投稿者 東京音頭 日時 2010 年 5 月 07 日 17:55:04: lg2/OnhcbNSWg
以前事業仕分けで問題となっていた電子黒板だが、1教室に1台ではなく、ひとつの学校に1台支給となった。
先日私の勤める学校に電子黒板がやってきた。
メーカーの人が来て、使い方の説明をするのだが、聞きたい教師が自由に参加するということで、教師達はほとんど説明を聞きにこない。
もともと電子黒板に興味がないからだ。
電子黒板は、おそらく社会科の教師が一番使うだろうということから、私は、聞きにいったらいいよと校長から前もって言われていたし、大きなビジュアル教材をもっと授業に使いたい私は、説明を聞きに言った。
初めて見た電子黒板。黒板の4分の1くらいの大きさ。
とても重いもの。スクリーンにパソコンやネットからの情報が映し出され、その上に色々な色と太さの字が書ける。
点を二箇所うつと直線がひける機能もあるけれど、もともと正確な線がひかれていない画面なので、その線を平行に引くには難しい。結局定規を使って線や図形を描くので、数学にはまったく不向き。グラフをうまく作る機能はない。
国語にはなんで必要なの?という感じで、やはり、地図や景色、歴史的な資料などを見せたい社会が一番使えるのかな、という感じだ。
で、ビジュアル資料がまったく整わない公立中学校の社会科の授業で、この電子黒板が本来なら活躍できるはずなのに、使いづらい理由を考えてみた。
まず、電子黒板はあくまでハードであり、ソフトは自分で一から準備しなくてはならな
いという。いつかは、教科書や資料にあるような、地図や各地域の風景や歴史的資料や、仏像や寺院、絵画、城郭、記録映像などが、授業用にソフト化されるかもしれないが、今はないので、自分でひとつひとつ探し、つくらなければならない。
学校を知らない人は 作ればいいと思うだろうが、私は作らない。というか、作れない。こどもを家において、毎日9時や10時まで学校に残って、そして週末もなしで、仕事をしようとは思わないからだ。
学校には 教師に教材研究をする時間というのがない。
教師には、特に5教科の教師には、生徒が提出した課題をチェックする時間は与えられていないのだ。教師には、授業を実際している時間意外は暇なのだと思われているのだろうか、何かしら授業と無関係の仕事が山積みなのだ。
これでなんとかやれるのは、体育教師くらいだろう。(本音でうらやましい教科だ)
進み方が週一回あ、で、生徒の活動が主体の実技教科はなんとかなっているようだが、5教科はたまったものではない。
それに、パソコンを使う作業は、共有のパソコンが空いている時間しか仕事ができない。こんなに事務作業が膨大なのに、パソコンは2、3台しかない。
多くの教師はものすごく仕事に不都合なので、自腹で買っている。
現場に多くの仕事(それも半分は、書類つくりで生徒のためではない)を押し付けているのに、パソコンは買って与えない、なんか変ではないか。
授業数もとても多い。特に社会科など、準備を周到にすればより興味深くなる教科において、一番授業を多くもてるだろう(準備が一番いらない、簡単に教え。
られる教科ということになっている)という発想の上で、多くの授業が毎日入る
そういう中で、新しい技術や道具を使えといっても、誰がつかうのか。
今の学校は、教科書とノートと資料だけで授業する環境なのだ。
お金(税金)だけ使って高い電子黒板を買ったって、使う側の環境をまったく考慮しないのはどういうわけなのか。お金を使うだけで、それが本当にその税額に見合うような使われ方をしているかどうか、きっと誰も関知しない、つまり責任をもたないのだろう。
まだ問題がある。
電子黒板は重い。大半の学校ではエレベーターがないが、校舎が2階建て以上の学校が日本でほとんどだろう。つまり電子黒板がおいてある階以外の教室では使えないのだ。
どこかの教室においてそこで授業をやるということも可能だが、そういう空き教室がない学校も多い。すると、教師によっては、同じ学年内で黒板が共有できない場合、使わない判断をしたり、選択授業だけで使う(しかし主要5教科の選択授業もなくなる)教師もいるだろう。まったく使われず、校長から指定された教師が職員の研修などで使い、お茶をにごす学校もたくさん出てくるだろう。
わかっていただけるだろうか。
こうして税金がムダに使われる。高い道具がほこりにまみれる。
お偉方だれもが、現場を知らないからこういうことになる。というか、知ろうともしない、興味もないのだろう。
本当に生徒に楽しく、面白い授業を、と真剣に考えている文科省の役人はいるのかな。
今官僚が問題になっているが、給料より 私は受験資格をもっと真剣に考えてほしいと思っている。
話がそれたが、面白い授業をしたいという気持ちがある私にとっては、いらいらすることばかりですね。
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