投稿者 ダイナモ 日時 2010 年 3 月 22 日 23:16:07: mY9T/8MdR98ug
http://www.kinyobi.co.jp/backnum/data/fusokukei/data_fusokukei_kiji.php?no=1032
最近、『神待ち少女』(黒羽幸宏、双葉社)という本を読んだ。
「神」とは、「その日の宿や食事、金銭を無償で提供してくれる」男性。セックスなどの見返りは求めない(のが理想)。そんな「神」は、インターネットや携帯電話の掲示板などを使って募られる。ネット上には「サイフに50円しかないの。500円くれる神様いませんか?」などの書き込みがあるという。
登場する少女たちはさまざまだ。連日一二時間以上の立ち仕事に疲れ果て、キャバ嬢になるもののそちらも上手くいかず、ネットカフェ生活となった女の子。インフルエンザが原因で派遣の仕事を失い、家賃滞納で部屋を追い出され、漫画喫茶を転々とする生活になった一〇代。シングルマザーの母親に彼氏ができて音信不通となってしまい、「生きるため」に中一からテレクラで身体を売ってきた一五歳。全国の風俗店を転々としながら生きる住所不定の子は「なんか私ってホームレスみたいですね」と笑う。
そう、彼女が言う通り、少女たちは広い意味でのホームレスだ。荷物すべてをキャリーバッグに入れて移動する少女たちは街のロッカーを「タンス」と呼び、ファストフードを奢ってもらうだけで大満足している。そんな自分の境遇を呪ったり、誰かを恨んだりもしない。ある少女は言う。
「誰かを恨めば、ごはんが食べられるようになって、お金持ちにもなれるなら言うけどね。感情的になると腹減るだけだもん」
「寝る前に考えることは、とにかくちゃんと明日もごはんが食べられますようにって。それだけ。お腹空くのって本当に地獄だもん」
ここには、今のところほとんど可視化されていない「若年女性ホームレス」の姿がある。そんな彼女たちの「神」の共通点は「社会の底辺を歩いてそうな感じの男たち」だということ。
少女たちを泊め、食事を世話する「神」(三七歳・期間従業員)は言う。「自分より不幸な人間がいることが嬉しい。金がないとか飯が食いたいとかいう書き込みを見ると安心するんです」。
ここには何か「行き着くところまで行き着いた」言葉があり、愕然とするのだった。
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