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5月22日23時41分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090522-00000689-san-base
横浜の勝ち越しの場面は、意表を突くスクイズだった。同点の四回一死二、三塁。細山田がカウント1−0から投前に転がす。慌てた涌井の本塁悪送球を誘い、一気に2者が生還。「はまったときは気持ちいいねえ」。田代監督代行は白い歯を見せた。
現役時代は「本塁打か三振か」と揶揄(やゆ)されたが、采配(さいはい)には「緻密(ちみつ)さと大胆さ」が見える。突然の監督代行就任で、理髪店に行く暇がない長髪の指揮官。その分の時間も費やし、考え抜いた打撃オーダーの切り替えが功を奏している。
先制点は、指揮を執り始めた19日に1軍昇格させた3年目、下園のプロ初本塁打だった。昨季は2軍でチームトップの11本塁打を放ちながら、三振も目立った。だが2軍監督として、下園が打撃の粗さを解消していたのを見逃さなかった。
選手起用が決まっての一発にも、指揮官は「高木、中根両コーチのおかげ」と2軍首脳陣をたたえることを忘れない。六回には、下園と併用される金城が代打で適時打。これまでにはなかったチーム内競争も芽生え始めている。
結局最後まで攻撃の手を緩めず、今季最多の19安打で今季初の2けた得点。「野球はどんなときでも、気を抜いたら駄目なんだ」という田代監督代行が、負け癖が染みついた横浜ベンチの雰囲気をがらっと変えようとしている。
(田中充)