って放さなかった。その感触は今でも忘れられない。私がヤクルトの監督になったのも、解説という「言葉」がきっかけだったのだ。
 さて、果たして高橋、金本らにその「言葉」があるだろうか。現役時代のヒーローインタビューを聞いている限りでは、ない。ラミレスに至ってはパフォーマンスしかしていない。だから心配なのだ。
 そもそも既存の監督の談話も聞いていてうんざりするものばかりだ。巨人の原辰徳・前監督の話など、聞けば聞くほどイヤになった。良いことをいいたい、ウケを狙いたい……そう思って易しいことをわざと難しく表現して、自分を利口に見せようとしていた。自分が目立ちたいという野心が見え見えだ。だから余計薄っぺらく感じた。真中満(ヤクルト)や工藤公康(ソフトバンク)にしても、言葉が軽すぎる。
 説得力、そして重みのある「言葉」を発し、選手から「信」を得られるかどうか。監督業とはそれに尽きるのだ。
※週刊ポスト2016年1月1・8日号
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151222-00000004-pseven-spo&p=2

 

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