★阿修羅♪ > 社会問題7 > 504.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
雇用対策 最優先で取り組みを【信濃毎日新聞】
http://www.shinmai.co.jp/news/20091024/KT091023ETI090009000022.htm
10月24日(土)
政府が失業者の生活支援などを盛り込んだ緊急雇用対策をまとめた。
鳩山由紀夫政権にとって、初めての雇用対策である。
景気は最悪期を脱したとの見方がある半面、失業率の悪化など雇用情勢は依然として厳しい。問題は待ったなしの局面を迎えている。
即効性のある対策とともに、中長期的な視点から本格的な雇用の創出に取り組む必要がある。
政府は鳩山首相をトップとする緊急雇用対策本部を開き、対応策を打ち出した。
「派遣切り」などによって仕事を失った人への支援強化をはじめ、新卒者の就職支援や緊急の「雇用創造プログラム」を柱にしている。
具体的には
▽雇用、住居、生活支援を一つの窓口で相談できるサービスを、11月下旬から大都市で試験的に実施
▽情報処理や介護・・福祉・医療分野を中心に職業訓練を拡充
▽介護施設で働きながら無料で資格が取れる制度の導入−などが並んでいる。
一連の対策によって、2009年度末までに約10万人の雇用創出や下支えを目標にしている。
鳩山政権が雇用対策を緊急課題に取り上げた姿勢は評価できるものの、効果などの面では疑問も少なくない。
とくに、今回、政府は新たに予算措置をせずに、雇用関連基金の活用などで充てる方針でいる。
10年度予算案の編成作業に追われる事情があるとしても、後手に回っている印象はぬぐいきれない。
雇用情勢の悪化は深刻だ。
完全失業者数は前年同月比で89万人増え、361万人に達している。
完全失業率は7月よりもやや改善したとはいえ、5・5%となお高い水準にある。
生産や輸出は回復に向かっているものの、企業を取り巻く環境は厳しく、採用を抑えている。
これからも雇用情勢の悪化が続く、とみる専門家は多い。
今回の対策は「一時しのぎ」と見なさざるをえない。
政府内からも、第2次補正予算で大規模な経済対策を求める声が出ている。
手遅れにならないように、思い切った下支え策と本格的な雇用創出策が求められる。
鳩山政権が政権公約の実現を重視するのは当然だ。
行政の無駄遣いをチェックする姿勢も支持できる。
だが、いま最優先にしなければならない課題の一つは雇用対策である。
補正予算と10年度予算を連動させて、効果の高い手だてを講じるときだ。