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ダム事業見直し「有識者会議の人選」に逆流か(保坂展人のどこどこ日記)
公共事業チェック / 2009年11月26日
23日から25日まで、『週刊朝日』の取材で長崎県内のふたつの公共事業「諫早干拓」と「石木ダム」を調査した。詳しくは、来週発売の誌面にゆずるが、強い印象を持ったのは「長崎は政権交代から遠いのか」という点だった。「八ッ場ダム」は、その手法がいささか性急だったかもしれないが、「事業中止」を国土交通大臣は打ち出した。「泡瀬干潟」も、埋め立て事業の中止を示唆しつつ地元沖縄県・沖縄市の判断を待った。福岡高裁那覇支部は、住民勝訴の判決を維持して県・市も上告を断念した。ところが、「諫早干拓」は見直し論議の俎上にもあがらない。まして県営ダム(国の補助ダム)の「石木ダム」は、強制収用の入口となる事業認定を国土交通省に申請した。まるで、あべこべの方向へと走り出しているのである。
ただ、大型公共事業の見直しをめぐる状況も決して楽観出来るものではない。どうしても慣性の力が強く、元の通りに戻してしまおうという流れも強い。長崎に出発する前は、「国の方は大事業の見直し」という大きな転換がはかられたが長崎はどうなのか」と考えていたが、「国の見直し」にも赤信号がついたのではないか。つい先日、「ダム事業の見直し」を論議する有識者会議の9人が選出されたというニュースが流れたが、ダム容認派が多数を占め、ダム反対派は一人もいないという構成になってしまったという信じがたいニュースが流れてきた。
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