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東京の場合、小学校4年生以上のクラスでは、力のある教師が担任をしないと授業がほとんど成立しません。公教育は完全に崩壊した http://www.asyura2.com/09/social7/msg/672.html
株式日記と経済展望 2010年2月2日 火曜日 ◆学校はなぜ崩壊するのか? 1999年10月25日 海外投資を楽しむ会 人生における大きな買い物(出費)はいくつかあります。代表的なものは不動産と生命保険です。高齢化社会を迎えて、自分の老親や家族の介護というのも大きな出費の要因になるでしょう。 もうひとつが教育費です。 実は現在の日本では、子ども1人につき、マンション1戸分くらいの教育費がかかるようになっています。子どもが2人いれば、マンション2戸分です。持ち家を買うよりも、はるかに高い買い物をしなければなりません。しかし、こんな重要なことが、なぜかほとんど知られていません。 子どもを育てるのに多額の教育費がかかるのは、何も子どもを有名大学に入れて一流企業に就職させたいからではありません。そんな大きな望みを持たずに、ただ人並みに育ってほしいと思っているだけでも、巨額の出費が必要になります。なぜかというと、現在の日本では、公教育が完全に崩壊してしまっているからです。 公教育の崩壊は、最近になってようやく「学級崩壊(学校崩壊)」などの言葉で知られるようになりましたが、すでに10年以上前から、教育関係者の間では周知の事実でした(校内暴力が話題になったのが20年くらい前ですから、今思えば、すでにその頃から崩壊は始まっていたわけです)。 ただしこうした現実は、実際に子どもを学校に通 わせてみないと見えてきません(世の中の教育評論家やジャーナリストの大半は現実を知りませんから、彼らの書いたものを読んでいてもなにもわかりません)。 もっとも早くから公教育の崩壊について警鐘を鳴らしていた「プロ教師の会」の一連の著作を読むと(川上亮一著『学校崩壊』<草思社>など)、1980年代にすでに、東京の都立底辺校(高校)では授業がほとんど成立していなかったころがわかります。こうした学校では、授業中にクラスの中を紙ヒコーキが飛び交い、後ろの席ではトランプや花札が始まり、生徒は勝手に教室内を徘徊して、教師はただ苦行のようにうつむいたまま教科書を読む、という光景が日常茶飯事になっていたのです。 こうした状況を見て、マトモな教師たちは当時から、「底辺校は教育機関ではなく、社会の治安を守るための収容施設である」と指摘していました。しかし、「教育とは素晴らしいものである」という幻想に酔いしれていた人たちは、こうした現状を見て見ぬ ふりをしていました。 その後、底辺校に特有と思われていた学級崩壊は、都立高校全体に広がり、一部の有名校を除いては授業そのものが成立しなくなりました。この頃から私立高校と都立高校の逆転現象が急速に進みましたが、「受験戦争」の文脈でしかものを考えられない教育マスコミは、その原因をまったく理解できませんでした。 公立高校に続いて、本格的な学級崩壊は公立中学校でも起こりはじめました。高校は基本的に退学も自由ですから、嫌になれば辞めればいいだけです(事実、底辺校を中心に、高校の退学率は急上昇していきました)。一方、中学は義務教育で強制力がある分、矛盾は内にこもり、不登校(登校拒否)やいじめとなって表面化しました。 最初、こうした現象は生徒個人の問題だと考えられてきましたが、ここ数年、急速な勢いで公立中学の学級崩壊が進むにしたがって、それが構造的な問題だということが明らかになりました(なぜなら、私立中学ではいじめも不登校も起こらないからです)。 そして今、公立小学校の高学年で、学級崩壊が始まっています。これは実際、公立小学校に子どもを通 わせてみないとわかりませんが、東京の場合、小学校4年生以上のクラスでは、よほど力のある教師が担任をしないと、授業がほとんど成立しません。