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“造反”巨人代表、実はしょ〜もない人…クビになれば巨人再生か
http://www.zakzak.co.jp/sports/baseball/news/20111112/bbl1111121449004-n1.htm
2011.11.12 夕刊フジ
清武英利球団代表(61)の“逆上”で巨人再生が一気に加速する。渡辺恒雄球団会長(85)から来季のコーチ人事を差し替えされ、ゼネラルマネジャー(GM)職を剥奪されたことから、告発記者会見を開いた清武代表兼GM。自業自得の“自爆テロ”となるのか。
前代未聞の造反劇。球団事務所などでできるわけがないから、記者会見の場を他にしたのは当然だが、ホテルではなく、日本野球機構(NPB)の監督官庁の文科省というのが、いかにも虎の威を借る狐の清武流。涙まで流すパフォーマンスぶりだ。
そして、「大王製紙やオリンパスのように、企業の権力者が会社の内部統制やコンプライアンスを破るようなことがあってはならない」と渡辺球団会長の人事差し替えを声高に非難した。が、側近ナンバーワンを自任してその最高権力者の権威を後ろ盾にしてやりたい放題やり、結果を出せなかったのが清武GMだ。フロントは側近ばかり。批判的な記事を書かれればすぐに取材拒否。自分に従わない巨人OBに対しては読売主催の野球教室から外すなど露骨な対応をする。
「あれだけ補強に失敗すれば、誰が監督でも勝てるわけがない」。2年連続のV逸で今季3位に終わった元凶はフロントの責任だと、事あるごとに強調していた渡辺会長。そもそもシーズン途中から清武代表に対しGM兼務を命じた際に、「GM職を作ったのは編成の責任を明確にするためだ。ダメなら責任を取ってもらう」と明言していた。
粛清人事の矛先が清武GMに向けられたのはむしろ当然だろう。獲得した外国人選手は全員使い物にならない。シーズン途中の補強も他球団で戦力外の元4番コンビ、日本ハム・高橋信二、ロッテ・大村三郎というピンボケぶり。「渡辺会長に向けてフロントは仕事をしていますというアリバイ補強」と他球団関係者から冷笑されたほどだ。
さらに、シーズン終了後のコーチ陣改造も、今さらのヤクルト時代の野村ID野球門下生・橋上秀樹氏、秦真司氏招へいなど首をかしげるしかない人事。渡辺会長は報道陣に対し、こう怒りの声を上げている。「君たちは誰に聞いてコーチ人事を書いているんだ。オレは知らんぞ。責任を持てんぞ」と。
そこで、渡辺会長自ら大物コーチ招へいに動いていたというのだ。清武球団代表兼GMが声明文で暴露した、渡辺会長による岡崎郁(かおる)ヘッドコーチの降格、江川卓氏の招へい人事だ。
岡崎ヘッドコーチは選手時代から原監督の腹心と言われていたが、2軍監督から1軍ヘッドコーチに就任してからは清武GMと急接近。「原の後は岡崎監督でいいじゃないか」と、清武GMが周囲に漏らしていたという情報まである。が、巨人OBの間からは「何が岡崎監督だ。ふざけるな」との怒りの声が噴出した。岡崎ヘッドコーチに代わる江川新ヘッドコーチという、渡辺人事案にはファンにも受け入れられるだけのインパクトがあったのに、暴露されて白紙に。
裏事情を知らない向きは、長年続いている渡辺ワンマン体制に対してクビをかけて抗議した、正義の味方・清武GMという構図でとらえがちだろうが、実際は大違いだ。渡辺会長の威光を借りて、これまで好き勝手をやっていた清武GMが結果を出せずにとうとうGM職を外された。その恨みを内部告発の記者会見で晴らしただけ。渡辺会長にすれば、忠実な飼い犬に裏切られ、かまれたようなものだろう。
ただ、2年連続V逸の元凶だったフロントを束ねる清武氏がいなくなれば、巨人再生の道が開ける。今後は暴露本として、自著「巨人軍は非情か」に続く続編をぜひ書いてもらいたい。(夕刊フジ編集委員・江尻良文)
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