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キムヨナ、優勝しなくてよかったね。これで引退はなくなったね。 http://www.asyura2.com/09/sports01/msg/231.html
19歳の「フィギュアの女王」にとって、最も大きなストレスは何だろうか。キム・ヨナ(高麗大)は試合のたびに、想像を絶するほどの勝負の緊張感を味わってきた。五輪以降、精神的に迷いが生じたのも、現役続行について悩んでいることも、すべてそのためだった。 29日(韓国時間)、イタリア・トリノのパラベラ競技場で行われたエキシビジョンを最後に、フィギュアスケート世界選手権の全日程を終えたキム・ヨナ。その表情には「これで本当に終わった」というすっきりした気持ちが表れていた。メークを落としてトレーニングウエアに着替えたキム・ヨナは、取材陣のインタビューに応じ、五輪以降に味わった精神的な苦痛と今後の進路についての悩みを率直に打ち明けた。 −銀メダルを取ったが、今大会は大変だったのでは。 「昨年10月にパリのグランプリ(GP)シリーズ第1戦を終えた時点で、世界選手権への出場を決めた。そのときは成績(合計210.03点で優勝)がよく自信にあふれていて、(五輪にも出るが)“世界選手権なんて大したことない”、そんな気持ちだった。愚かだったと思う(笑い)。五輪の後がこんなにつらいとは全く思わなかった。とてもつらくて、後悔してばかりだった」 −世界選手権に向けて練習しながらどんなことを考えていたのか。 「(五輪で)銀メダルだったら、また違っていたと思う。けれど、金メダルを取ったため、“(世界選手権も)絶対に出なきゃいけないのかな”という考えが頭をよぎって、とても迷った。また戦いの舞台に行くということ、また試合の緊張感を味わうことになるのがとても怖かった。だから、今大会は肉体的・精神的に全く準備ができていなかった。“やっとの思いで五輪チャンピオンの座に上り詰めたのに、今回うまく滑れなかったらどうしよう”とも考えた」 −ショートプログラム(SP)では7位だった。 「SPが終わってすぐ、“出なければよかった”と思った。けれど、1日たったら復活した。点差は少なくはなかったけど、追い付けると思った」 −大会前に「楽な気持ちで楽しみたい」と何度も語っていたが。 「全く駄目だった。世界選手権という大会で、ほかの選手との戦いを気軽にやるというのは無理だった。また、SPで成績が振るわず状況がさらにひどくなった。戦いの場でのプレッシャーに打ち勝つには、自分自身が準備を完ぺきにやるしかないと思う」 −2009−10年シーズンが終わり、進退に関心が集まっているが。 「選手を続けるのか、やめるのか、道は二つある。選手という道を選ぶとすれば、今の実力を維持できるという思いがあるから。もしやめるとすれば、とにかくちょっと疲れたので…。試合に出るときのストレスがとても大きいため、そういう選択をすると思う。選手をやめたら、公演(アイスショー)をして、できれば学生生活も送るんじゃないかな」 −少し休養して現役に戻るという可能性は? 「そこまでは考えなかった。そういう瞬間が来たら、その時の気持ちで決めること」 −これまでスケートをしてきて、失ったものと得たものは? 「失ったものは学校生活。友達付き合いもあまりできなかったし。けれど、自分が最も得意なことで、この若さで最高の座に上り詰めたことは、大きな成果だと思う」 −10年後のキム・ヨナはどうなっていると思うか? 「29歳だったら…。まだスケートをしているかもしれない。ブライアン・オーサー・コーチもわたしのメーンコーチになるまで、アイスショーに出ていた。わたしも太りさえしなければ、続けられるんじゃないかなと思う(笑い)。将来はコーチになってみたいとも思うけど、周囲の人に“とても大変だから”と止められた」 −結婚していると思うか。 「それは一度も考えたことがない」 世界選手権を終えたキム・ヨナは、トリノで1日休養し、31日午後に韓国に到着する。久々の帰国だが、落ち着いて休むのは難しそうだ。アイスショーへの出演をはじめ、CF撮影など、シーズン中と同様の忙しいスケジュールが控えている。 −韓国に戻ったら一番したいことは? 「運転免許を取る時間はなさそうだし、旅行に行くのも現実的じゃない。とにかくおいしいものをおなかいっぱい食べたい。特に食べたいものはないけど、自由に好きなものを食べたい。太ったらインターネットで自分の写真を見るのがイヤなので、普段はあまり食べられない。太ってもいろいろ言わないでほしい(笑い)」 −大学(高麗大)には行かないのか。 「大学にもきちんと通いたいけど、正直それは大変。あいさつしに行くだけでも、人がたくさん集まってしまうのでちょっと怖い。大学の授業(出席)の代わりに課題を提出してきたが、自分が積み重ねてきたトレーニングについて自筆で書いたことが一番心に残っている。機会があればスポーツ心理学も勉強したい」 −韓国のファンに一言。 「シーズンを通じてファンの方々の応援が大きな力になり、元気をもらっていい結果が出せた。世界選手権は銀メダルだったけど、どんな成績であろうと常に応援してくださることは本当にありがたい」 インタビューを終え、トリノでの残りの時間の過ごし方を聞くと、キム・ヨナは「韓国に戻っても忙しいだろうから、いろいろ見て回ってゆっくりした時間を楽しみたい」と語った。この日の夜、トリノ市内でキム・ヨナにばったり会った。キム・ミンソク、クァク・ミンジョンら今大会に出場した韓国人選手と一緒に、おいしいアイスクリームの店を探していた。キム・ヨナは、まだ19歳の普通の女の子だった。 ___________________________ もし、優勝していたら、「引退して、アイスショーでゆっくりしたい」という心の奥底からの欲求には負けていただろう。そして周囲の目も「オリンピック、世界選手権と制覇したんだから勇退したら」という圧力も強くなっていただろう。そういう文脈での2位は最高のポジションといっていい。優勝できなかったことによる、沸々と湧き上がる闘争心。彼女は再度、自分にかかっている使命をあらためて感じたはずだ。「オリンピック2連覇しかない」と。
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