こうして、公立小学校高学年から公立高校に至る学級崩壊の連鎖が完結し、公教育は完全に崩壊してしまったわけです。 このような現象が発生した理由はいろいろあるでしょうが、本書では、学級崩壊に至る社会的・文化的背景には言及しません(それこそ、「プロ教師の会」の一連の著作をお読みください)。なぜなら、もっとテクニカルな要因だけで、公教育が崩壊する必然を説明することが可能だからです。 公立小学校の高学年で授業が成立しなくなる理由は、はっきりしています。中学受験を目指す子どもたちが学習塾に通 い始めるからです。 今の公立小学校の学習内容というのは、もっとも下の子どもに進度を合わせようとするため、驚くほど低レベルになっています。一方、私立中学を受験するにはそんな低レベルの学習では意味がありませんから、学習塾では、はるかに先の内容まで勉強することになります(べつに一流私立中学を受験しなくても、ごくふつうの学校を受けるためだけでも、小学校よりはるかに難しいことを学ばなければなりません)。 そうすると、小学4年生くらいから、クラスには学習塾に通 い、授業内容をあらかじめすべて知ってしまっている生徒と、そうでない生徒に分かれはじめます。これは概算ですが、現在、東京都内の公立小学校に場合、クラスの3分の1は私立中学を受験するのではないかと思います。授業は残り3分の2を相手に進むわけですから、学習塾に通 う子どもたちは、当然、授業など聞かなくなってしまいます。どんなに力量 のある教師でも、クラスの3分の1の生徒が授業に何の興味も持たなければ、クラスを維持していくことは困難です。 これが、公立小学校高学年で学級崩壊が起こる、もっとも直截的な理由です。 では、公立小学校に子どもを通 わせる親の3分の1が、なぜ私立中学校の受験を目指すのでしょうか? ここで指摘しておきたいのは、こうした親の大半が、ごくふつうの庶民(サラリーマン家庭)だということです。ほんとうに裕福な家庭は、幼稚園や小学校から、子どもを私立に通 わせているからです(いわゆる「お受験」です)。 ごくふつうの親が多少無理しても子どもを私立中学に入れようとするのは、公立中学の劣悪な環境に、徐々に気が付くようになるからです。 自分の子どもが通 う中学はだいたい近所にありますから、ふつうに暮らしていてもいろんな噂が聞こえてきます。 教師が校庭を歩いていたら、頭上から生徒が放り投げた大きなゴミバケツが降ってきて、背骨が折れて重体になった、などという話を聞いて(これはちょっと極端ですが、似たような話はいくらでもあります)、そんなところに自分の子どもを通 わせたいと思うでしょうか。 私立中学受験のための学習塾はもちろんこうした状況を知悉していますから、最初に親に向かって明快に説明します。 「最底辺の私立中学でも、公立中学よりははるかにマシです。公立中学では、子どもの安全に責任はもてません。子どもを守りたいと思ったら、私立中学に行かせなさい」 これほど説得力にある言葉は、滅多に聞けません! では、公立中学はなぜ、最底辺の私立中学よりもさらに下に位 置するようになってしまったのでしょうか? その理由も簡単に説明できます。 どのような社会でもそうですが、秩序を維持するためには、一定の暴力装置がなければなりません。国家であれば、軍隊や警察に当たるものです。日本は憲法によって戦争を放棄していますが、いくらなんでも警察権まで放棄してはいません。お巡りさんがいない社会では秩序が維持できないことが自明だからです(いればいいってものでもありませんが)。 ところが、義務教育である公立小学校と公立中学には、この暴力装置がありません。かつてはどの学校にも体罰教師として恐れられる教師がいて、文字通 り「暴力」でもって秩序を維持してきたわけですが、民主教育の日本では、マスコミのバッシングもあって、体罰は全面 的に禁止されてしまいました(それ自体はもっともなことです)。 ところが、私立中学にはこの暴力装置があります。とはいっても、全国の私立中学が秘密裏に体罰教師を雇っているという意味ではありません。 