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東京都 主催 非行少年立ち直り支援(講演・シンポジウム) 「少年非行の背景を考える」 〜居場所を求める少年たち〜 に出席
http://www.asyura2.com/09/social7/msg/765.html
投稿者 目覚まし時計 日時 2010 年 4 月 17 日 22:56:02: zvgWp2qZXKS7s
 

東京都 主催
非行少年立ち直り支援(講演・シンポジウム)
「少年非行の背景を考える」
〜居場所を求める少年たち〜
に出席する。

今日、東京都 主催の講演・シンポジウム「少年非行の背景を考える」
〜居場所を求める少年たち〜、へ行ってきた。

私は、母の白血病の具合が悪かった為、ちょっと家を出遅れ遅刻してしまった。

私が会場に到着した時には、弁護士の坪井節子さんがお話をされていた。

正直、あまりこの講演に期待をして行った訳では無かったが、坪井さんの話を
1分も聞いたら、耳が釘付けになってしまった。

彼女は、付き添い人として、また、相談員として、非行少年や、いじめや虐待に
苦しむ問題児たちと気長に話を続ける活動をしている。

まず、我々は非行少年というとどんなイメージを持つだろうか?

怖い? 近寄りがたい? 関わらない方が良い人達?

でも、我々は、本当に彼らの胸のうちに秘めた葛藤を理解した上でそう結論づけているだろうか?

坪井さんが今日、会場にいる観客にして下さったお話は、非行少年が犯す事件の背景だった。

非行に走る少年少女の影に「虐待」という家庭環境が潜む。

親にサンドバックの様に殴られる。父親にSEXを強要される。兄弟・姉妹が同様の被害を両親から
受けているのを見る。助けようにも、父親に力でねじ伏せられるから守ってやれない。毎日の光景。
これが、彼らの普通の日常。

近所の人は、こういった事を知らない訳ではない。でも、警察に通報しない。

誰も、守ってくれない。普通の子にとって、家庭が安らぎの場であるのに対し、問題児にとって家の中
のことは、見たくないこと、そして聞きたくないこと。

やがて、虐待被害者の子供は、シンナーなどの薬に逃避するようになる。

非行に走るようになる。

だが、皮肉なもので、この時点になって世間というのは目撃情報を警察に通報する。

「不良少年が道端でシンナーをやっています」という具合に。

警察が動き始める。

虐待被害者である少年少女は、こうして補導歴をもつ非行というレッテルが貼られる。

でも、彼らの気持ちはこうだ。「どうして私が親から傷つけられた時は親を叱らないで、
私が他人を傷つけたり、悪いことをした時だけ私を叱るんですか!」

虐待被害者の少年少女は、とうとうこれで社会は助けてくれないだけでなく、自分を悪者扱い
するという事実に気づき、絶望に追い詰められる。

また、日本には、強い親権というものがあり、非行に走った少年少女が公的施設に一旦拘留されても、
その後は、結局家庭に連れ戻される。それは、つまり、ふりだしに戻るということに他ならない。つ
まり解決に向かわないのだ。

そして、虐待被害者の少年少女は、今度は自傷行為へと向かう。

家出、リストカット、援助交際・・・。

彼らは「自分なんて生きていたってしょうがない」と思うのだ。

皆さんは、非行を怖いと思いますね。それは、彼らのまわりの人に対する乱暴で突き放した態度が
あるからではありませんか?

でも、彼らの気持ちはこうです。

「助けを求めても、いずれその手を振り解かれるくらいなら、初めから求めない方が良い。
だから近寄らないでくれ!」

彼らは、もう、大人というものを信じてはいないのです。

非行に走った少年少女たちの中には、取り返しのつかない事件を起こす者もいます。

殺人です。

でも、殺された被害者の遺族の気持ちを知らされたとき、彼らは大声で泣き叫ぶといいます。

「俺の方が死ねば良かったんだ」と。

それでも、起こってしまった事実は変えられない。

彼らは学ぶ。人間一人の命が失われるという事は、その人の家族全員が失われるというのと
同等の悲劇なのだと。

その消すことの出来ない事実を胸に、加害者も被害者の家族も生きて行かねばならない。

そして、もう、ついに非行に走った少年少女に残された最後の道は、誇りを抱く勇気を持つ
ということだけだ。

泥だらけになっても、傷ついても生き続けていく。

取り返しがつかない事件を犯した人間という人生を背負って、生きていく。

それをささえる「誇り」を持つということだけ。

かつて、非行に走った或る少女が、今は子をもつ親になっているそうな。

彼女は、公園でシンナーを吸っていた少年に、それを止めるように説得し、家に招き入れ、
食事をご馳走したそうである。

彼女は言った。「シンナーやってる奴の気持ちなんて、昔シンナーやってた奴じゃなきゃ
分からないよ」と。


坪井さんは言う。ゆっくりと甦生出来る場所が足りないと。

「我々個人の力は、本当に無力である。私たちが、行き場のない彼らを、一晩二晩泊めて
あげたって、解決にはならないでしょう?」

「私は、彼らに生きてほしいの。生きていていいんだって思えるようになって欲しいの!」

そんな、坪井さんの気持ちが、やがて、社会福祉法人 カリヨン子どもセンター という形で実現する。
http://www.carillon-cc.org/

ここは、子どものシェルターと自立援助ホームを兼ねて運営されている。

でも、坪井さんからすれば、子どものシェルターは、まだまだ不足しているそうである。

Have a good day!!!

2010年4月17日

Seven

Seven飛行 雑記のページ
http://travelingaround.web.fc2.com/miscellaneous-hikou.html  

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