投稿者 上葉 日時 2010 年 2 月 17 日 05:21:14: CclMy.VRtIjPk
【田中康夫 にっぽん改国】 英国も真っ青な“ゆりかごから墓場まで|ゲンダイネット
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=44612
【田中康夫 にっぽん改国】
2010年2月10日 掲載
英国も真っ青な“ゆりかごから墓場まで”
「生活保護世帯」は平成20年度段階で全国に114万8766世帯も存在します。前年比3.9%増。総世帯数の2.39%に当たり、平成4年度以降、増加の一途です。
取り分け、過去1年半の間に急増し、大阪市では昨年10月に被保護世帯数10万823世帯。被保護人員13万4910人に達しています。
僕の選出選挙区に当たる尼崎市でも、平成19年4月の9095世帯、1万2776人が平成21年10月には1万823世帯、1万4910人。2割も増加し、ニャンと20軒に1軒が生活保護世帯。
職員85人をケースワーカーとして配属する尼崎市では、1人が127所帯も担当する状況です。一旦、受給開始した世帯が生活保護廃止に至る比率は毎年、全体の1割程度に留まるからです。
而(しか)も、大半は死亡に伴う保護廃止。収入増を理由に生活保護から“脱却”する世帯は、尼崎でも全国でも10%前後なのです。何故でしょう? 「働きたくても働けない」改め「働けるけど働きたくない」甘えを増長させる、至れり尽くせりな厚遇福祉制度だからです。
モデルケースとして厚生労働省が示す夫33歳・妻29歳・娘4歳の世帯に適用される月間生活扶助基準額は16万2170円。20〜30代の単身者でも月額8万3700円。そこに住宅扶助も加算されます。更に、医療費は全額無料。子供の学用品、学級費、給食費、交通費も扶助対象。出産扶助、葬祭扶助も用意されています。これぞ正しく、イギリスも真っ青な“揺り籠から墓場まで”。更には、生業扶助と称して、自動車運転免許の取得費用も全額国庫負担の摩訶不思議振りです。
他方で日本では現在、年間所得が100万〜200万円に留まる世帯が全体の12.6%。200万〜300万円が12.8%を占めています。詰まりは、「働いても一向に苦しい」勤労者よりも恵まれた不労所得環境が、厳然と存在するのです。
にも拘(かかわ)らず、財政難に直面する全国の自治体から悲鳴の大合唱が生まれないのは、どうしてでしょう? 答えは簡単。尼崎市に於(お)いては年間270億円に上る生活保護扶助費の95%は、交付税措置も含めて国庫負担。危機感は生まれません。
加えて、与野党を問わず大半の既存政党にとっても、生活保護世帯の善男善女は有り難き票田。斯(か)くて、良心的な福祉事務所職員は、次年度も生活保護世帯認定を迫る有形無形な力の狭間で、苦悩しているのです。
【田中康夫】
金持ちに応能負担を求めるのではなく、貧乏人同士でこの地獄を分かち合えというありがたいお言葉。
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