ここでいう暴力装置とは、問題生徒を効果 的に排除できる仕組みのことです。これは何かというと、私立中学(小学校も)は、生徒を退学させる大きな権力を持っているということです。 公立中学は生徒を退学させることができませんから、問題のある生徒は、殴りつけてでも従わせなければ、秩序を維持することができません。ところが、私立中学の場合、そんな面 倒なことをする必要はありません。さっさと退学処分にしてしまえばいいからです。退学させられた生徒は、自分の学区の公立中学に通 えばいいわけですから、何の問題もありません。 なぜかあまり指摘されていませんが、これが公立中学でいじめや校内暴力が起こって、私立中学では起こらない理由です。べつに、私立中学の教員や生徒が優秀だからではありません。要するに、システムの問題なわけです。 私立中学がなぜ、こうした暴力装置を機能させているかは、教員の立場になって考えればすぐにわかります。 たとえば、どこかの私立中学でいじめが発生して、生徒が遺書を残して自殺してしまった、などという事故が起きたとしたら、翌年から、その中学には生徒が集まらなくなってしまいます。私立中学は私企業ですから、生徒がいなくて授業料を払ってもらえなければ、教師は職を失ってしまいます。それに対して公立中学の教員は公務員ですから、自分の学校で生徒が何人自殺しようが、失職することはありません。 こうなると、私立中学では、経営陣から末端の教師まで、秩序維持に関しては一歩も引かない態勢ができあがります(なんといっても、自分の生活がかかっているのですから必死です)。 生徒の親が「ウチの子がクラスの子にカツアゲされた」などと言おうものなら、全力をあげて相手を特定し、問答無用で退学処分にしてしまいます(ちょっとした名門学校だと、タバコを吸ったり酒を飲んだりしただけで退学です)。 ここまで暴力装置が協力に働いていると、危険生徒は即座に排除されてしまいますから、学校社会の秩序と安全は保たれるわけです。 世間一般では、私立中学に子どもを入れるのは、中高一貫教育で大学受験に備えるためだと思われているようですが(もちろんそれもありますが)、多くの親は、私立学校の持つこの暴力装置(というか、それがもたらす秩序と安全)に高いお金を支払っているわけです(このことを、マスコミはほとんど理解していません)。(略) いつの間にか、都立高校のクラスを覗いてみると、髪の毛の黒くてピアスをしていない生徒を探すほうが難しくなってしまいました。酒やタバコが言うに及ばず、最近では高校生の覚醒剤汚染が大きな問題になってきています。女の子は売春し、男の子がヤクの売人になる、まるでアメリカのギャング映画のような世界です。 このようにして、「みんなが平等」だった戦後日本でも、他の先進国並みに、本格的な社会階層の二極化が進行しはじめました。アメリカやイギリスで顕著なように、やがて私立学校に通 う生徒と、公立学校に通う生徒はまったく違う人生を歩み、なんの接触もなく一生を言えるようになるでしょう。 将来の大蔵官僚とヤクザの親分が机を並べて勉強した、古きよき公立中学は、もはやどこにもありはしないのです。 (私のコメント) 「海外投資を楽しむ会」のブログを読んでいただければ分かるように、私立学校には学級崩壊が起きている事は少ない。私自身も経験でも、学級崩壊した公立中学校で学んだ経験と名門私立高校で学んだ経験がありますが、公立中学校の荒れ方は酷いものだった。女の担任教師は職員室に閉じこもったまま荒れた教室で何が行なわれているか無関心だった。 TVタックルでも東京では教師のなり手がいないと言う事ですが、新人教師が学級崩壊したクラスを受け持っても手に負えないだろう。ノイローゼになるか鬱病になって入院するようになってしまうそうだ。女性教師だと体力的に劣ってしまうから男子生徒を叱る事が出来ない。体力的に抑え込めるのは体育教師ぐらいだろう。 なぜ公立の学校がこれほど学級崩壊を起こす程になってしまったのでしょうか。公立の小学校や中学校は義務教育だから、生徒が問題を起こしても退学させる事ができない。わたしのクラスからも少年院に送られた生徒がいましたが、不良グループがクラスに出来てしまうと過激になって行く一方になる。授業時間中でも学校の屋上でたむろしていた。それでも教師たちは見て見ぬ振りをしていた。 おかげでトップクラスだったわたしの成績も授業がメチャクチャだから下がる一方になり、高校進学も都立高校は落ちて私立高校に入学した。今ではその私立高校は名門高校となり都立高校は不良のたまり場となってしまった。私立学校は学校の規則がものすごく厳しくて、規則を守らぬ不良学生はどんどん退学させられていった。喧嘩をしてもタバコを吸っても退学だった。 このように公立学校と私立学校とは大きく違いが出てきてしまって、学級崩壊が起きているのは公立学校に限定されている。私立学校なら評判が落ちれば生徒が集まらなくなり教師たちが失業してしまう。学級崩壊が起きてしまうと授業どころではなくなり学力の低下が起きる。1月9日の株式日記でも「半年間で学生約60人を試験したが、中学レベルの数学が出来ない学生が多く不採用が続いた。」と題して書きましたが、生徒の学力低下と学級崩壊とは大きな関係がある。 「海外投資を楽しむ会」のブログに書かれているように、子供をちゃんと教育を受けさせたかったら私立学校に通わせるしかないのであり、公立の学校では大なり小なり学級崩壊が起きており子供の一生を台無しにしてしまうだろう。ヤンキー先生で有名になって国会議員になった義家弘介議員の子供も私立の学校に入れたそうです。
東京都と神奈川県内の私立中学の10年度入試が1日解禁され、首都圏の中学受験は本格シーズンを迎えた。併願数を減らす動きがあるものの、受験者数自体は過去最高を更新する勢いで、不況下でも私立中学人気に陰りは見られない。【井上俊樹】 (私のコメント) 少なくとも私立学校は生徒指導に熱心であり、不良学生は問題を起こせば退学させているから問題は起きにくい。どうしたら公立学校を立て直すことができるのだろうか? 義務教育をなくして全部私立にして退学処分を行なえるようにすべきだろう。学校の先生も公立だと日教組の巣窟となり、ダメ教師でもクビになることがないから無気力授業が平気で行なわれている。 教育問題はどうしても建前論ばかりが行われていて、どうしたら学級崩壊がなくせるかという根本問題に踏み込めない。問題の根本には公立学校の問題があり義務教育で学校も生徒を退学処分に出来ない事に問題がある。不良学生も授業が分からないから暴れるのでしょうが、九九や分数計算も分からない高校生がいて、その生徒が大学に入ってくる。現代では高校も大学も希望者は学校を選ばなければ誰でも入れる。 九九がわからないと言うのは、小学校の時点で十分な教育がなされていないと言うことであり、私の時もクラスで九九を暗誦させられましたが出来ない子供はいなかった。九九がわからなければそれ以上の算数もわからないと言うことであり、分数計算が出来ない大学生がざらにいる。知能的には問題が無くてもダメ教師がちゃんと教えないまま進学させてしまうから問題が潜在化してしまう。 出来ない生徒は落第させればいいのでしょうが下駄をはかせて進級させてしまう。そんな生徒が大学を卒業して入社しても仕事が勤まらないから直ぐに退職してしまう。親の気持ちにすれば大学や高校だけは卒業させたいと言う気持ちなのでしょうが能力が伴っていない。数学ばかりでなく英語も10年も勉強しても一言も話せない大学生はざらにいる。 現状では貧乏な家庭は公立の学校に行って学級崩壊で落ちこぼれ、金持ちの家庭は私立学校に行って一流大学に進学できる。このような教育の二分化は社会も二分化して来るようになる。モンスターペアレントや給食費を払わない親など家庭の崩壊も原因になっているのだろう。学校にしても校長レベルから入れ替えて実力のある教師を養成して、ダメ教師は辞めてもらえるようにしなければなりません。
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